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ソロモン生活第一週

こんにちは。

改めまして、JICA青年海外協力隊としてソロモン諸島に派遣となりました高田裕也です。

ソロモンでの生活を記録しようと思い、登録しようとしたら、4年前に登録してました。笑
山邉さんという方の「この割れ切った世界の片隅で」というnoteを読みたかったようです。自分のフォローを見て思い出しました。是非読んでください。


というわけで、8月7日にソロモンに到着し、1週間が経過しました。1週間で分かることも多いなと実感しています。自分が感じたことを備忘録の様に記したいと思います。

ホニアラ国際空港

<絶望>
ソロモンに来て1番最初に自分を占めた感情は絶望でした。なんてったって、街が汚すぎるからです。そこら中にゴミが散乱しています。ソロモン人に”ゴミはゴミ箱に”という概念は無さそうで、ポイ捨てが当たり前の様です。

歩道から海へのポイ捨て

自動車の排気ガスも酷く、マスク無しで歩くのは明らかに身体に悪影響。とりわけ、自分を絶望させたのは海の汚さでした。ドブです。その汚さ故、現地人すらも1人として海に入っていません。大洋州という自然豊かな地で穏やかな生活を送りたいと想像を膨らませていた私にはとんでもないショックでした。自然は愚か、空気すらも日本の方が断然綺麗です。

ショッキングな汚さの海


更には、食事についても自分が絶望した大きな一因でした。それは、食事のレパートリーが無さすぎること。流石、元イギリスの植民地、あるのはフィッシュ&チップスのみ。外食店は基本中華しかなく、その中華すらも、どのお店に行っても殆ど同じメニューが並ぶのです…。餃子や麻婆豆腐、回鍋肉など、想像する中華とも異なります。外食では殆ど野菜が摂れないし、飽きが来るので、初週はだいぶきつかった。

ご飯にかける系の中華(牛•豚•鶏)


日本にいると美味しいものを食べ慣れている上に、その豊かさから、食事が生きる上で大事な楽しみになっていたことを痛感しました。つまり今、衣食住のうち、食と住(環境)がマイナスという訳で、そりゃもちろんしんどいですね。
聞くところによると、ソロモンの人はツナ缶と叩くと粘り気の出る葉っぱを混ぜたものをコメにかけてひたすらに食べている様で、生まれた時から食の選択肢が狭いとそりゃこうもなるな…という感想。外の世界を知らないと、探究心も薄れるということかな…。
とはいえ、ローカルフードが存在しないわけではないので、これからしっかり探して行きたいと思います。

<気づき>
ソロモンは人間開発指数(暮らしの豊かさがどれだけ国民に還元されているか)が世界158位と、かなり下位にあり、オセアニアで最下位でした。それ故、生活の質でいくと、私が絶望するのも無理はない様です。
初週なので気づきは多々あります。まず、ソロモンでは雇用があまりにも少ないということです。とんでもなく暇そうなセキュリティの方も多々おりますが、仕事があるだけまだ有難い方らしく、ホニアラでは無職の若者が昼からふらついています。人々は田舎では仕事がないので、とりあえず首都のホニアラに出てくる様ですが、出てきたとて仕事がなく、窃盗に走るようです。おまけに娯楽も少ないので、酒・タバコ・ビートルナッツ(覚醒作用のある木の実)に明け暮れています。このビートルナッツがとんでもなく流行っていて、木の実を砕いて、葉っぱに包み、そこに石灰を加えて一緒に噛むと、前頭葉がグラグラし、覚醒作用が働く様です。ハイになって中毒性もあるみたい。おしまいです。まあいつかやってみます。
民間の仕事がないので、公的な仕事がなんと全体の4割を占めるようですね。自分が見ていても、銀行、電気、ガス、水道、通信、バス、タクシー、学校、警察、病院、役所以外で、いわゆる民間企業は全然見ません。マーケットで魚や野菜を売っている人々か、卸売くらいでしょうね…。雇用がないので若者がふらつくというのは悪循環です。更にそれを助長するのが、教育制度にあります。なんと義務教育という概念はあまり無く、学校は全て有償なので、通えない子供達が多々いるということです。尚更、就労への道は閉ざされています。想像以上に厳しい国だと感じさせられます。教育制度の問題からか、基礎の算数の能力が壊滅しており、お釣りの計算が全然出来ません。
$45の会計で$105を出すと$5いらないよと返されます。電卓が無ければ厳しい人も多いです。
恐らく、この算数の弱さが、営利団体である企業の少なさに直結している気がします。お金を稼ぐ、利益を産む、費用対効果を考えるということが、ソロモンの人々には大きく欠落しています。
より儲けるために、他店と差別化を図るとか、ランニングコストを考えながらビジネスを進めるとか…。稼ぐために独自にこのビジネスをする!みたいな発想も全然無さそうです。
その性質は給料の使い方にも顕著に現れ、給料をもらった後、1週間以内で使い切ってしまうそうです。ソロモンは2週間ごとに給料日が来るらしいので、給料を使い切った後に残りの1週間はなんとかやり過ごすみたいな人が多いと聞きます。
この国は一体どこから改善したらいいんでしょうか…。人間の根本はやっぱり教育なのかもしれませんね…。

最初なのであまりにも多すぎてつらつらと書き進めてしまいました。

また更新します。以上。

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