愛され尊敬されるミュージシャン
エンタメの世界は残酷で欲にまみれた汚い世界だと日々思う。
まぁ自分もそんな世界にずーっといるんだけど、ジジイ化すると欲なんてどうでもよくなる(笑)
昔はヤナセのディーラー車に乗るのが基本とか思っていたが、今はTVがついて椅子が普通なら軽が良いし、時計も高級ブランド品は電池切れで放置し健康管理でスマートウォッチだし、服や靴もなんでも良い(笑)ちと前までは時計が高級だったから、今日のファッションチェック、総額おいくら?とかだと『ヒェ〜』ってなる高額だったろうが今はスマートウォッチ代の数万に全身でも1、2万あれば釣り銭でそう(笑)もちろん外食だって昔は高級寿司やホテルディナーやそういうのがカッコいいと思っていたが、今は出前館こそ最強。
人の価値観なんてそんなもんと思うようになった。
まぁ俗物から脱出できたのかななんて思いつつ、幸せの価値観ってなんだろう?という疑問に辿り着く。
最近、15〜20年ぶりにとあるアーティストとご縁をいただいた。
彼は正直なところ売れてはいない。とはいえ中箱(500人程度)でワンマンはやれるので実はそれなりである。しかしながらマニアックなスタイルで一般受けは難しいというか余程大資本が動くか知名度を得てキャラクターを認知されない限り難しいであろう。
だから実は凄い頑張って成功しているアーティストではあるのだが、知名度がないので素人さんほど彼を色眼鏡で見るしバカにする。
でもね、そんな彼はその実直な人柄、礼儀正しさでスタッフからは本当に愛されている。
私も彼は尊敬するアーティストの1人だ。
ミュージシャンは売れれば。の世界だからけして豊かではないだろうが、彼は気高くカッコいい(私はアレは真似できんが)そして私と同年代。
ずーっと現役。
それは凄いことである。
売れるともちろんだが、売れる匂いがすると人が寄ってくるのがエンタメの世界。はっきり言って人の流れで「きてるな」ってわかるいやらしい世界。
でもね、いるのよ『本物』。
売れていなくても高クオリティでスタッフに愛されているアーティスト。
マニアックだから大衆には受け入れられないけど、好きな人にはたまらない果物で例えるならドリアンとか。
めちゃくちゃ売れるのも幸せだと思う。
ブレイクアーティストのお金の話や驚く経験は羨ましいを通り越している。
でも、愛される売れていないミュージシャンも幸せそうに見える。
集客は大事だし音楽ビジネスにおいてはある意味で数字が全てだが、好きなことをずーっと出来るってそれも幸せだと思う。
音楽ビジネス的には矛盾するがどっちも勝者であり、尊敬出来る。
商売って難しいなぁと思う。
ただこういう本物のアーティストと底辺を彷徨ってるだけの自称アーティストは偽者には『オレと似てる』という勘違いをしがちだが本物は当たり前に全国区。
需要がない本物は存在しない。
『ドリアン』は果物で好き嫌いはあれど一般的に言う食べ物であるが『タガメ』や『セミ』は食すことは出来ても一般的な食物ではない。自称アーティストって昆虫食みたいなものだとおもう。