幕の内弁当の世界
おはようございます!
幕の内弁当には
日本の世界観があふれている。
工業デザイナーのパイオニア、
榮久庵憲司さんが書かれていました。
幕の内弁当の話だけで、
本一冊を書いてしまうほどの
入れ込みようです。
その中で、箱のことを書かれています。
蓋をした四角い箱の中には、
ぎっしりと美しく美味しい料理が
詰められています。
蓋をした箱が、
箸を添えられているだけで出されても
何だかわからず、不可解なものです。
特に外国の方はそう感じるはずです。
それが、蓋を開けると目の前には、
色とりどりで多種多様な料理が表れます。
それも季節に応じて、
様々な食材で表現することができます。
榮久庵憲司さんは
蓋で限定されていることが
また良いと言います。
限られた世界があり
その中で様々な趣向を凝らす。
限りがあるから
様々に工夫が考え出されていく。
日本の風土から生まれた思考様式で、
17文字の俳句、31文字の和歌の世界
にも通じます。
あえて文字数を限定して
その中で趣向を凝らす。
日本は、
ちまちまと精密なものを創ることばかりで
大きな発想ができないと言われます。
確かにそうかもしれません。
それならば、
小さな世界に技巧を凝らす
顕微鏡の世界は我々が担い、
大きな世界を見渡す天体望遠鏡の世界は
それが得意な人に任せて
協働したらよいでしょう。
持ち味を活かしたほうが
活き活きと過ごせる気がします。
今日もよろしくお願いします。
安島