sparkling! let'sギャンブル
ソーシャルゲームとかのガチャって楽しくてついつい引いてしまう。
普通に考えたら十中八九ハズレなのにその可能性を無視して勝負してしまう。
今日、たまたまスーパーに行ったらスパークリングワインのガチャがあった。
全て同じ箱に入っていて、中身がわからない。
ラインナップには知らないけどおそらく高いであろうワインを筆頭に色々な名前が載っている。
普段ならお酒は基本的に飲まない。
付き合いなら飲むけど、友人程度なら飲まないことを優先するくらいには飲まない。
車に乗れなくなるから飲まないくらいには、飲まない。
だけど今回に限っては明日に特別なイベントを控えているからか、友人がもう片方のウイスキーガチャを引くからか、はたまた転売の誘惑か。
ついつい買ってしまった。
一緒に、そのまま飲める甘い炭酸飲料を買ったのだからきっとさほど中身に興味はなかったのだろう。
開けてみたら、
「ルイ・フラマンド スパークリングワイン2189円」
結果で言えば、そもそも税込2189円で買っていたのでトントンだ。
だけどなんだろう。
決して損したわけではないのに、ガッカリした。
高くもなく、安くもなく、値段相応。
せっかくなら思いっきり損した方が面白いのに。
なんなら好んでお酒は飲まないし、相応のお金と引き換えに手に入れたのだとしたらたぶん損かもしれない。
その一方で、これはとても興味深いと思った。
普通にワインを並べられていたら自分はたぶん買わない。買うとしたらきっと今日の夕食はビーフシチューだ。
店側で考えてみよう。
今までターゲットではなかった “お酒を飲まない層” にも、好奇心を刺激して購買意欲を高め、売ったのだ。
駄菓子屋のくじ引きを考えてみる。
ほんの一部を除けば多くは不要なものばかりだ。
なんだこれは?って思うほどに。
それっぽい商品でも、普通に買ったものに比べると全体的に作りが甘かったりする。
「くじ」というギャンブル性、付加価値が付くことでそんな不要なものにすら “面白さ” が足される。
結果いらないのに買ってしまう。
今回のワインにしてもそうだ。
好んで飲まない人からしたら、せめて料理酒に使えるかなってくらいだろう。
だけど、何が当たるか分からないというギャンブル性が付加されることで中身にはさほど興味もないのに買ってしまう。
これって面白い。
究極的には「色んなくじのハズレが入っています。でも何が当たるかは分かりません。」
でも人は買うのではないか。
中身なんてどうだっていい。
パチンコやスロット、カジノに比べたら聞こえが良く、合法的に楽しめるギャンブルだ。
人間誰しもどこかにそういうギャンブル性に惹かれるものを持っている。
朝からパチンコ屋に並ぶおじさんの列を見て軽蔑する人もいるだろう。
自分だってなんでそんなに頑張って通うのか不思議だ。
だけど程度の差はあれど、ギャンブルという不確かでとても蠱惑的な、
『一寸先は闇』の闇を見てみたい気持ちに突き動かされる面はみんな持っているのではないかと思う。
そんなワインをちびちび飲みながら、ぼやけた頭で書いてる今回の話。