亀井 孝幸

公立高校教員 Google for Education Certified Innov…

亀井 孝幸

公立高校教員 Google for Education Certified Innovator

マガジン

  • データ分析

  • スプレッドシートでプログラミング

    高等学校では、一人一台端末になって3年目(令和4年度入学生から)。私の勤務校の授業で扱うプログラミング言語はPythonですが、数学など他の教科との往還を考えると断然スプレッドシートやExcelが使い勝手が良いと考えています。自分がネットで集めた情報や授業で使用しているシートを共有させてください。また、皆さんのご意見やアイディアもお待ちしております。

  • モデル化とシミュレーション

最近の記事

探究活動としてのデータ分析

 それにしても、某社のテキストに登場する太郎さん花子さんのスペックが高いことには驚かされる。今回は、勤務校のデータ分析の授業でもこのような流れが理想なんだが、という大問でした。太郎さんの作業を再現して見ます。  まずは、データを用意するところから。  政府統計の総合窓口(以降e-Stat)から「社会生活基本調査」にある、都道府県ごと男女別とその総数の「過去1年間に活動した割合(%)」に含まれる「趣味としての読書(マンガを除く)」「マンガを読む」と、「一人I日の中で各生活行動

    • 複数の線を持つ折れ線グラフ

      某社のテキストにある図を再現してみました。 まずは、表計算ソフトでデータを整えます。 農林水産省「令和3年度食料需給表」より【国民1人・1年当たり供給粗食料】を利用しました。 > install.packages("readxl")> install.packages("psych")> library("readxl")> library("psych")> install.packages("tidyverse")> install.packages("GGally")

      • ggpairs()

        先のデータに東西日本分けの列を追加しました。 > library(tidyverse)> library(GGally)> library(ggthemes) 必要なパッケージを用意した後、 > p0 <- ggairs(yasai3) #何も設定せずにggpairs()> p0 > p1 <- yasai3 %>% ggairs(mapping = aes(color = 東西)) #東西でグループ化> p1 某模試を意識して作成してみました。色々な設問が考えられ

        • 最初の一歩

          使用したデータは 「家計調査(二人以上の世帯) 品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング」の2020年〜2022年から生鮮野菜を使用しました。 まずは相関行列の作成を目的としているので、RStudioの中で必要なデータを取り出したりはせず、あらかじめ必要な列だけを表計算ソフトで抜き出し、アップロードしました。 > install.packages(“readxl”)> library(“readxl”)> yasai <- read_excel(“yasai.xl

        探究活動としてのデータ分析

        マガジン

        • データ分析
          5本
        • モデル化とシミュレーション
          5本
        • スプレッドシートでプログラミング
          7本

        記事

          R + 高等学校「情報」データ分析

           共通テスト「情報I」にまつわる問題集や模試等で見かけることが多くなった「散布図・相関行列」。色々試してみてPythonよりR。  そこで、授業で生徒に作業をさせることが目的ではなく、情報IIや探究活動で、また試験問題の図表に役立てばとRを始めてみました。  主にe-StatやSSDSEからのデータをもとにno+eを共有できれば幸いです。内容説明や授業案、指導計画の中の位置づけなど極力割愛します。HOW TOではありませんので、詳細は参考文献や引用書籍、コードを参考にしてくだ

          R + 高等学校「情報」データ分析

          セル・オートマトン

          ググると色々なサイトで解説やExcelシートも紹介されております。Pythonをはじめとした他のプログラミング言語からのアプローチも考えられます。 生徒配付シート シート概要 シート「ルール設定」 のセルB1でルールの設定をします。 シート「ランダム」ではスタート世代がrand関数で設定されます。 シート「手動」ではスタート世代を自分で「0」「1」を設定します。 参考資料 三井和男. 新 Excelコンピュータシミュレーション;数学モデルを作って楽しく学ぼう. 森北

          セル・オートマトン

          CoVid-19

           参考資料をもとに作成しました。これは高校の一斉授業40人は、無理ですね。  動機づけから始まり、手順を示しグラフを作成、考察し理解を深めるところまでの探究的活動全てにおいて計画的に進める必要があると思います。 参考資料 三井和男. 新 Excelコンピュータシミュレーション;数学モデルを作って楽しく学ぼう. 森北出版. 2010 平山修. Excelで試す非線形力学. コロナ社. 2008 Takeshi Nagae.新型コロナウイルス(CoVid-19)とSIRモ

          ウサギとキツネ

           高等学校の「情報」では、ちょっと重い気もしますが、数学IIの微積分や生物の授業の中で扱ってみてはどうだろうか。  ただ、目の前の事象をモデル化しシミュレーションしている訳ではないので、動機づけが難しい。教員側の満足で終わらない授業計画が必要である。一方で、生徒が主体的に取り組めるテーマ、事象を模索しています。 生徒配付シート シート概要 三井和男『新 Excelコンピュータシミュレーション;数学モデルを作って楽しく学ぼう』 から作成しました。 参考資料 三井和男.

