アンダー・ザ・シー(金管十重奏)
本記事で紹介するのはこちらの譜面です。
基本情報
曲名:アンダー・ザ・シー(Under the Sea)
編成:金管十重奏(Trp4, Hr, Trb4, Tub)
演奏時間:約3分10秒
難易度:中〜上級
前回と同じく、映画「リトル・マーメイド」の代表曲です。
こちらも原曲と同じ調(B♭-dur → C-dur)で書いています。
カットや付け加えはせず、原曲通りのフル尺です。
前奏~1番
冒頭の上昇系のフレーズはトランペットの3rdと4thが担当します。
これは冒頭に限らず、出てくるときには全て割り振っています。
1番のAメロはトロンボーンの1stが、サビはトランペットの1stが担当します。
伴奏はそれ以外の楽器で持ち回りですが、チューバだけはずっと吹いています。本当は休符なしでずっと吹いてほしいのですが、吹き詰めになってしまうと大変なので、およそ2小節ごとに1拍の休みを設けています。それでもそこまで雰囲気は損なっていないと思います。
1番はソロのメロディ+伴奏という編曲なので、割と小さめのアンサンブルになっています。
2番
単純な繰り返しにならないよう、変化をつけています。
Aメロはトロンボーンの3rdがメロディを担当しつつ、2ndがときどきハモリます。
ベースラインはバストロンボーンが引き継ぎます。やや低めですが、バストロなら何とかなる音域だと思います。
メロディの最後、低い声の魚が歌うところ(動画の1:15あたり)を、チューバに割り振っています。
サビはベースラインがチューバに戻り、トランペットの3rdと4thのオクターブユニゾンがメロディを担当します。
続けて2回目のサビはメロディがトランペットの1stと2ndのオクターブユニゾン、トロンボーンの2nd~4thにコーラスパートを割り振っています。
曲もだいぶ盛り上がり、楽しくなってきます。
中間部
動画の1:54あたりはアウフタクトから始まるシンコペーションの音楽で、拍が取りづらくなっています。
裏拍(2/2拍子での2拍目)で各楽器が集合するので、表ではなく裏で取るようにすると上手く演奏できると思います。
メロディは前半がトロンボーンの1st、後半はトロンボーンの3rdに加えてオクターブ上をホルンが吹きます。
その後の間奏部はトランペットの4th→トロンボーンの2ndとメロディをリレーします。
そしてC-durに転調し、曲はクライマックスを迎えます。
転調後~終曲
C-durになってからは全体合奏です。
メロディはトランペットの1st、2nd、ホルン、トロンボーンの1stの4パート割り振っています。
ただしオクターブ上を担当するのはトランペットの1stだけなので、音量的には少し頑張る必要があります。
コーラスのトロンボーン2nd~4th、ベースラインのチューバも思い切り吹いて大丈夫ですが、トランペットの3rdと4thだけはあまり頑張りすぎない方が良いです。これらのパートのみ、fではなくmfを指定しています。
最後は各パートでメロディを分担しながら盛り上げていき、ffで曲を終わります。
トランペット1stの最後の音はオプションでHigh Cにしていますが、体力的に厳しければ真ん中のCで大丈夫です。
終わりに
初見だとリズムを取るのが難しいかもしれませんが、慣れれば楽しく演奏できると思います。
トランペットの1stはオプションのHigh Cを除けば、最高音は上のGです。一方で3rdはHigh B♭が2か所ほど出てくるので、こちらの方が大変かもしれません。
ディズニーの往年の名曲、よろしければお楽しみください。