見出し画像

境目の無い世界

 昨日から家の隣の空き地が急に騒がしくなる。
どうやら、隣の空き地に家が建つらしい。
らしいというのは一切何も聞いてはいないからだ。

 自宅は30年ローンで買った15年目の古さが分かりだす一戸建。分譲地での購入だったので家の隣に空き地があり空き地を挟んで隣の家が離れて見える様な感じです。
住み始めた当初から空き地のままだったのですが、とうとう今回工事が突然始まり何かが?!建つ様です。日中はユンボの騒音が凄く響きます。作業員の方の大きな話し声も聞こえて来て静かだった住宅地に嵐が来た感じが日常を一変。
 いきなり始まった工事にも驚きですが、家ばかり建つ分譲地の一角で工事するに当たり一言も連絡も無かった事に驚きました。
 工事始める前のほんの一言が足りないばかりに気不味くなるのは世の常です。自分は別に気を悪くしているのではないですが、新しく引っ越した時の挨拶やお礼や労いの言葉等は、人間関係を円滑にする大切な言葉だとつくづく感じます。

『隣同士は仲が悪い』

よく言われますが、本当にそれこそが人間のサガだと感じます。人間の歴史は、争いの歴史だと言われ『争い』こそが生物の本懐の一部かもしれません。
『戦争』が無くならないのも生き物であるが故の宿命にも感じますが、高度な考えが出来る人間ならではの解決方法を希望として保って来た様に感じてなりません。
『縄張り』『国境』『地区』『シマ』『領土海空』『惑星』様々な区切りがありますが、そもそも自分自身が、よりよく生きていく為の生存戦略としての縛りが生き物には必要だと感じる。
だからこそ自分と他人を区別するしグループ同士での対立や争いが無くならないのです。
 身近な区切りだけでなく歴史的にも様々なお隣同士のいざこざが沢山あります。地域問わず避けようの無い事なら折り合いをつけるか、問題解決が逃げるという方法や忘れるなど様々な方法が利用できると感じる。

 しかし隣同士が、あまりに近過ぎるので問題となっているなら無関心を装う事も必要かもしれません。エレベーター内で階数表示の斜め上ばかり見る様に『礼儀的無関心』がお隣さん問題の解決の希望になるのかも。。。でないと一触即発の空気に呑まれるやもしれません。
 本当に最近は暴力の時代だとよく言われる様に、ご近所トラブルで命を落とされた方も多いので気をつけようと感じます。

人も動物『すぐに感情は人の脳を乗っ取ります』

その事を常に言い聞かせて何とか生きながらえています。
だからこそ、感情に境目がない様に境目をつけた時点から争いが始まるのだと感じます。自分と他人の隔たりは死ぬ迄続くのかもしれません。
 ほんの些細な一言で回避できる問題に焦点を当て自分自身の機嫌を取りたいです。

隣の工事現場の人も損をしているなとつくづく思いましたし、仕事柄な人柄も相まっているのかなとも感じます。

他人に無関心な世の中で、思い遣りを持った何気ない気遣いに目を向けて生きていけたらなと感じました。それによって拘りを強く持ち過ぎない柔軟さを身に付けたいと思う寒空の一日でした。

いいなと思ったら応援しよう!