三日坊主でも続けられる読書術
こういう記事の冒頭として、ありきたりなんですが、私は本を読むのが苦手でした。
開くまでが億劫で、読み始めても数分で気が散ってしまう——。
今では仕事もスマホで完結してしまうので、ついついスマホに手が伸び、仕事そこそこに、すぐに動画やSNSへ。
いつの日だったか、『デジタル時代の今、活字離れが急速に進んでいる』とネットニュースの記事を見かけた。その記事には「本を読まなくても困らない」「読書の楽しさがわからない」という内容が。確かに、スマホひとつで世界中の情報にアクセスできる情報過多な日常。
わざわざ本を読む意義なんて見出せない。
私もインプットはビジネス系の動画の方が楽だった。
しかし、読書嫌いのあなたにこそ問いかけたい。本当に読書は不要なのでしょうか?
では、なぜ多くの成功者が読書の重要性を説くのでしょうか?
先に言ってしまえば、集中力の向上、想像力の育成、思考の深化——。これらは、ながら視聴の動画やSNSのスクロールだけでは得難い、読書ならではの恩恵である。
今回はそんな読書が苦手だった私でも、1つの本との出会いをもとに
月0〜1冊程度だったのが、1ヶ月弱で10〜15冊の本を読める”習慣”を手に入れた方法をご紹介したい。
そんな方法に興味があるって方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
三日坊主でも続けられる読書術
このnoteでは特に「読書が苦手だな」と感じている方々に向けて、ちょっと意外に聞こえるかもしれませんが、「多読」というアプローチをご紹介したいと思います。
「え?読書が苦手なのに、たくさん読めっていうの?」
そう思われた方、ごもっともです。でも、ちょっと待ってください。実は、多読こそが読書の苦手意識を克服し、あなたの人生を豊かにする鍵なんです。信じられないかもしれませんが、この記事を読み進めるうちに、きっとその理由が分かるはずです。
今回、私の読書を劇的に変えたのがこちら。
なぜ多読なのか?
まず、読書が苦手だと感じる理由。以下のようなものがあります。
「時間がない」
「集中力が続かない」
「本を開いて読み始めるまでが長い」
「読むのが遅くて時間がかかるから」
「読んでも内容がすぐ抜けていくから」
これらの悩みに心当たりはありませんか?私は全て当てはまっていました。読めなかった自分を振り返るたびに「何やってんだよ・・・」って後悔ばかり。
実は、これらの問題のほとんどは、「多読」によって解決できるんです。
多読の魅力は、その名の通り「量」にあります。たくさんの本に触れることで、読書のコツをつかみ、自分に合った本を見つけやすくなる。そして何より、読書の楽しさを発見できるんです。
多読のメリット
では、具体的に多読にはどんなメリットがあるのか?
さまざまなメリットがありました。
1. 知識の幅が広がる
様々なジャンルを読むことも大事ですが、同じ内容の本を数冊読むことで、本質を見抜く目が養われます。例えば、ビジネス書で同ジャンルのものを読んだ時に複数冊の中で共通する内容があることに気づきます。こういった経験をすることで知識の偏りを防ぎ、成功の秘訣である本質を確実に学ぶことが可能です。
多様な本を読むことで、あなたの頭の中に様々な「引き出し」ができていきます。これらの知識は、仕事以外にも日常生活の思わぬところで役立つことがあるんです。
2. 読書スピードが上がる
多読を続けていくと、自然と読むスピードが速くなっていきます。これは、脳が文字や文章のパターンに慣れていくから。最初は1ページを読むのに5分かかっていたのが、慣れてくると2分で読めるようになるようなイメージです。
ただし、ここで注意したいのは、「速く読むこと」自体が目的ではないということ。理解しながら、自然と速く読めるようになるのが理想的です。
3. 集中力が高まる
短時間でも読書を習慣化することで、集中力が鍛えられます。最初は5分も集中できなかった人が、徐々に10分、15分と集中できる時間が延びていきます。
この効果は読書以外の場面でも。仕事や勉強において集中力が続くようになり、効率が上がることが証明されています。
4. 語彙力が向上する
多くの言葉に触れることで、表現力も豊かになりました。新しい言葉を学ぶだけでなく、文脈によって言葉のニュアンスが変わることも理解できるようになっていきます。
実はこれは、コミュニケーション能力の向上にもつながるんですよね。相手の言葉をより正確に理解し、自分の気持ちをより適切に表現できるようになっていきます。
