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JR東日本ぐんま車両センター | 特別見学で見たSL車両の裏側
こんにちは、安中市地域おこし協力隊の髙杉です!
今回は、普段はイベントなどがなければ入ることができない「JR東日本ぐんま車両センター」に、特別にお邪魔させていただきました
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ここは、群馬県内を走る列車の整備・点検を行う場所であり、蒸気機関車(SL)D51・C61のメンテナンスも手がけている場所です。
そんな貴重な場所を、特別なご縁から内部までしっかり見学させてもらいました。 今回は、そのレポートをお届けします。
「ぐんま車両センター」とは?
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「ぐんま車両センター」は、高崎駅の近くにあるJR東日本の車両基地です。
ここには事業用列車で用いられる気動車や、臨時列車として運用される客車など多種多様な車種が配属されており、鉄道の安全運行を支えるために日々、整備・点検が行われています。
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特に、群馬県はSL(蒸気機関車)の運行が盛んな地域。このセンターでは、かつての名機D51形やC61形といった蒸気機関車をメンテナンスし、今も現役で走らせ続けるための努力が続けられています。
ちなみに、一般公開はイベントなど特別な機会のみ。 普段は関係者以外が入ることができないため、今回の見学はまさに“裏側を覗く”体験となりました。
D51・C61とご対面!
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センター内に入るとSL車両を検査、保存しているエリアに到着し、蒸気機関車D51・C61を間近で見ることができました!
どちらも歴史的価値の高い機関車で、現存するのはごくわずか。 ここ「ぐんま車両センター」では、JR東日本の技術者が手作業でメンテナンスを行い、今も現役で活躍できるように維持されています。
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D51形(通称デゴイチ)は、貨物列車の牽引で活躍した歴史ある名機で、1940年に製造。戦前に作られた車両がこれだけ綺麗に保存されているのは本当に圧巻でした。
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C61形(通称シロクイチ)はD51のあとに作られた車両で、かつて優等列車を牽引していた大型の蒸気機関車。
引退後は伊勢崎市に保存・展示されていましたが、蒸気機関車を後世に伝え残すためJR東日本によって復元されました。
繊細で職人技が必要なSLメンテナンス
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ぐんま車両センターでは、SL車両の車体点検や部品交換、清掃など、列車を安全に走らせるためのあらゆる作業が行われています。
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普段見ることのできない車両の下回りや、メンテナンスのために解体された部品も見せてもらいました。
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このメンテナンスには非常に繊細な調整が必要で、組立時には1mm単位で調整しなければ熱を持ったり、故障の原因になったりするそうなのです。
SL車両の維持にはコストがかかる
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特に印象的だったのは、SLの維持には莫大なコストがかかるという話。
SLは現代の電車と違い、消耗部品や修理部品は全て手作りとなるため、維持管理が非常に大変なのだとか。
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それでも、技術者の皆さんは「SLが大好きだから、未来に残したい」という想いで、日々メンテナンスに取り組んでいるのです。
鉄道文化を守る職人たちの熱い想いが、SL車両のイベントを支えてくれているのだなと感じた瞬間でした。
最後に
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今回、JR東日本ぐんま車両センターを訪れて感じたのは、「鉄道は走らせるだけじゃなく、支える人がいてこそ成り立つもの」だということ。
SLの維持には莫大な労力とコストがかかりますが、それを惜しまず守り続けている技術者の皆さんの姿勢には、心を打たれました。
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少し脱線しますが、安中市では安中市観光機構とJR東日本がタッグを組んで、安中市の小学生に向けたSLを活用した観光学習も行っています。
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こういった取り組みも、様々な人々の想いと、それを支えてくれている技術者の方々のおかげで成り立っているのだなと、改めて感じました。
鉄道ファンはもちろん、そうでない人にとっても、日本の鉄道文化がどのように支えられているのかを知る機会になる、そんな記事になれたら嬉しいです。
イベント紹介: SLぐんまで巡る安中の魅力
今回ご紹介したぐんま車両センターでメンテナンスされたSLたちは、実際に今も現役で活躍中で、イベント列車「SLぐんま」で会うことができます。
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「SLぐんま」ではノスタルジックな車両に乗りながら、群馬の美しい景色を楽しめる贅沢な時間を提供してくれて、高崎駅から横川駅までの間を蒸気機関車が牽引するプログラムも実施中です。
SLぐんまの運行情報や予約方法は、以下の公式サイトから確認できますので、ぜひチェックしてみてください!
https://www.jreast.co.jp/railway/joyful/slgunma.html
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