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Mr.Children「深海」はジャパニーズ・プログレの傑作

最近ミスチルにハマってるんですよ。
で、アルバムを何枚か買う機会があって、
それで購入したのが「深海」というアルバム。
これが侮るなかれ、素晴らしいプログレアルバムだったんですよね。
ミスチルがこのようなアルバムを発表したことに未だ驚きを隠せていません。
ということで、アルバムレビュー入ります。

緩急の効いた叙情的プログレ大作

このアルバムは一言でいうと「暗くて複雑」です。
曲構成、SE、サウンド、詞、メロディ、どれも文句なしです。
このアルバムの制作の背景には、当時(1996)の社会情勢や精神状態の不安定などがあったようで、前作までとは雰囲気がガラリと変わっています。
特筆すべきは、「Dive」〜「手紙」と、「臨時ニュース」〜「マシンガンをぶっ放せ」までの流れですね。
「Dive」は、フロイドの「Speak to Me」的な雰囲気も感じさせるインスト作品。
揺れ動くSEと水の音が特徴的ですね。
この流れのまま「シーラカンス」へ、
ミスチル屈指のプログレナンバーである本曲は、どこかフロイド中期の、特に「Animals」辺りのサウンドを感じさせるようなナンバーとなっています。
その流れのまま哀しいストリングス&アコギナンバー「手紙」へ続きます。
この流れが完璧としか言いようがありません。
コンセプトアルバムらしい短いインストナンバー「臨時ニュース」から「マシンガンをぶっ放せ」の流れも最高ですね。もう口で説明しても伝わらないので聴いてください。
捨て曲なんてありません。最早このアルバムが一曲のようなものです。
いわばミスチル版「Dark Side of The Moon」。(タイトルもこのアルバムの邦題「狂気」と似てますしね…?)
必聴です。


総括

ミスチル史上最もダークで、かつプログレッシブなアルバム。
私はこのアルバムを買った日に琴線に触れて3周もしてしまいました。
このアルバムはミスチルファンだけでなく、プログレ初心者にもおすすめできるアルバムですね。
フロイド的な雰囲気を内包していながら、「名もなき詩」や、「花」のようなキャッチーな曲も共存している。
ミスチル最高傑作と言われるのにも納得の一枚です。
逆に、ポップなミスチルを求めている方には刺激が強すぎますね。
これ以上何も言いません。聴きましょう。


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