          ウサギとキツネ

          素数ゼミ

          生徒配付シート シート概要 数学や生物などの教材として考えました。「素数ゼミ」の説明を加えながら、作成すると効果的であると考えます。 参考資料 大西一貫(廣田研究室). 素数ゼミのシミュレーション. 東京工業大学 http://ceres.me.land.to/samples/system001/page003.html 2024/2/22 平山修. Excelで試す 非線形力学. コロナ社. 2008. 西村仁. 素数ゼミの謎. 文藝春秋. 2005. GLO

          モンテカルロ法

          一辺の長さが$${r}$$の正方形と、その内接円(半径$${\displaystyle \frac{r}{2}}$$)を考えます。正方形の面積は$${r^2}$$、内接円の面積は$${\displaystyle \frac{\pi}{4}r^2}$$です。ここで、「正方形の面積に占める内接円の割合」を計算すると、 $$ \frac{\displaystyle \frac{\pi}{4}r^2}{r^2}=\frac{\pi}{4} $$ つまり、$${r}$$に関係なく、

          モンテカルロ法

          素因数分解とエラトステネスの篩(ふるい)

           スプレッドシートの関数だけで高校生がプログラミングできればと模索している中、「Excelでプログラムを書く」(萩谷)に行きつきました。本noteを書き始めたきっかけでもあります。  今回は、このPDFの中の例題「素因数分解」と「エラトステネスの篩」をそのままスプレッドシートで作成してみました。詳細は、参考資料を確認してください。 生徒配付シート シート概要  授業で扱う場合、OFFSET関数、MATCH関数、COLMUN関数を、あらかじめ簡単な例で示す必要があるでしょ

          素因数分解とエラトステネスの篩(ふるい)

          コラッツの予想

          生徒配付シート シート概要 セルA1を適当に書き換えてください。 1行目はセルA1にずつ加えた数値が並びます。 列方向は、定義に基づいてIF関数で場合分けしています。 参考資料 NHK 笑わない数学 #2 コラッツ予想(シーズン2) https://www.nhk.jp/p/ts/Y5R676NK92/blog/bl/pmg0p5PX8L/bp/pn8omzj69Y/ 2024/2/21 Wikipadia コラッツの問題 https://ja.wikipedia.

          コラッツの予想

          2進数

           階乗の後の練習問題 「10進数から2進数に変換する計算をスプレッドシートで表現しなさい」 生徒配付シート シート概要 セルB1を適当に書き換えてください。

          階乗

           数学Aで登場する「階乗」  スプレッドシートには(Excelにも)FACT関数が用意されていますが、アナログに計算してみます。 生徒配付シート シート概要 セルA1を書き換えるだけで A2以下に1ずつ少なくなる数が並ぶにはどうしたらよいか 0以下にはならず、1で止まる(ように見える)にはどうしたらよいか をグループで考えてもらいます。 授業ではIF関数、OR関数の使い方について解説を加えます。 次に、B列は「1の階乗」がポイントです。

          関数のグラフ

          情報と数学の往還として、これまではGeogebra [1] を扱ってきました。 三角形の五心を作図 数字の教科書でみる関数のグラフ  探究活動などで実験データをとり、そのグラフを描くことを考えればGeogebraよりスプレッドシートやExcelの方が便利でしょう。  授業では、放物線との双曲線を作成しました。 生徒配付シート 参考資料 [1] Geogebra Takayuki Kamei −教材集− https://www.geogebra.org/u/kame

          関数のグラフ

          寿命の代表値

           寿命の代表値、すなわち、平均値と中央値と最頻値を厚生労働省の資料をもとにスプレッドシートを使って求めます。  この授業までに、情報処理技能検定試験4級と3級の過去問を通して基本的な計算と絶対参照・相対参照、オートフィル、グラフの挿入などを行いました。中学校の数学「資料の整理」で既習済みの代表値を、公のデータから計算し、グラフを作成、グループで課題に取り組むことを目的としています。 生徒配付シート シート概要  配付シートには、厚生労働省からダウンロードした死亡率の値と

          寿命の代表値