5. ストレス解消になる
読書は良質な「脳の休息」となり、ストレス解消に効果的です。ビジネス書の中でも、ストーリー性があるものを読むことが効果的。日常から離れて別の世界に没頭できるのは予想以上にリフレッシュにつながりました。
注意して欲しいのはマンガはリフレッシュにはいらないということ。作業の合間に思い切って読書を挟むことでリフレッシュできますよ。
6. 創造力が豊かになる
様々な本を読むことで、想像力が刺激され、創造力が豊かになります。小説を読めば、頭の中で情景や登場人物を思い描きますよね。ノンフィクションを読めば、その内容を自分の生活に当てはめて考えるかもしれない。
この創造力は、問題解決能力の向上にもつながります。新しい視点や発想が生まれ、仕事や日常生活での課題に対して、いろいろなアプローチを見出せるようになるようになっていきます。
7. 共感力が高まる
様々な物語や人生経験に触れることで、他者への理解が深まり、共感力が高まります。
これは実生活での人間関係にも良い影響を与えるとのこと。「相手の立場に立って考えられる」はビジネスを円滑に進めていくためには必要不可欠な考え方。より良好な関係を築けるようになっていきます。
多読を始めるためのコツ
では、実際にどうやって多読を始めればいいのでしょうか?以下に、具体的なコツをご紹介します。
1. 自分に合った本を選ぶ
まずは、自分の興味のある分野から始めましょう。趣味や仕事に関連した本、軽い読み物でも構いません。読みやすさを重視して選びましょう。
個人的には文字が多く、論文みたいな本は今でも苦手です。例えば、語り口調やストーリー性のあるものなどは読みやすいと感じるものが多かったです。まずは「読まなきゃいけない本」ではなく、「読みたい本」から始めてみましょう。
2. 「つまみ読み」を活用する
本全体を読む必要はありません。目次を見て興味のある章だけを読んだり、パラパラとページをめくって気になるところだけを読んだりするのもOKです。
特に難しい本や長い本の場合、この方法は効果的です。全部読もうとして挫折するよりも、興味のある部分だけでも読むことで、その本を読んだということにしてOKなんです。1冊読み切るよりも、その1冊から何か1つでも気づきを得ることの方が重要。
3. 電子書籍を活用する
スマートフォンやタブレットがあれば、いつでもどこでも読書ができます。通勤時間や待ち時間など、隙間時間を有効活用しましょう。
私自身も紙媒体と電子書籍を両方使ってます。基本的には紙で読むのが好きなんですが、移動が多い時は持ち運びが楽で、スキマ時間でもサクッと読める電子書籍はかなり重宝してます。また、文字の大きさを調整できたり、辞書機能が使えたりするのも便利ですね。
4. 「10分」から始める
最初から長時間の読書は難しいです。多くの人が1冊読み切るまでやめない!みたいなことをやってしまって挫折してます。まずは1日10分から始めてみましょう。短い時間なら、継続できそうじゃないですか?
例えば、朝食を食べながら10分、寝る前の10分など、自分の生活リズムに合わせて読書の時間を作ってみましょう。継続することで習慣になります。慣れてきたら、徐々に読書時間を延ばすことにチャレンジしてみる。それで全然OKなんです。
5. 読書記録をつける
読んだ本のタイトルや感想を簡単にメモしておくのはオススメです。達成感が得られますし、アウトプットになります。SNSで共有も効果的。
読書記録をつけることで、自分の読書の傾向が分かってきます。どんなジャンルの本を好んで読んでいるか、どんな著者の本をよく読むか、など。次に読む本を選ぶときの参考にもなります。
6. 音声を活用する
目で読むのが苦手な人や、時間がない人は、音声ブックを活用するのも一つの方法です。運転中や家事をしながらでも「読書」ができます。
私もチャレンジしてみましたが、正直この方法は合いませんでした。聞いたことがすぐ抜けて定着がしなかったんです。こんな感じで自分に合う形を見つけるのはとても大事だと知る良い経験になりました。
7. 読書会に参加する
同じ本を読んだ人と感想を共有することで、新たな気づきが得られます。自分とは違った視点に気づけるので面白いんですよね。また、他の人のおすすめ本を知ることもできるので、自分では興味がなかったけど読んでみたら面白かった!という本に出会えます。
オンラインの読書会も増えているので、自宅にいながら参加することができます。交流は、読書のモチベーション維持にも効果的ですね。
多読で人生が変わる?
