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「誘う」ができれば、人生は10倍くらい楽しくなる

「誘う」って人生のあらゆる場面で大切な行動だと思うんです。

 変な話、いまここにあなたがいるのも両親のどちらかが「誘った」おかげですし(想像すると若干寒気がしますが)、会社員の人は履歴書を送り、いわば会社を「誘った」ことで、会社員になれたわけです。

 沈黙していても世界はあなたに何かをしてくれるわけではありません。ただ、こちらから世界に働きかけると確実に何かしらの反応がある。実はこの世はとてもシンプルな構造なんだと思います。

 飲み会をやりたいなあと思ったら誘えばいい、デートしたいなあと思えば誘えばいい、あの人と仕事したいと思ったら誘えばいいんです。みんながみんな誰かの「誘い待ち」だと何もモノゴトは動きません。

断られることも前進

 もちろん断られることもあるでしょう。でも、「誘う」という行為自体に意味があるんだと思います。誘うことで相手は「この人に興味を持ってもらえている」とわかります。それはよっぽど変な人でなければうれしいことのはずです。実は多くの人は誘ってもらえるとうれしい。それは生物としての本能なのかもしれません。

 それに、断れれば、次に行けます。断られることは前進です。AがダメならBに挑戦すればいい。Aの手前で立ち往生していると一向に前に進めません。

 それに返事は「既にわかっている」ものです。タイミング次第で返事が変わることって実は稀で、OKのときはOKだし、NGのときはずっとNGでしょう。

 僕も著者に執筆をオファーするときは相手のメリットなども考えますが、最後は「えいや」と飛び込みます。オファーを躊躇して「断られるかなあ、どうだろうな…」と考える時間は無駄。OKがもらえるときはもらえるし、どんなタイミングでもダメなときはダメです。それがわかるだけでも「前進」です。

ストレスを楽しめ

『誘う技術』という隠れた名著があります(宣伝です)。

 この本で著者のベリッシモさんはこう言っています。

 人生がディズニーランドだとすれば、なるべくアトラクションに乗った人が勝ちです。人生を楽しみつくすには、アトラクションにどんどん乗ることです。つまり、いろんなことに挑戦して、首をつっこんでみること。これが楽しむコツです。
<中略>
 だれかを誘うことは「ストレス」かもしれません。誘うのが苦手な人ほどストレスだと感じるでしょう。でも「ストレス」は「刺激」なんです。ストレスを楽しめるようになれば、この世はすごく楽しい。何が起きるかわからない。だから楽しいんです。
 この社会では、どこに行っても人はいます。人がいるからストレスになる。でもストレスがあるから面白い。ストレスはエネルギーにもなるんです。ストレスこそが人生を前に進める「プレッシャー」になるんです。
 たった一人になれば、きっとストレスはなくなると思います。でも、喜びも笑いも感動もなくなります。毎日がのんべんだらりと、刺激のないものになっていきます。人生は刺激を楽しんだほうがトクなんです!

 もちろん「ただ誘えばいい」ってものではありません。誘うためには相手のことを調べなければいけないし、相手がなにを求めているのかを知らなければいけない。ただ無鉄砲に誘っても相手にとって迷惑ですし、おそらく断られてしまうでしょう。だから最低限の礼儀と思いやり、相手のことを考えることは大切です。

 でもそれができれば、あとは一歩踏み出すだけ。SNSを眺めていると、楽しそうなパーティーやどこかの誰かが飲んでる様子が流れてきます。そこで「楽しそうだなあ」と指を加えていればそれまで。でも、そこで誰かを誘って飲みに行けば、人生はその時点で変わります。

呼び水を用意する

 いきなり誘うのはハードルが高い!という人は、SNSなどを使って発信すればいいと思います。いわば「呼び水」です。そこで興味を持ってくれる人があらわれるかもしれません。

 新年の挨拶なども呼び水になるでしょう。まず発信することで「誘う」の第一歩が踏み出せます。

 以上、「誘う」を意識すると人生はガーッと動き始めますよ、という話でした。ちなみに『誘う技術』は当時あんまり売れなかったけど、「誘うときの心構え」「断られないためのちょっとしたコツ」「誘いのフレーズ」など、結構参考になるので、もしよければ読んでみてください。それでは。

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