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MONEYPHONE, p-rallel…今週のおすすめ 5 Best Songs:2023-39

今週も新人の新譜から厳選して5組のアーティストを紹介します。音楽ブログ「abstract pop」の「5 Best Songs」の企画では、国内の音楽メディアでは紹介されないような、海外の新進気鋭なアーティストを毎週紹介していきます。過去に紹介したアーティストは下記にまとめてあります。

Spotifyのプレイリストも更新してます〜

MONEYPHONE

2020年の個人的なベストアルバムにも選出したトロントのデュオ、MONEYOHONEが待望のデビューアルバム『World Peace Inside Me』をリリース。彼らはこれまでにJon Waltzの作品に関わったり、Jonah Yanoやghost ochardの作品への客演で参加するなど、ベッドルーム・ポップ界隈で活躍するアーティストです。ちなみに今作では同郷のアーティストMonsuneが作品に参加しています。
彼らの奏でるサウンドはカラフルでバラエティーに富んだポップさが魅力で、ヒップホップやインディーR&B、アンビエント、フォーク、ダンスミュージックなど曲によって趣向を変えてきます。BROCKHAMPTONやKevin Abstractからの影響を色濃く感じられますが、全体的に透明感や儚さが漂いつつ、エレクトロニックを織り交ぜたオーガニックな質感が非常に心地よいです。Roy BairやJimi Somehere、boylife、Postcard Boyなどに続くような素晴らしいアルバムに仕上がっているかと思います。


p-rallel

このブログでも何度もアーティストとして挙げ、現在ロンドンのアンダーグラウンドのポップシーンやダンスミュージックを席巻するウェストロンドンを拠点に活動するDJ/アーティスト、p-rallelが待望のデビューミックステープ『Movement』をリリース。彼がLouis Cultureを中心としFinn Foxellなどを擁するコレクティヴ〈Elevation Meditation〉にも所属。これまでにNiNE8コクティヴの面々であるLava La RueやNAYANA IZをはじめ、Greentea Peng、Nia Archives、Jeshiなどロンドンで活躍するアーティストと多数コラボを重ねて人気急上昇中のp-rallel。
そんな彼の満を持してのミックステープには、 Kam-BuやBXKS、Tamera、 Natanya、J Warner、dexter in the new sagent(ex: dexter)などが参加。彼の特徴でもある王道のハウスやテクノビートを武器に、カッティングエッジでキレキレのラップから、力強くソウルフルな歌声や妖艶でメロウな美声までを、最高のグルーヴとリズムでのせてしまう作品に。確実に向こうのクラブではアンセムになっていること間違いなしのM2「It’s a Lundun Thing」やM3「I'm So High」は多幸感たっぷりで最高の一言に尽きますね。


Ryan Hall

アトランタを拠点に活動するアーティスト、Ryan Hallがデビューアルバム『POSTTEENANGST』をリリース。これまでにChris Lanzonなどとコラボ作品を出していたりします。
最近の作品の中でもあまり話題になっていない過小評価されているアルバムかと個人的には感じます。今作はグリッチやdigicoreを主軸に、グランジ、エモ、ポスト・ロック、フォーク、アンビエントなどを絡めた、メランコリックで感傷的なアルバムに仕上がっています。昨年の秀作とも言えるbrakenceの『hypochondriac』(2022)と肩を並べるほどとは言いませんが、そのくらいクオリティーと音楽性の純度の高い作品かと個人的に感じました。Ryan Hallの場合は、よりDijonのようなアメリカーナで牧歌的な部分を取り入れたのが印象的でしたね。


Maybel

カナダ・モントリオールを拠点に活動する4人組バンド、Maybelが2年ぶりの2作目となるアルバム『Gloam』をリリース。メンバーにはLe Ren名義でも作品を発表しているLauren Spearが所属。
60〜70年代のフォークやアシッド・フォーク、カントリー、サイケを感じるような、ピュアで穏やかなムードが漂うピースフルな作品に。昨今のUSインディーのBig ThiefやHelena Delandにも劣らない、瑞々しく荘厳な楽器の鳴りを感じます。


Elina

スウェーデンを拠点に活動するシンガー・ソングライター、Elinaがデビューアルバム『Whatever Happens Now』をリリース。
ピアノやアコースティックギターを軸とした壮大で幻想的なメロディーに、凛とした甘美な歌声が響く、叙情的でシネマティックなアルバムに仕上がっています。ストリングスの荘厳で心の隙間を縫うようなアレンジも見事で、インディー・フォークやインディー・ポップ、アンビエントなどを折衷したサウンドにバッチリと当てはまります。


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