[小説]異世界とかいう擦り尽くされた世界に私はいます#3 完

翌朝
ちゃんとした睡眠はとれていない
昨日件からなかなか眠りにつけないで
朝の光を眺めた
うさぎさんを傍らに・・・
「ね、うさぎさん?名前何?」
鼻ピクピク
「うーん、じゃ俺がつけようか?」
鼻ピクピク
「それじゃ~、ピョン!ピョンさんでどう?」
鼻ピクピク
「決定ね!ピョンさん!!」
鼻ピクピク
「ね~ピョンさん・・・これからどうしようかね~」
鼻ピクピク
一日目にしてすでにボロボロ
サバイバルしていくことが困難だと改めて思う
ピョンさんの傷は血が止まったので間接部分の布をほどいた
さすが野生である
一方俺も血が止まったが
傷口の消毒などしてないから何かと心配ではある
だが今はなにもできない
俺の中に残った底なる野生に期待するしかない
「はぁー」
ため息をついた
マジもんの異世界にただただ疲れてしまった・・・
ガサガサ
「!!!」
もういいだろう!!
悪態をつきたいがもう無理
何が出てももういいと音の方を見る
ガサガサ、ズー・・・
「?」
何かを引きずってる?
しかもピョンさんがあまり反応しない
そんな思いの中
茂みからヌッと現れたのは
「おまえ!!」
夜の大きなネコと口には豚?
らしき動物・・・
大きなネコはその動物を引きずり
俺のもとまでやってくる
ドサ!
そして口を離しその動物を目の前に置く
その一連の姿を見ていた
そのあと大きなネコは
隣にやってきて座った
「グルルルゥゥゥゥ」
と喉を鳴らしている
その姿にそっと手を差し伸べて頭をなでた
嫌がることなく俺の手を受け入れてくれる
「グルルルゥゥゥゥ」
と喉を鳴らしながら頭をこすりつけてくる
「おまえ!よしよし」
「グルルルゥゥゥゥ!!」
大きく喉を鳴らし続ける大きなネコ
そしてその様子をじっとみているピョンさん
「そっか、ピョンさんはわかっていたんだね?」
鼻ピクピク
じゃれる様子を静かに眺めているピョンさん
きっと敵意がないことが分かっていたのだろう
「にしても・・・」
大きなネコがもってきた動物に目を向ける
「どうするよ?これ?」
食肉加工ってやつ?
知らないよ俺?
「まぁーいいか・・・そうだおまえにも名前つけないとな!」
喉グルルルゥゥゥゥ
「じゃ~黒いからクロ!どうよ!」
喉グルルルゥゥゥゥ
「よし!クロな!さて~これから・・・」
二匹に話しかけながら今後を考える
美女もいない
チートもない
現代文化の力が意味ない
日本語通じない
てか
言葉がわからない
生きていく保証がない
この異世界どうしたものか・・・
あとは、ピーキーパターン?
あるの?
これ?
『一人と二匹の旅はこれからだ!』的なこと?
聞いたことないよ・・・
本当に・・・・って
これがピーキー??

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