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外壁って何がいいの?⑯(ALCという素材続)
昨日は、某ハウスメーカーでよく使われている、
ALCという素材についてのお話ししました。
いいところ!という切り口で話すつもりが、
あまりポジティブな内容にならなかった。。
そんな感じでしたよね。
とはいえ。
よく使われてる素材ではあるので、
気になる点については、個人的な見解含め
お話ししていこうと思います。
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まず最初は、パネルが水を吸ってしまうことです。
気泡を含んだコンクリートという感じなので、
イメージしていただけるかもしれませんが、
表面に何もないと、水分をどんどん吸い込んでいきます。
日差しの当たるところはまだ乾くかもしれませんが、
北面とかは、水分含んだままだと、残ってしまいます。
ただ。そんな素材だからこそ、塗装とはセットで考えます。
何を言いたいのかというと。。
塗装が劣化してしまうと、結構困る状況になるんです。
例えば。金属サイディングでは、塗装が剥げても、
雨漏りしたりすることはないですよとお話ししましたが、
こちらは、塗装がはがれると、水がどんどん中に入ります。。
なので。
きっちりと、定期的に塗装が必須です。
それと。板と板がコーキングでの処理になります。
コーキングが切れてしまうと雨漏れの原因になりますね。
窯業系サイディングは、仮にコーキング切れても、
大丈夫な感じになっているのですが。。
ちなみに。
すごく長持ちするようなコーキングだったり、塗装の話はありますが、
もし、そんな材料があれば、他でも取り入れているはず。。
やはり、どこまで性能のいい塗装であっても、15年もすれば
メンテナンス(塗り替え)が必要になるかなと思いますよ。
特に。
ALCを採用するのであれば、塗装は生命線になるので、
長持ちする、フッ素系や無機系の塗装がよいかなと思います。
(詳しくは、設計士さんなんかにも相談してくださいね)
それと、見た目のお話しを少ししておきます。
某ハウスメーカーは、見た目の雰囲気をよく見せるのが
とても得意です。
テレビのCMなんかで、いい雰囲気な映像を流したりしてるので、
それに影響されて、「ALCがかっこいい!」という方もいます。
厚みがあるので、深みのある凹凸ができたりするのですが、
それ以外は、別の素材でも、実現できるカッコよさかなと思います。
そもそも。ALC自体の種類が多くないので、
他の方が、もっといろんな表現ができるかもしれませんから。
参考までに。
私は、ビル等では使ったことはありますが、住宅では、
この素材を採用したことはありません。
家は、長く住まう建物ですから。