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受益者負担の功罪

おはようございます!

経済行為は、受益者負担が原則です。

何かの商品やサービスを得たら、
そのメリットを受ける人が
対価を負担するという考え方です。
商取引をする上では、大切な原則です。

この原則がないと、
その取引とは関係ない人が、
突然、請求書を受け取ることに
なってしまいます。

ただし、
それでよいのだろうかと思うこともあります。
たとえば、保険制度です。

保険は、病気にならないかもしれないけれども、
万が一病気になったらいけないので、
皆でお金をプールしておき、
病気になった人がお金を受け取るという仕組みです。
受益はしないけれども、
負担はすることがありうる制度です。

この保険にだんだんと
受益者負担の原則が入ってきています。
普段から節制した生活を送っている人が、
そうでない人が脳卒中になったり、
糖尿病にかかったりする人の分まで
なぜ負担しなければならないのでしょうか?
そういう批判に応えて、
節制していない人を排除した保険が考えられます。

喫煙習慣のある人を
がん保険から排除することも考えられます。

この考えが進めば、
遺伝子検査で病気になるリスクが高い人を
排除することになるでしょう。

受益者負担を突き詰めると、
保険制度が成り立たなくなります。
共同体を維持するための制度も成り立たなくなるでしょう。

経済行為の行動様式を広げすぎることの弊害です。
経済行為の行動様式は効率を良くする上で大切ですが、
その可能性と限界を踏まえて使いたい。

今日もよろしくお願いします。

安島

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