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仕事紹介 その6 地入れ

写真:地紋は亀甲にゆうな

伏せ糊が乾いたらいよいよ地入れです。

地入れとは、染めをやり易くする工程です。
水と布海苔と豆汁を混ぜて地入れ液を作ります。
一反分の水の量は人差し指をバケツに挿して第2関節の高さで足ります。帯だと第1関節です。
布海苔と豆汁は、決まった分量がある訳ではなく、生地や糊や色や染め方によって分量が違うので、イメージして分量を決めます。
これが、最高に難しいです。ふじや染工房では、様々なお客様の仕事を受けています。生地も毎回違うし、糸目や伏せ糊の手も違います。生地の気持ちになる事が大切です。これはマジです。頭がおかしくなりそうです。

引き染めしている時間は一反引っきりですと20分位です。染めていない時間に染めのイメージを膨らませることがスムーズな仕事につながります。

地入れ液が出来たら、刷毛でなすっていきます。
ここまでに準備を整えていますので、なするときは一気にやります。左手にバケツを持って、右手で刷毛を持ちます。

生地への浸み込み具合や地入れの効きを確かめながら地入れをします。最後に伏せ糊の状態を確認します。また、生地の曲がりやシワを調整します。
全部良ければ、工房の上にあげて乾かします。


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