矛盾という傷の舐め合い
約四半世紀ぶりにライブハウスシーンにゲソをつけて、正しく言えばコロナ禍直前からなんとなくライブハウス事業には関わっていたが、音楽ビジネス界に身をおいて生活してきた身としては最も素人と接点を持つライブハウス事業なんて関わりたくないし素人と向き合うのなんて最悪だって思っている。
先にいうが今もけして肯定者ではない。
こっちは仕事だから「承認欲求満たしたいんです」という072ー(一応モラル的に数字化)に付き合わされるのはたまったモンじゃない(笑)
他の役員級連中には「ライブハウス事業から逃げたい」が口癖。
それくらい失望している。
ただね、今年度に入って嫌々ながらも多少現場に関わり思い出したことがある。
このど底辺にも「キラキラしているミュージシャンの芽がいる」ってこと。
正直なところ、自分自身が現場にいたはるか昔と今は時代が違うし今のミュージシャンの思想なんてそんなもんだよって意見もある。
でもね、いるのよ昔と変わらずキラキラしているミュージシャン。
ほとんどは傷の舐め合いながら生きるドブネズミ。
承認欲求のためだけにライブ活動をし「ライブステージに立つ」ことで完結している。
笑えるのが「フェスに出たい」というくせに集客力はなくチケットノルマを悪のシステムと言う(笑)
本当の意味でフェス出るなら少なくとも2〜30人は最低集客しようよ。
「同じジャンルの対バンが良い」つまんない没個性の誰かの真似っこの類似品を何組も見せられる有料入場者の気持ちわかる?だから皆さんお目当て以外見ないのよ。ちなみに売れるアーティストは対バンのお客さん帰りません。
「知らないアーティストとは対バンしたくない」君のことも誰も知りません(笑)基本的にライブハウスブッカーは婚活コンサルタントと同じで同じレベルのアーティストとしかブッキングしません。
君も対バンと同じレベルってことに気がつかないと。
と、こんな残念なことに向き合う時間がたくさん。
ただこれはアーティストだけでなくライブハウススタッフにも問題はある。
「君の出ているライブハウスは川なのか湖なのか?」にかぶるが
スタッフが湖のマインドだとアーティストは海に辿り着くことはない。
そして淡水魚に海を求めるのは死を意味する。
でも不思議なことに湖で生きる淡水魚なのに海で泳ぐことを出来るって勘違いさせちゃってるし、海で泳ぐ淡水魚がいると思ってるライブハウススタッフの多いこと(笑)
そりゃそうだよ、だってライブハウススタッフだって湖でしか生きたことないし、新宿、渋谷、下北沢って海のそばにある湖なんかだと自分は海の者だって勘違いしている淡水魚スタッフも多い。
かつて大阪の中心を流れる淀川は異臭を放つ不衛生な川であった。
日韓ワールドカップの頃に清掃した際にはカーネルサンダースが出てきたり、とんでもない汚染されていた。
しかしながら地域の努力で時間はかかっているが四半世紀が経ち「鮎が戻って来れる」レベルまで綺麗になって来ているそうである。
ライブハウスって今は汚染された川や湖なのかも知れない。
でも、綺麗にしていこうって思いと努力で綺麗な川が多くある業界になるかも知れない。
いや、なって欲しい。
ドブネズミではなく海に進む魚の溢れる川に。