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キャリアに関する理論7 - エドガー・シャイン

理論的背景

著書『キャリアダイナミクス』

1.発達的視点
重視されたのは「組織と人の相互作用」であり、組織も個人も成長し続ける存在であるという発達的視点に根ざしたもの。

2.臨床的視点
人生全体を生きる存在ならば志位ごと生活を考える際にも、仕事以外の領域で個人の状況を考えなければならない、という視点。

理論上の主要概念

3つのサイクルとその段階

  1. 人が生きている領域を大きく3つの領域に分けた。「生物学的・社会的」「家族関係」「仕事・キャリア」

  2. 3つのサイクルが相互に影響し合い、人が存在していることを示す。

  3. 何かに課題や問題を感じていたとしても、独立して考えたり検討することは難しく、影響し合う部分が大きい。

  4. 自己、仕事、家庭の複合体としての個人を把握するモデル。

「生物学的・社会学的」「家族関係」「仕事・キャリア」の重なり

「生物学的・社会的」「家族関係」「仕事・キャリア」は重なり合う。その重なりを無視してはキャリア発達は考えられない。

  1. 「仕事とキャリア・サイクル」の段階と課題は、「生物学的・社会的サイクル」の段階と密接に関連しあう。(年齢と文化的規範から影響を受けていいるため)

  2. キャリアとは昇進や出世などの職業のみに当てはまるものではない。傷心のない、どのような職業にも段階や転機など課題は存在する。

  3. 仕事やキャリア・サイクルについてはその「理想状態」を明示することになる。

  4. キャリアには「内的キャリア」と「外的キャリア」があり、2軸から捉えることができる。外的キャリアとは、職務経歴書や履歴書で表現されるキャリアのことである。内的キャリアとは、自分のキャリアをどのように歩んできたかについての個人の主観のことである。

キャリア・コーン

キャリア・アンカー

>>キャリア・アンカーとは

根底の考えとして、
個人が会社の価値に教化される(染まる)のではなく、個人が独自いの譲れない価値観やセルフイメージに沿ってキャリアを歩んでいくと考えた。

独自のキャリア、職業における自己概念やセルフイメージを
パターン化したもの
をキャリア・アンカーと呼ぶ。

キャリア・アンカーは、個人のキャリアを安定化させる軸になる。

「人が何らかの職業上の選択を迫られた時に、譲れない欲求(動機)、価値観、能力(才能)などを表すもの」であり、職業生活での拠り所になる。
ただし、個人が自分のキャリア・アンカーを自己概念として確率するには、相当年数の職業経験による実績や確信、成功や挫折の反復蓄積が必要である。

>>キャリア・アンカーのパターン8つ

  • 特定専門分野/機能別のコンピテンス

ある特定の業界・職種・分野にこだわる。専門性の追求を目指すが、いわゆる技術系に限らず、ずっと経理畑を歩むなども含まれる。

  • 全般管理コンピテンス

総合的な管理職位を目指す。特定分野にとどまらず、組織全体にわたる様々な経験を求める。

  • 自立/独立(自由)

制限や規則に縛られず、自立的に職務が進められることを重要とする。ない的な感覚として、自分の仕事のやり方を自由に自分自身が決めることを望む。(自分自身が自由に仕事を進められているという認識があれば良い)

  • 保障/安定

生活の保障、安定を第一とする。ジェイ財的に安帝していることはダレスも望ましいことであるが、リスクをとって多くを得るより、安定を最も大切なこととする。

  • 起業家的創造性

新期に自らのアイディアで起業・創業することを望む。現在起業していなくても、常にいい起業することを意識していることも含まれる。

  • 純粋な挑戦

チャレンジングなこと、誰もしたことがないことに取り組むことを求める。一つの挑戦が達成したら、さらに新たな挑戦を追い求め、「挑戦すること」「挑戦し続けること」自体に価値を置く。

  • 奉仕/社会献身

仕事の上で人の役に立っていると言う感覚を大切にする。さらには、社会全体への貢献を求めることもあるため、所属している組織に限らない奉仕活動に専念することもある。

  • 生活様式

仕事生活とその他の生活との調和/バランスを保つことを重要視する。なお、このアンカーは最近増加の傾向にある。

>>キャリア・アンカーの活用について

・アンカーと職業を1対1で結びつけない。
・アンカーを予測しようとしない。
 (アンカーは実際の職務経験により展開していくものである)

キャリア・サバイバル

  1. 個人が自分のキャリアの拠り所(アンカー)に気づいて、内なる声に従って生きていくことを目指しても、今の職務の中での役割を変化の動態の中に把握できていないとサバイバルできない。

  2. 組織の中でアンカーを実現できなければ職務として成立しない。個人の職務と役割を分析し、現実として実現できるかプランニングし、生き残っていくことが大切。

  3. 「職務と役割の戦略的プランニング」の手順

    1. 現在の職務と役割を棚卸しする

    2. 環境の変化を識別する

    3. 環境の変化が利害関係者の期待に与える影響を評価する

    4. 職務と役割に対する影響を確認する

    5. 職務と要件を見直す

    6. 職務と役割の戦略的プランニングエクササイズの話を広げる

キャリア・サイクル

キャリアカウンセリングへの応用

キャリアコンサルティングは、個人が自分のアンカーを認識し、自分の欲求を満たす機械を組織内に探すことを援助することもある。また、職務役割プランニングに基づき、組織における個人やその他のメンバーの役割を理解するのに役立つ。

  • キャリア・アンカー

・自分は何が得意か?(才能と能力)
・本当は何をしたいのか?(動機と欲求)
・自分のやっていることに意味や価値を感じられるのか?充実しているか(意味と価値)という問いへの答え。

  • 職務役割プランニング

自分の職務が置かれた状況を、客観的に捉え直すことによって現実的なキャリアを歩むことができる。

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