臨時休校中のお子さんの心のケア 〜おうちで出来る不安が和らぐ接し方③子どものサインに「返事」をする〜
こんばんは。尊田です。
臨時休校中の子どもの不安に、大人としてどう対応したらよいか、について書いています。
今日は、具体的な対応法のステップ2です。
ステップ2
:子どものサインに「返事」をする
ステップ1では、
いろいろな形で子どもは「不安だよ」「心が苦しいから助けて!」というサインをだす、ということを書きました。
そして、一見すると(大人の常識からすると)とても「不安」のサインに思えないようなことも、子どもからすると不安のサインでありうる、
また、微妙な変化だったり、大人から見るとケアが必要どころか、むしろ喜ばしい変化も(ゲームをしなくなるなど)、場合に寄っては不安の現れの場合がある、ということも書きました。
それを受けて、ステップ2です。
そんな、様々なお子さんの行動、言動の変化に気がついて、「あれ? ひょっとしたらこれ、不安がっているサインかも?」と気がついたらどうしたらいいでしょうか?
まずは、子どもが出したサインに対して「返事」をします。つまり、読み取ったよ、わかったよ、うけとったよ、というサインを大人の側も出すのです。
子どもは、「苦しいから助けて!」とサインをだすわけですが、それをさらに2つに分けると、
「気付いて+助けて」です。
だから、まずは「気付いたよ!」と伝えてあげましょう。そのことによって、少し、子どもの心が落ち着くので、その次の、具体的な「助け」がやりやすくなります。
では、どのように「気付いたよ!」と伝えてあげればいいのでしょう?
お子さんは1人1人、性格も違うし、知っている言葉も違うし、感情表現の方法も違います。
なので、このセリフが正解、というのはありません。
ただ、それだとなんの役にも立ちませんので(^◇^;) いくつか、ヒントになりそうな原則をご紹介します。
1)子どもの、その時の表現に合わせる
お子さんが「不安」を表現した方法に寄せて、大人が表現をする、というやり方です。
・ベタベタとまとわりついてくる、というやり方で不安を表現してきたら、こちらも触ってあげます。そのときに、「こうしてると気持ちいの?」「どこを触って欲しい(触りたい)?」「きついよねえ」などと言葉を添えてあげると、もっと心が落ち着く子が多いです。
・癇癪を起こしたり、モノにあたったり、というやり方で不安を表現してきたら、体を動かす(大きな筋肉に力を入れる)という表現をとります。例えば、お相撲ごっこに誘うとか、腕相撲の対戦を大人から挑むとか。そのときに、「そんなやり方で表現してはダメ!」とうのは逆効果です。そこは今はスルーします(上手に不安を表現できるようにはなって欲しいですが、それは、社会情勢が落ち着いてからの方が効果が高いです。どのように上手になるのを促せば良いかは、リクエストがありましたら後日書こうと思います)。
「なんかもやもやして、思い切り動きたいんだよねえ」「なんか、パパも動きたくなっちゃった!」などと、明るく言って一緒に動くのがおすすめです。
・なんで?どうして?いつまで? などと質問攻めで表現してきたら、同じく質問で対応します。ただ、質問と言っても、お子さんに聞くのではなく、独り言のように言います。
「なんでお友達のお家に遊びに行っちゃいけないの?」→「うーん、なんでかなあ。」
「どうして学校が休みになっちゃったの? 保育園はあってるのに!」→「うーん、なんでかなあ。」
「いつから学校は始まるの?」→「うーん、いつからかなあ。」
これだけ読むと、一見、バカにしたりはぐらかしたりしているように感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、そうではありません。
まず、そういう疑問を持つ、そういうふうに質問をしたくなるのは、あなただけでは無いよ、大人の私だってそうなんだよ、だから、あなたのやっていることは間違ってないよ、聴きたくなるよね。と寄り添うことになるのです。
で、もちろん、それで終わったらなんの解決にもなりませんので(というか、お子さんの質問も延々続きますので😅)、次のステップとして、「気持ちの質問→手段の質問」に進みます。
詳しくは、次回以降書きますが、「なんで? どうして?」と聞く、ということは、現状の何かがしんどいわけです。「気持ちの質問」でそれを明確化してあげると、さらに心がホッとします。
そして、どうしたらいいかわからないから質問するので、「どうしたいか」を質問で明確にしてあげると、質問を続けるのではなく、明確になったその行動をして、自分で心を満足させることができるわけです。
一例ですが、
子「どうして学校が休みになっちゃったの? 保育園はあってるのに!」
親「うーん、なんでかなあ。」
子「学校に行っても大丈夫だよ!」
親「学校に行きたい気持ちってこと?」
子「そうに決まってるじゃん!行きたいよ!だって、寂しいし、つまんないし!」
親「だよね。寂しいし、つまんないよね」
「じゃあ、つまんなくなくて、楽しくするために、一緒に何する?」
子「うーん、そうだなあ、、、。」
という感じです。
次回は、ステップ3の「家庭でもやりやすい具体的ケアのご提案」のうち、『カラダへのアプローチ』について書くつもりです。
ご質問やリクエスト等ございましたら、教えていただければ、
できる範囲になってしまいますがm(_ _)m 積極的に取り入れさせていただきたいと思います。
今日も読んでくださってありがとうございます。