Edith Piaf、越路吹雪、美輪明宏、美川憲一、宇多田ヒカル、milet、Celine Dion...歌い継がれる「愛の讃歌・Hymne à l'amour」
親愛なる読者のみなさま。いかがお過ごしでしょうか。
2024年パリオリンピック開会式最大のサプライズとして世界中に衝撃を与えたセリーヌ・ディオンの「愛の讃歌」。わたしたち日本人にとっても耳馴染みがあるこの歌ですが、さすがのセリーヌに歌われると、新鮮かつ感涙に咽ぶほどの感動がありました。
ちょっと裏話をすると、この時期はちょうど重病と闘うセリーヌのドキュメタリー番組「I AM CELINE」が世界中で配信された直後ということもあり、その難病をおした命懸けのパフォーマンスであるということが人々の中には強くあるため感動もひとしおだったはず。ある意味よくできた最高の「復活劇」だったのですが、ただそういった下世話を抜きにしても、世界中にパリオリンピックを強く印象付けることに成功したことは事実ですよね。
歌われた「愛の讃歌」はエディットピアフの絶唱で知られる悲劇的かつ絶対的な愛の歌。世界中の歌手がカバーをしている名曲中の名曲というのは言わずもがな。
われわれ日本人にとっての「愛の讃歌」はというと、越路吹雪であり、美川憲一であり、美輪明宏の歌。しかし残念ながらこれら大御所歌手による「崩し歌唱」のイメージが強いあまり、本来のメロディを想像できないほどの歌唱がパロディ化してお笑いになるくらい、「ネタ」としての印象が強いのが事実。そういうことで、敬遠している方も多いのではないでしょうか。
かくいう私もちょっと面白半分で見たり、聞いたりするふしが多かったのですが、それを180度変えてくれたのがこの度のセリーヌによる「愛の讃歌」でした。美しいメロディと、ドラマティックな歌唱。ちゃんとメロディ通りに歌うと真意に迫った歌であることを再認識。いや、再びではなく初めて認識できたかも。実はこれまでこの歌を本当の意味で聴いていなかったんだなと反省しました。
そしてこれを機に、いろんな方の愛の讃歌を聴き返してみると、そのすべてがちゃんと良かったんだと再認識&反省しております。
同じ思いの方、多いのでは?