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#11 【OneNote】デジタルワークシート(道徳編)
小学校学習指導要領には、道徳の目標が以下のように示されています。
よりよく生きるための基盤となる道徳性を養うため,道徳的諸価値についての理解を基に,自己を見つめ,物事を多面的・多角的に考え,自己の生き方についての考えを深める学習を通して,道徳的な判断力,心情,実践意欲と態度を育てる。
また、これらを評価するために学習指導要領解説道徳編には「評価の基本的な考え方」が示されています。
児童の学習状況の把握を基に授業に対する評価と改善を行う上で,学習指導過程や指導方法を振り返ることは重要である。教師自らの指導を評価し,その評価を授業の中で更なる指導に生かすことが,道徳性を養う指導の改善につながる。
明確な意図をもって指導の計画を立て,授業の中で予想される具体的な児童の学習状況を想定し,授業の振り返りの観点を立てることが重要である。
そして、以下の2つの視点から評価を行います。
1 面的な見方から多面的・多角的な見方へと発展させているか。
いろいろな人の考えを参考にしながら,自分の考えを深めているか,など。
2 道徳的価値の理解を自分自身との関わりの中で深めているか。
教材の登場人物に自分を置き換えて考えたり,自分自身を振り返り自らの行動や 考えを見直したりしているか,など。
そこで今回は、Microsoft OneNoteを活用した道徳の授業実践(授業の振り返り)についてご紹介したいと思います。
1 振り返り項目の設定
私は授業の最後に、毎時間以下の3つの項目について記述させるようにしています。
①「はじめの考え」や「今までは○○だった」など
②授業を通して「心が動いたこと」や「気付いたこと」など
③授業を通して変化した「意識」や「考え」
①〜③の項目について記述した文章をまとめさせることで、子どもたちは授業前と授業後で考えが変化したことに気付くことができます。また、教師も子どもの変容を見とるができるようになります。
2 ワークシートの作成
OneNoteを活用したワークシート作成、使用までの流れは以下の通りです。
事前準備
・3つの項目を記載したワークシートのテンプレートを作成する。
振り返り直前
・板書を撮影し、ワークシートに挿入する。
・児童の道徳のセクションにワークシートを配布する。
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3 ワークシートの配布
(1)クラス内のすべての児童にページを配布する方法
配布するクラス ノートブックを開く。
ノートブックのコンテンツ ライブラリまたはコラボレーション スペースで配布するページを選択する。
[クラス ノートブック] タブを選んでから、[ページの配布] を選択する。
ページをコピーするノートブックのセクションを選択する。
(2)個々の児童にページを配布する
クラス ノートブックを開き、配布するページに移動する。
[クラス ノートブック ] タブを選択し、[ページの配布 ] タブ>配布] を選択する。
ページを配布する児童の名前の横にあるチェック ボックスを使用して選択し、 [次へ] を選ぶ。
作成したワークシートを配布する方法については、Microsoftのホームページにも詳しく記載されています。
4 ワークシートの確認
児童のワークシートを確認したり、フィードバックしたりする方法は以下の通りです。
Class Notebook で、[受講者の作業のレビュー] を選択する。
セクションを選択すると、そのセクションに配布したすべてのページの一覧が表示される。
確認したいページを選択し、リストから作業を確認する児童を選択する。
児童のワークシートにフィードバックを行う。
ワークシートの確認方法についても、Microsoftのホームページにも詳しく記載されています。
5 最後に
Microsoft OneNoteは、デジタルのノートブックとして様々な教科で活用することができます。
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今後も授業改善や働き方改革に向けて、効果的な活用方法を模索していきたいと思います。
子どもたちの深い学びの実現、教員の働き方改革の推進に向けて、ともに頑張りましょう。