多読を続けていくと、想像以上にさまざまな変化が日常に起こります。新しい知識や考え方に触れることで、これまでの景色が変わって見えてくる。仕事や人間関係にも良い影響が出てきたという話もありました。
例えば、ビジネス書を読むことで仕事のスキルアップにつながったり、営業力の本を読むことで提案力がつきます。自己啓発本で新しい習慣を身につけたり、歴史書で過去の知恵を学んだりすることも可能です。
多読は、まさに「知の投資」
1500円の本が、あなたの人生に何十万円もの価値をもたらすかもしれない。読書は最高にコスパがいい、自己投資方法だと言える。
もし仮に多読を実践するなら・・・
では、多読の習慣を身につけるには
具体的にどのように始めればいいのか?
Week 1: 準備と導入
自分の興味のある分野を3つ選ぶ
それぞれの分野で1冊ずつ、計3冊の本を選ぶ(電子書籍でも紙の本でも可)
毎日10分、好きな本を読む時間を作る
Week 2: 習慣化
毎日の10分読書を続ける
読んだ本の簡単な感想をメモする
1冊目を読み終えたら、次の本を選ぶ
Week 3: 拡大
読書時間を15分に増やす
新しいジャンルの本を1冊追加する
読書記録を SNS で投稿してみる
Week 4: 振り返りと継続
1ヶ月の読書体験を振り返る
最も印象に残った本について、noteで感想を書く
次の1ヶ月の読書計画を立てる
この期間を通じて、多読の習慣が少しずつ身についていくはず。最初は難しく感じるかもしれませんが、続けることが何よりも大切です。
多読における本の選び方
多読を継続するための最需要項目は、適切な本選びです。効果的な本の選び方をいくつかまとめてみました。
1. 興味のある分野から始める
まずは自分が興味を持っている分野の本から始めましょう。趣味や仕事に関連した本、日常生活で疑問に思っていることに関する本などが良いでしょう。興味がある内容なら、自然と読み進められるはずです。
2. 難易度を考慮する
最初から難しい本に挑戦する必要はありません。むしろ、やさしめの本から始めて、徐々にレベルを上げていくのが効果的です。例えば、専門書を読む前に、その分野の入門書や概説書を読むのも良いでしょう。
3. 薄い本から始める
厚い本は読み終わるまでに時間がかかり、達成感を得るまでが長くなります。最初は比較的薄い本を選び、読み終えた喜びを早く味わえるようにしましょう。
4. レビューを参考にする
本を選ぶ際は、オンラインの書評やレビューを参考にするのも良い方法です。ただし、ネタバレには注意しましょう。他の読者の感想を知ることで、その本が自分に合っているかどうかの判断材料になります。
5. 著者で選ぶ
気に入った本があれば、同じ著者の他の作品を読んでみるのも良いでしょう。著者の文体や考え方に慣れることで、読みやすさが増します。
6. シリーズものを活用する
小説や実用書のシリーズものは、世界観や書き方に一貫性があるため、読み進めやすくなります。一冊目を読んで気に入れば、続けて次の巻を読むことができます。
多読の”落とし穴”と”対策”
多読には多くのメリットがありますが、同時にいくつかの落とし穴もあります。対策を理解して、効果的に多読を行い、レバレッジをかけていきましょう。
1. 浅い理解で満足してしまう
落とし穴:たくさんの本を読むことに集中するあまり、一冊一冊の内容を深く理解しないまま次の本に移ってしまう。
対策:
読んだ後に、要点をまとめる時間を設ける
印象に残った箇所やキーワードをメモする
読んだ内容について誰かと話し合う
2. 偏った読書になる
落とし穴:興味のある分野の本ばかりを読み、視野が狭くなってしまう。
対策:
意識的に新しいジャンルの本を選ぶ
他の人のおすすめ本を読んでみる
定期的に自分の読書傾向を振り返り、バランスを取る
3. 実践が伴わない
落とし穴:知識は増えるが、実生活での応用や行動の変化につながらない。
対策:
