【核戦争の引き金】クリミア大橋爆破でプーチンはどうするのか?
10月8日早朝、巨大な火炎とともにクリミア大橋(ケルチ海峡大橋)の一部が崩れ落ちた。全長19キロメートル、ロシア本土とクリミア半島を結ぶ要衝の橋である。巨大な爆発は、橋桁を吹き飛ばし、走行していた貨物列車を炎上させ、少なくとも3名の命を奪った。
10月7日、この日はプーチン大統領の70回目の誕生日であった。BBCによると、ロシアの独裁者のもとにも高価で前例のないプレゼントが贈られたようだ。タジキスタンからはメロンの山、ベラルーシからは最新型トラクター、そして、戦火を交えるウクライナからのプレゼントだけは異質だった。翌早朝「プーチンの愛する橋(クリミア大橋)の爆破」という祝砲が届けられたのだ。
「これは始まりにすぎない」(ウクライナのポドリャク大統領顧問)
爆発後、ロシア政府はウクライナのトラックによる自爆攻撃を示唆している。米紙ワシントンポストもウクライナの諜報機関による犯行だという見方を示している。https://www.washingtonpost.com/world/2022/10/08/kerch-bridge-crimea-symbolism-putin/
一方で、ウクライナ側はロシア情報機関のFSBの関与を疑い、内部対立による自演自作だと反論しているが、同時に、ゼレンスキー大統領は爆発後の演説で「きょうのウクライナは全国的に晴だった。残念ながらクリミア地方は曇りだったが、温暖であり、その未来は占領者を追い払ったゆえに快晴だった」と述べ、犯行を示唆するような素振りをも見せている。https://youtu.be/_kYvOPtjXxw
少なくとも、今回の爆発は事故ではないということで両国の意見は一致している。となると、クリミアをめぐる未来への代償は、ゼレンスキー大統領が考えるほど楽観的ではないといえるだろう。
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