現実とイメージのギャップ
自身を「ミュージシャン」と呼ぶ素人さんは多い。
生計を立てるプロが付かなければウソではないしミュージシャンを名乗るのは今日楽器を始めた35才フリーターでも問題ないし天才中学生でも実は同じ。
肩書きなんてある意味で自己満足でしかない。
もし私自身が漫画や映画、ドラマのようにタイムリープして人生をリセットできるなら私は音楽には近づかない、一生懸命勉強して公務員になるよ(笑)
まぁ本当にタイムリープ出来るなら「あの日、大手レコードメーカーのPに言われたことを聞き」とか「エンタメ業界のドンにお会いした際に提案された無茶ぶりに乗っかって」とか人生の「あの時あの選択肢を選んでいたらという興味はあれど人生なんて一発勝負、繰り返す後悔の毎日でしかないのであるが、不思議なもので他者にはそうは見えていないというギャップがある。
今年の初めに下の娘が結婚した。
子育てにおいて私は親になることが決まった日に誓ったことがあった。
私は自分自身の両親が夫婦円満ではなかった。しかしながら私に親は両親しかいないので「親ってウチの親が普通」という誰もが思う自分自身が標準という感覚で生きていたのだが、結婚し妻の両親と付き合うことで「自分自身の普通は必ずしも普通ではない」ということに気がついた。
典型的なブルーカラーの我が家と上品な私立育ちの妻の義父は超大手有名企業の管理職。今思うと妻が人生の間違いでパンクロックやライブハウスに触れ合わなければ私とは一生交わることのない人生だったと思う。
私のストロングポイントとして自身を自己分析すると私は『自分だけは信じない』(笑)だってすぐにネガティブな思考になるし長澤まさみこそ最高と思うのに綾瀬はるかにウットリしたり部下には鼓舞しつつ実はビビってたり自分自身がウソつきのハッタリ野郎だって知っている。
だから自分自身を常に疑っている。そして自身を疑うそれがビジネスでは有効なストロングポイントってことに気がついた。
自分は世間で見えるイメージは違うってことにも驚いた時期があった。ビジネス的に取材を受けたりわざわざ私如きに会いに来てくれるミュージシャンがいたり、自分自身が知る自分ではない自分。そう世の中って本当の自分と他者に見える自分は実は別物なのよ。
そう気がついたので【人生ホップ☆ステップ⭐︎ジャンプ】プロジェクトを始動した。私は土台を作る親としての人生に気がついた【ホップ】期。我が子は社会的に平均値より豊かに見える【ステップ】期。子は低学歴の父の子なのに幼稚園からエスカレーターの私立に通わせた。「朱に交われば赤くなる」は経験値として事実だと思う。
正直なところ経済的にはシンドイし子の同級生の親は一回り近く年上ばかり。でも人生の対流を変えるにはまずはここだって思った。
結果、我が子は誰もが知る企業に就職し社会的には問題ない子になった。
『トンビが鷹を産んだ』と周りからは言われた(笑)
まぁ上の子は立派な腐女子でそれは心配だが、ホップ☆ステップは順調に行ってる気はする。
しかしながら、子が嫁ぐ時に事件があった(笑)
お相手は地方から有名大学→大学院を卒業し務める企業は日本屈指の有名企業。
ぶっちゃけ年収は貧乏会社の社長に転職させられて激減した私以上。超エリートは新人でも俗にいうハイスペ4桁の超高給とり、社会の理不尽を感じつつも娘が豊かで幸せなのは良いことで「お前、ちゃんとステップとして頑張ってるな」と安心したのだが、地方の真面目な一人息子を持つ両親は憂いたのだ。
「ライブハウスなんて経営している人なんて、反社と変わらないでしょ」という話。
ちなみに私は刺青もないし普通のビジュアルのおじさん。
別事業のお取引のみなさんも実は記事のイラストのようなイメージらしい(笑)
実際のキャラクターイメージは年齢よりは若く見えるらしいがただのオッさん。
(キャイ〜ンの天野氏とか系、普通のおじさんのはず)
でも先方のイメージは革ジャンにハーレーとか乗ってる北斗の拳に出てくる悪役ヒゲ面の世紀末キャラ。
人はまずは先入観で人を見る。
君がどんなに素晴らしい音楽を発信していても、売れていなければ今日ミュージシャンになった35才フリーターと一緒の評価でしかない。
そしてSNSとかで一生懸命発信して日々ガラガラのライブを「お客さんを獲得するため」なんて活動しても承認欲求が多少満たされるだけ。
1発のライブをどれだけ「見る側の人に良い日だった」と思わせられなければ音楽ビジネス的には失敗。
まぁこれが基礎体力をつけるためのライブなら意味はあるけど。
どれだけ客観視できるか?実はそこも成功のポイントだと思う。
自分自身を信じるも大事だが、自分だけは信じないことも大事だと思う。