教授と幸宏さんとYMO
小学一年…?の頃、ラジオでとある曲を聴いた。
それまで最近の邦楽とビートルズしか聴いていなかった僕は、とんでもない衝撃を受けた。
そもそもクラシック以外に「歌詞のない音楽」があるということ自体が衝撃的だった。
それと目まぐるしく広がる電子音。今まで聞いたことのない音楽に度肝を抜かれた。
しかしそのときは「その音楽を演奏しているバンド」の名前を忘れてしまい、いつの間にか記憶の中に埋もれていった。
そこから数年が経った小学5年生の頃、インフルに罹患して家でラジオを聴いていた。
そのときは小林克也が好きでよく聴いていた。
しかし小林克也が誰なのか、何者なのかが僕には分からず、ネットで調べてみることにした。
すると関連項目に「イエロー・マジック・オーケストラ」の文字。
あれ…?イエロー…マジック……?
どこかで聴いたことがある名前だなと思い、曲を聴いてみた。
するとスピーカーから流れてくるのは昔聴いたあの電子音の塊のような音楽。
「これだ!」と思った僕は、そこからYMOの虜になっていった。
一番最初に買ったのはベスト盤だった。
特に「テクノポリス」とか、「マッド・ピエロ」とかが好きで、好んで聴いていた。
その後に「SOLID STATE SURVIVER」に手を出した。
2曲目の「アブソリュート・エゴ・ダンス」にハマってしまう。
その後は「BGM」に手を出すが、当時の僕には難解すぎてついて行けなかった。
僕がYMOにハマった後、「どてらYMO」があったりして、YMOはとても精力的に活動していた。
教授が癌になったことも、もう昔の話になっていた。
幸宏さんの脳腫瘍の手術も成功したと聞いていた。
僕は中高生時代、プログレやサイケにドはまりしたので、しばらくYMOから離れていた。
そしてプログレ繋がりでもう一度「BGM」を聴き、改めて良さがわかった時、…
教授の癌が再発したと聞いた。
幸宏さんのライブも中止になった。
二人の体調が心配でぽかんとしていたとき。
幸宏さんが死んだ
と聞いた。
ショックだった。
しばらく動けなかった。
そして教授の癌も悪化していると聞いた。
ひたすら祈っていた。
とあるニュースを見た。
神宮外苑の再開発に教授が反対しているというニュース。
4月2日に見た。
その時「ああ…教授生きててよかった…」
という気持ちになった。
その数日後に、教授が亡くなったと聞いた。
3月28日に
僕があのニュース記事を見たとき、もう教授は亡くなってしまっていたのだ…
ショックだった。
まるで大切な人を失ったかのような気持ちだった。
僕の音楽のルーツは間違いなくYMOにあります。
教授と幸宏さんに心からの追悼の意を表するとともに、細野さんがこれからもお元気でいられることを心より祈念する次第です。