【FX】相場の模倣性を利用したK-lineに言及し次点トレード理論を再構成した理由と解説。【後編】
◆ この記事は【前編】からお読み下さい ◆
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◆【前編】ラストにまとめた言及すべき問題群 ◆
・トレンド統合上限無限問題
・長大期間から得る認知は正確性が低下
・短期予測・短期間認知に収めたい
・認知に必要なトレンドの定義の精度
・k-lineによって証明
・短期→長期精度低下の相関も見られる
・では基準フレームをどう定める?
前編では最後の項目「では基準フレームをどう定める?」を除くすべての問題に言及・解説して来ました。今回は残された最後の問題について言及して行きましょう。
※以降・前回の内容を読まれている前提に解説※
恣意的ない基準フレームの設定
複数のスイング(波)からなるトレンドを統合していく上で「その」時間足において上限何フレームまで描写・認識すべきかという問題について、基本的に観察者の主観によって恣意的に定められる以外無いという説明は前編で触れた通りです。
又、論理的な投資理論というのはあくまで「作られた」モノであって「見つけるモノ(=物理法則・原則)」と違い100%恣意的な要素を除外する事は不可能だという事は大前提としてもちろん避けれません。
ただ、その中でいかに恣意的な要素を排除しようかと試みる事も又、論理的アプローチの目的な訳ですから限られた条件を踏まえて出来る限り「最良」に近づけようという試みを行いました。
チャートにおける最小単位
まずチャート上にはそれ以下に割り切れない情報というものがいくつか存在します。それについては過去の投稿にも少し触れておりますが相場における「絶対的」な物が存在するとしたらそのいくつかに限られてるでしょう。
相場界隈のインフルエンサーが簡単に口にする原理原則というような中身の無い物でなく目に見え、単一解釈で人によって受け取る情報の差異が無い情報のみを構築の始点と考えましょう。
例えば波についてもそうです。トレンドの定義が存在し、トレンドを構成する波1辺についての定義及び描写ルールがあるのなら、そこには必ずチャートにおける最小単位・それ以上割り切れない状態という物が存在するはずです。そこからトレンドを「組み立てる」際の最短トレンドが認識点の始まりになると考える事が単純に恐らくもっとも自然な事だろうと考えました。
こうすればフレームにおける上限無限問題と短期→長期精度低下の相関問題の影響を最小限かつ最良に留める事が出来るはずです。
◆ 時間足の選択について ◆
ところでみなさんは一つの通貨ペアに対してどのような時間足の選択を行っているのでしょうか?例えば○○足が重要だ、という事を述べている方は非常に多く存在するでしょうが「なぜ」その足が重要なのか?について述べている人は極々限られているかと思います。
ここにもいくつかの主張が存在すると思いますが、私は予測トレード(今回紹介しているような論理的投資理論とは別)において人と並ぶことは無い程度の自負をもって予測計算における配信を不定期に行っています。
ただ無論何でも予測出来る訳ではありません。例えば何時何分にいくらに到達するかというような「点」の予測は出来ません。又、私が予測出来るのは「線」境界であって最終的なボラリティではありません。境界をいくつ推進するつまりボラリティはランダムな領域だと考えています。
そしてその予測における前提は「基準は期間毎に生成され期間毎に解消(終了)し、そして又生まれる」と述べています。
こんな覚えは無いですか?
なぜその仮説からスタートしたのかはまた別の機会の投稿で書こうと思いますが例えば、ある「値」が支持抵抗線として非常に強く機能していたとします。しかしある時を境に機能の仕方が煩雑になる又は、全く無かったかのように無視されてしまった…というような現象についてみなさんも覚えがあるはずです。
その現象に矛盾なく合理的な理由を求める時、先程述べた理屈を当てはめるとすべてに説明がつきやすくなるのです。
そういった前提・仮説を元に最終的に今の精度に至る事が出来た訳ですが、それではどんな時間足についても予測出来るのかと言われれば答えはNOです。私は年足、月足、週足、日足なら予測出来ますがそれ以外の時間足については予測出来ません。例えば重要だと言われる方が非常に多い四時間足を私は予測出来ません。なぜでしょう?ここで改めて例えば四時間足が重要だという方々に先の問題について「なぜ」を投げかけてみましょう。
「なぜ」四時間足は重要なのですか?
