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【FX】ローソク足に一体何を見ればいいのか?について。

◇ 私が考案した理論・その他 ◇


■ 本日のトピック ■

ローソク足には一体何を見れば良いのか?


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◆ 何を見るのか?の前に ◆

ローソク足に何かあるのでは?と感じて目を凝らしてローソク足を眺めている方も多いかもしれませんね。ヒゲを見るのでしょうか?実体を見るのでしょうか?

それとも日本の先物市場のはじまりと言われている江戸中期米相場において米商人・本間宗久が考案したとされる酒田五法を通して見ればいいのでしょうか?本間宗久が考案したとされる確たる証拠もなければ本当に酒田五法で儲けたという記録もないとされていますが信じるべきでしょうか?

それとも市場が近代化を迎えてから考案されたいくつかのガイドラインを通して観ていくべきでしょうか?実際の所、重要なのはそこではありません。ローソク足でもフィボナッチでもなんでもそうですがチャートに対して『特別な何か』があると思い込む事はあまり論理的な視点とは言えません。

まずそこに何を見るのか?という事よりも最初に把握しなければならない事は、ローソク足【だけ】をありのまま見た時そこには、

『 何が見えるのか? 』

これが一番大事ではないでしょうか。フィルターをかけずあるがまま、映るがままにその物・事を見る事から始める。忘れていけないのは、我々が生きてるこの世界で出来る事はこの世界の中に存在している物・事を通してだけです。それと同じように為替チャートの中で出来る事は、為替チャートのある物で出来る範囲に限られています。


『 無い物は使えない 』

そう、無いものは使えないのです。あるものだけが使えます。しかしインジケーターやフィボナッチ等外部から様々な物を持ち込み干渉する事で秩序が失われ煩雑で野暮ったいトレードになってしまうのではないでしょうか?

まず「ある物しか使えない」、のですからまずはありのままローソク足の情報を並べて使える物を見ていく事にしましょう。


◇ ローソク足から得れる情報 ◇

小難しく考えてはいけません。最初の一歩はピュアな情報を並べる事、使える物を確認する事、実行中のタスクの目的を常に整理しましょう。

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では「確定」済みの直近のローソク足を一つ見ていきましょう。チャートはユーロ円週足チャート。始値に対して終値はプラスに位置して結果陽線となっていますね。下ヒゲで安値をつけており、上ヒゲで高値をつけています。これだけで何か判断出来るものでしょうか?

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次に先程のローソク足にカーソルを合わせるとチャート上のデータウィンドウから始値・高値・安値・終値からなる4本値がいくつだったか知る事ができます。ちなみにMT4の週足の日付けがこのローソク足の場合2021/2/21~となっていますが実際には2/22と1日前にズレて表示されます。


今回のこの足のローソク足の四本値は以下の通り。

始値 127.643 高値 129.965 
安値 127.492 終値 127.492

さてこれで何かわかるのでしょうか?

まだ足りませんね。なぜなら私たちが手に出来た情報は今の所、ローソク足の『見た目』と、4本『値』だけです。しかしチャートはY軸・時間、X軸・値で構成されていますからどうやら足りないのは時間の情報ですね。

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先程の4本値それぞれの【時間】を把握し易いように、週足→1時間足チャートに変更し週足はマルチキャンドル(背後に表示されている薄づきのローソク足)で表示しています。1分足まで確認可能ですが画像に表示仕切らないので今回は1時間足で進めて行きます。

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さて先程の四本値の【時間】を調べ書き加えてみた結果が上記画像です。どうでしょうか?だいぶ情報が具体化してきましたね。一旦整理しましょう。先程はただの数字でしかなかった4本値が以下のように時間、値を把握出来た事によって二つの事が見えるようになりました。

始値 (2021/2/22 00:00 , 127.643)

安値 (2021/2/22 17:00 , 127.492)

高値 (2021/2/25 19:00 , 129.965)

終値 (2021/2/26 23:00 , 128.587)

さて二つの事とは何でしょうか?1つは各4本値のチャート上における座標ですね。そして二つ目はその4本値の順番がはっきりした訳です。するとチャートを構成する(時間,値)の両方を知る事が出来た訳です。

逆にこれ以外の情報は無いのです。無いでしょ?無いのだから。そしてさらに逆に言えばこれ【だけ】しか無いのになぜその両方を見ないようなアプローチをみなさん実践されるのかなと不思議でもある訳です。何を言ってるのかわかりますでしょうか?