読んだ内容の中から、すぐに実践できそうなことを一つ選んで試してみる
読書ノートをつけ、学んだことと実践のアイデアを記録する
定期的に読書ノートを見返し、実践状況をチェックする
4. 読書が義務化する
落とし穴:多読を意識するあまり、読書が楽しみではなく義務になってしまう。
対策:
無理に読む量を増やそうとせず、自分のペースを大切にする
時には好きな本を繰り返し読むなど、楽しみの要素を忘れない
読書の目的を定期的に思い出し、自分にとっての読書の意味を再確認する
5. 情報過多になる
落とし穴:たくさんの情報を取り入れすぎて、消化不良や混乱を引き起こす。
対策:
定期的に「情報断食」の期間を設け、読んだ内容を整理する時間を作る
重要だと感じた情報は、システム化してまとめる(例:マインドマップの作成)
学んだことを誰かに教える機会を作り、知識の定着を図る
多読と深読みのバランス
多読は確かに多くのメリットがありますが、それだけでは不十分な場合もあります。時には、一冊の本をじっくりと読み込む「深読み」も必要です。多読と深読みをバランス良く組み合わせることで、より効果的な読書が可能になります。
深読みの重要性
深い理解: 一冊の本を丁寧に読むことで、著者の思考プロセスや論理展開をより深く理解できます。
批判的思考の育成: じっくりと読むことで、内容を鵜呑みにせず、批判的に考える力が養われます。
自己内省の機会: 深く読むことで、自分の考えや経験と照らし合わせる時間が生まれ、自己理解が深まります。
多読と深読みの組み合わせ方
週単位でのバランス: 例えば、平日は多読、週末は深読みというように、時間を分けて取り組む。
本のジャンルによる使い分け: 小説やエッセイは多読、専門書や哲学書は深読みというように、内容に応じて読み方を変える。
段階的アプローチ: まず多読で全体像を掴み、興味を持った本は後で深読みするという方法もあります。
多読を支える環境づくり
効果的な多読を続けるためには、それを支える環境づくりも重要です。以下に、多読を継続するためのヒントをいくつか紹介します。
1. 読書スペースの確保
自宅の一角に、快適な読書スペースを作りましょう。良い照明、心地よい椅子、適度な静けさなど、集中できる環境を整えることで、読書の質が向上します。
2. 定期的な図書館通い
地域の図書館を活用しましょう。新しい本との出会いがあり、また経済的な負担も軽減できます。定期的に通うことで、読書の習慣化にもつながります。
3. 読書仲間を作る
同じように多読に取り組む仲間を見つけましょう。互いに刺激し合い、モチベーションを保つことができます。オンラインの読書コミュニティに参加するのも良いでしょう。
4. 読書時間の確保
毎日の生活の中に、読書の時間を組み込みましょう。例えば、朝の30分を読書の時間と決めるなど、習慣化することが大切です。
5. デジタルツールの活用
読書管理アプリを使って、読んだ本のリストや感想を記録しましょう。達成感が得られ、継続のモチベーションになります。
多読で広がる新しい世界
読書が苦手だと思っていた方、いかがでしたか?多読というアプローチを知って、少し読書に対する見方が変わったのではないでしょうか。
多読は、知識を増やすだけでなく、思考力を鍛え、想像力を豊かにし、そして何より、新しい世界への扉を開いてくれます。一冊の本が、あなたの人生を大きく変える可能性を秘めています。
最初は少しずつでいい。興味のある本から、気軽に始めてみてください。読書の楽しさを発見し、知的好奇心を満たしていく過程で、きっとあなたの中に眠っていた「読書好き」の一面が目覚めるはずです。
そして、本を通じて新しい世界が広がり、人生がより豊かになっていくことでしょう。多読は、まさに「知の冒険」なのです。
さあ、今日から多読を始められそうですか?10分でも、5分でもいい。これが読み終わったら本を手に取ってみてください。新しいあなたに出会える、そんなワクワクする冒険が、あなたを待ってますよ。