私は四時間足を重要だと思っていない立場(以前は違いました)ですが、その選択のなぜについては答えられます。
まずチャートは時間と値で動いています。そしてチャート内における時間の構造や単位は全世界共通なはずです。例えば1年は12ヶ月であり、12ヶ月は365日であり、一ヶ月は約4.3週であり、一週間は7日間であり、1日は24時間であり、1時間は60分であり、1分は60秒である。
この「構造」の中に4時間や2時間、15分や5分足が出てくるでしょうか?出て来ません。それらは恣意的に抜き出された時間枠に過ぎない訳です。又、私事ではありますがなぜ年・月・週・日は同じ計算式で算出出来るのに他の足には出来ないのかという結果もこの考えを支える根拠となっています。
今述べてきた見解を統合するとチャート内の時間足も又、実際の時間構造に対して厳密に従っていると考えられます。という事は私たちがチャート内で扱う時間足も自然と決まるはずでしょう。【意味】のある時間足の選択をすれば良いだけですね、時間構造に対して。
さらにもう一つみなさんに考えて欲しい事がるとするのなら選択可能な時間足というのは多くのプラットフォームで多彩に用意されていますよね。
そのプラットフォームを提供しているのは誰か?
私たちはどこで取引しているの?
この話題は別の機会に。
◆ 前編・後編のまとめ ◆
私が以前考案した次点トレードは矛盾なく時列があり、だからこそフロー化出来た循環理論で美しい理論でもあったと思います。今、私は予測的アプローチからトレードをしていますがそれは2019年中盤から徐々に始まり2020年春頃から完全にシフト、それでもまだ二年に届きません。
しかし次点トレード理論は7年以上の運用に耐えてくれた理論であり、論理的投資理論という分類の中では優れた理論であったと思います。そしてその理論の中でトレンドの定義の精度を逆説的に確かめるために考案したk-lineを用いて、今度はそこからさらなる別の理論へステップアップを図った際のお話をさせて頂きました。
個人的な理論構築のアプローチの過程を断片的に記述しただけなのでおそらく少々わかりにくかっただろうと思います。が、アーカイブとして投稿に残しておく事にしました。
又、私の理論に限らず論理的投資理論という物をあなたが今後求め学び、若しくは構築を試みようとする時それは一体どんな物であるのかイメージしておく必要があるでしょう。
以下の条件を満たせている理論であれば論理的投資理論の「運用」の関しては何か特別な才能が必要がある訳ではありません。
1.環境認識における単位・ルールが厳密に存在
2.チャート上にそれらを描写ルールが厳密に存在
3.各フェーズ・タスクに「時列」が存在する
4.故に常にシングルタスクで進行
5.選択は「答えが出る」物であり仕分け
6.以上シングルタスクでフロー状に展開される
以上の条件が満たされている「論理的投資理論」の運用に才能が必要の無い理由は「覚えて順番に従い出力するだけ」だから。無論、記憶力に難があり人より覚える時間がかかる等の到達に至る必要時間に違いはあるでしょうが。
環境認識から状態把握、結果常に優位性の「側」に身を置くための仕分けシート。爆発的な結果を出す事は難しいが中長期的に確率が穏やかに収束してくツール。そんなイメージで良いと思います。是非、みなさんもご自身で構築を試みて頂ければと思います。高 山
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◇ 高山こっそり小話 ◇
私は投資における情報発信の中でよく、
【論理的】という言葉を口にしています。
この【論理的】という言葉から受けるイメージは
どちらかと言えば「静」でしょう。
しかし実際の所は反対で論理的とは
能「動」的なアプローチだと考えています。
論理的な解答を得たいと考える時、
机上・空想の中では答えに至れません
仮説を用いてスタートライン立ち
矛盾を避けて整合性を求め
目標とすべき到達点に至るまではひらすら
トライ&エラーの繰り返しなのです。
それが研究における仮説にせよ、
あなたの夢や目標に至る道にせよ、
やれるかやれないかは
やってみればわかる事であり、
やってみなければわからない事でもある訳です。
考えたら即行動・即修正・即検証
論理は動的に活用しましょう。
高 山
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