例えば酒田五法にしろ、他の手法にしろ、又はよりポップな見方として実態やヒゲの長さや勢いという感覚的な物で見る事の意味を考えて欲しいのです。今、あげたものはすべて「形」に依存していますよね。つまりどこにも時間や順序が無いのです。

順序という面をより視覚的にわかり易くするなら4本値各座標を順番に結んで見ましょう。

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どうでしょうか?四本値の構成が各足違うのに、陽線は陽線・陰線は陰線もしくは実体若しくはヒゲが長いだ短いだ。どんな陽線がいくつ並んで、又は陰線陽線が…と、こんな感覚的な評価で分類して良いのでしょうか?


質問:次の矢印の指す足の違いや共通点は?

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1.左に対して右の方が上ヒゲ・実体が大きい

2.左に対して右の方が下ヒゲが小さい

3.最高値最安値における幅はどちらも同程度

4.どちらも陽線である

5.どちらも上ヒゲの方が長い

程度でしょうか。どれもすべて形に依存した観測であるために情報の実態が曖昧で極めて感覚的な評価と認識に留まります。ではまた時間足を下に落としてチャートから4本値と時間を得て行きましょう。

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※スマホ→画質/PC→問題無し※

上記チャート情報を見て何か気づかないでしょうか?どちらも確かに陽線ですが、左は高値→安値形成。右は安値→高値形成。

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ここで一つ質問させて下さい。例えば陽線は陽線、陰線は陰線というような分け方でいいのでしょうか?その足の中身については言及しなくていいのでしょうか?あなたが知っている有名理論はこの点まで考慮されているのでしょうか?

例えば私の場合、大きく分ける際は以下のような分類で認識しています。

陽線たる陽線 → 安値→高値形成

陰線たる陽線 → 高値→安値形成

陰線たる陰線 → 高値→安値形成

陽線たる陰線 → 安値→高値形成

【そこ】にある物をまずはありのまま【正しく】認識しなければいけません。そしてその世界で私たちに出来る事はその世界にある物を使って出来る事に限られます。恣意的に固定化されたサイクルを押し付けたり、比率を押し付けたりしても漠然と機能したりしなかったりするのはチャートにあるそのものだけを始点としていないからです。


■ 今回のまとめ ■

あなたがこれから誰かに学んだり、ご自身で独自の理論構築に挑まれたりするにせよ、最初に目指すべきモデルを想定する事は大切です。なぜなら目的が決まらなければ過程が決まらず、過程が決まらなければ必要な物が決まらない訳ですから何から手をつけて良いのかわからず迷子になります。

但し、その最初に目指すべきモデルがそもそもチャート上の情報だけで可能な事なのか。又は目指すべき過程の中にある各手段やツールはチャートの中にある物を土台に漏らさず利用しているのだろうか。

さらにその前の段階、モデルを決めるにあたって想像力が必要となりますが、その想像の始点には常にその世界から得られる情報と制限が正しい認識の元なければ空想で終わってしまうという事。

まずはありのまま加工せず、チャートから抽出出来る情報を視覚化して並べて見ましょう。高 山


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◇ 高山から一言 ◇

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本日もご覧頂きありがとうございました。

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その情報の価値判断に用いず、

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意味の無い価値判断基準を用いず

少し冷静になってその発言や

情報そして常識に向き合う時、

より論理的なアプローチが見えてくる。

「 考える 」という行為が

今の混沌とした時代を生き抜くための

最良必須のツールであると私は思います。

考える事を放棄してはならない。

それではまた。 高 山


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