葛藤
自分の心境に変化が出て来たのでメモ。
ソロモン生活も随分と慣れてきた。
正直もう、暮らしもほとんど不自由していない。
2年間のボランティア。
少しずつ活動は前進している。
客観的に見ても、最初の3ヶ月の進捗は上々といえるだろう。
ただ、一つ悩みがある。
職場で時間を持て余しているのだ。
一番の理由はソロモンのテンポ感にある。
日本と比べると進捗が格段に遅い。
本当に10分の1くらいの感覚だ。
前職で考えると、午前中の3時間で終わる程度の仕事量を1週間かけてしている。
そもそも、仕事のテンポ感の問題以前に、
ソロモンの公務員は全く仕事をしていない。
やる気などないのだ。
自分としては、20代の後半もっと挑戦的な環境に身を置いた方がいいという目論見を持って来たのに、肩透かしを食らったようで少々焦っている。
負荷が少なすぎる。日本の企業で働いていた方が全然成長できる、というのが正直な感想だ。
それに伴って、日本で働いていた日々を思い出すことが多くなった。
過密な出張スケジュールを組み、飛行機、新幹線、レンタカーに何度も乗り客先を駆け回る日々。
生産ラインが停止したと客先に急遽呼び出され、深夜を超えても客先の工場で、海外メーカーとリモートを繋いでトラブル対応にあたる日もあった。
海外企業との契約文書を見ながら、取引のリスクを精査することも自分の仕事としてあり、煩雑さを感じつつも「仕事をしている感」があって満足していた。
裁量も大きく、成長を感じやすかった。
移動、商談、トラブル対応と体力的にはかなり疲れるが、出張先ごとのご当地グルメがそれ以上に楽しみであり、全く苦もなくやれていた。
そうは言っても、現状と比較して恋しくなっているだけで、会社員に疲れたのも事実だった。
冒頭、かっこつけて挑戦的な環境に身を置こうとしたとは言ったものの、実際のところ、暇やゆとりを求めて・人生のペースダウンとして、大洋州の海外ボランティアを選んだことも理由の一つだ。
ゆとりを求めつつも、環境を変えることが自分にとって挑戦となるならば、それはそれでいいかなといった考えだった。
ただ、実際に経験すると、自分には意外と”ゆっくりペース”は向いてないのじゃないか?
と思い始めた。(我儘なことを言っているが)
結局は無いものねだりなんだなぁと思う。
この転機をきっかけに、改めて、慌ただしい毎日に充足感を覚える性格なんだと気づいた。
気づけただけ自分の人生を見つめ直すという意味で価値はあったのかなぁ、、、。
近頃はそんな葛藤を抱えて過ごしている。
けれども、活動が軌道に乗れば、またそれも変わってくるのかな。
協力隊の人とは、この悩みを共有できたらなと思う。
良いお年を!