変わる小学校の授業 イエナプラン公立で
子供が小学校のころ、うちは共働きなので「学童保育」に通わせていました。
娘はけっこう面倒見がよいので、随分下の学年の子供から慕われたみたいです。
私は子供が4年の時に学童保育保護者会の会長をしたことで、年の違う子供が一つの教室で過ごすことが、とってもメリットが多いことだと知ることが出来ました。
一方で、学童は自宅代わりに過ごす場所としての位置づけで、勉強は自主学習が中心でした。
ここで学びが出来ればいいのになぁ、とずっと思っていました。
すると日経新聞に、福山の児童100人の公立小学校で1年生から3年生の低学年で20年から開始されていて、来年22年には完全移行されるというニュースを目にしました。
この学びのスタイルはイエナプラン教育と呼ばれています。
なので今日は学校教育に鋭いメスをいれるつもりで(笑)
*イエナプラン教育とは何なのか?
*1日の授業からみるイエナプランの特徴
*子供主体の学びを模索の中で見つける3つのヒント
についてみていき、
情報化の時代だからこそ情報処理能力だけでなく、他人の感情を思いやる感性を育む必要がある
という教育理念に共感したいと思います。
*イエナプラン教育とは何なのか?
イエナプラン教育とは、ドイツのイエナ大学が創始した教育方法です。
オランダで広がり世界的に認知が広がりました。
手法は、子どもたちを『根幹グループ』と呼ばれる異年齢のグループにしてクラスを編制して授業を行います。
教室をリビングルームとして捉えていて、整然と机が並べられていると言う訳ではなくて、その教室の担任であるグループ・リーダー(教員)と、クラスの子どもたちが共に話し合いながら、教室の内装を整えていくので、ユニークな教室の風景をみることになります。
そして、
対話→遊び→仕事(学習)→催し
というサイクルでリズミカルな活動を繰り返していきます。
生徒は、テーブルグループに分かれるますが、必ず3学年の子供たちが一緒になって勉強するので、縦社会の中で学びを進めることになります。
*1日の授業からみるイエナプランの特徴
では、公立小学校で初めての認定校となる
常石小1日の時間割(例)を見ていきましょう
*登校
*サークル対話
*1、2時間目 ブロックアワー(仕事)
児童が立てた計画に沿って学科の学習が進められます
*休憩
*3時間目 体育
*4時間目 音楽
1~3年生が一緒に授業を受けます。
*給食・休憩
*5,6時間目ワールドオリエンテーション(仕事)
探究的な学び生活科や理科の内容が入ることもあります
*サークル対話
全員が車座になって1日の振り返りなどサークル対話は授業中にも行います。
サークルで話し合う内容は
特定のテーマを決めずに自由に話合う
「オープン・サークル」、
前もってグループリーダーや一定の子どもが話題を準備した
「準備サークル」、
グループリーダーが何かを皆に伝えるためのサークル、
観察サークル、
報告サークル、
自由作文の朗読サークル、
テーマ学習サークル
など様々な学びを複合的に行われているのです。
サークルには、グループリーダーも加わり、子どもたちの対話のファシリテーターの役割を果たしています。
*子供主体の学びを模索の中で見つける3つのヒント
学校の様子は他の小学校と随分違っていて、先生が教えるのを子供が全員で静かに聞く、というシーンはありません。
ブロックアワーという主に教科の学習をする時間の教室では、児童は1人で、あるいは友達とそれぞれが立てた計画に沿って学習を進めています。
2年生が漢字ドリルをしている横で1年生がひらがなの書き取りをしていたりもしてます。
工作をしている子もいれば、俳句を作っている子もいて多種多様な学ぶ科目が同時進行で自主的に進められていきます。
2人の教員は児童の間を回りながら指導に当たるといった感じですね。
そして、学校は
*1~3年生混合で授業をすること、
*市民性の発達支援をすすめること
*子供はひとりひとり違うと理解すること
*一斉・画一を求めがちな教育観や学校のあり方を問い直すこと
を大切にしています。
そしてその学びのスタイルから知れる3つのヒントを書いていきましょう。
ヒントその1
学校や学級が居心地がよい
課題をノルマのように課したりせず、リビングで過ごすのと同じ快適さを学校にも求めていくことは長時間過ごす場所としてい大切です。
ヒントその2
何らかの仕掛けづくり
単に快適な場として過ごすだけではなく、大きな学びを得れるための仕掛けづくりは必須ですね。
この場合は
異学年でのグループ学習をおこなうこと、
実はうちの子供のフィリピンから帰って来て、話し言葉は覚えても、勉強の用語が分からず小学校1年生からつまづいていました。さらに2年生になって授業が難しくなり、余計分からなくなったのです。
つまづきのある子が下の学年の子供と一緒に過ごす中でつまづいた部分の学び直しがやり易くなります。
これは本当に本当にうちの子供に体験させてあげたかった羨ましいシステムだと思います。
ヒントその3
HIBRID(ハイブリッド)で幅広く学べる力をつける
一人で学ぶ自立学習と一斉指導を組み合わせるハイブリッドです。
相反するスタイルですから色々な状況でも学びを見つけることのトレーニングになりそうですね。
課題はこの学びを支える先生の質と人間性ですね。
先進国の形だけ真似ても、魂を入れることが出来なければ意味がありません。
情報化の時代だからこそ情報処理能力だけでなく、他人の感情を思いやる感性を育む必要がある
社会に出れば、完全な縦社会です。同年代だけでタムロばかりは出来ません。
小学校から縦社会で全体の中の役割を感じて、実力を伸ばしていく、その為にも学校で多くのことを学ぶ必要がになると思いました。
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今本当に小中学校の学びが変わってきていると実感してきて、ここも公立中学校の確信的な試みを支えたカリスマ校長工藤勇一さんの取り組みです。
読みだけでも、この学校を卒業した子供たちの活躍を想像できてワクワクします。
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