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台風7号の影響で半ドンになった日

昨夜は何度か目が覚めてそれでも朝はある程度しっかり眠れた感で起きて風も雨もほぼ影響を感じないとは思いつつ台風の状況を確認して娘が目覚ましの鳴る直前にやってきたのでクスリをすぐに用意して。

「今日はパパ仕事だけど台風だから早めに帰ってくると思うから」

「んあ」

聞いているのかいないのか。聞いていないな。

「ご飯炊けてるから、納豆でも玉子でも好きなので食べて」

「んあ」

娘が部屋に戻ったら昨夜のうちにセットしておいた炊飯器の炊きたてご飯で朝食。一杯目は納豆、二杯目は玉子かけ。朝からしっかり食べて、お昼は食べずに帰って来るつもりです。

早めに出るつもりが何となくいつもと変わらぬ時間に。外の暑さはやや穏やかで、街路樹が多い通りでは風が吹いた時にやや涼しさを感じることも。ただし湿度は猛烈です。朝のうちに降った雨で濡れた歩道から立ち上る湿気がキツイ。

出勤。出勤予定のひとりはコロナだそうです。それならしょうがない。着いて早々に通常であれば午後に行う作業は今日は中止してお昼には上がりましょうということに。午前中は会社に連絡が入る可能性がある大事な仕事があるので、それが無事完了するまでということになります。気圧が下がってきたのか猛烈な頭痛が始まりました。連休中に溜めていたメールの返信をさっさと済ませてから社内で万が一の雨漏りなどあった場合に危険な場所を確認。連休明けなので在宅勤務の社員から送られてきたファイルも粛々と処理。短縮営業のご案内なども済ませてお昼に雨が小降りになったタイミングで退勤。

帰りの電車はさすがにガラガラです。そもそも今日は休みの会社も多いだろうし、そう言われてみると朝の電車も空いていました。

ほとんど降ってはいませんが風が少し出てきました。スーパーに寄って買い物。コロッケを買おうと思ったら売り切れてやんの。風物詩なのか。

スーパーを出たら土砂降り。家までちょっとの距離で靴の中までずぶ濡れ。今日は最初からそのつもりだったので問題なし。

娘がすぐに部屋から出てきました。

「甘栗食べる?」

スーパーで買ってきた特売の甘栗を出します。思ったより量が入っているな。

キッチンには納豆ご飯を食べた痕跡が残っています。朝のうちに食べたんだろうな。お腹空いてるかもしれないけどお昼は甘栗だけでいいや。

昨夜のうちにベランダの物干し竿や飛びそうなものを片付けてあります。あとはもう台風が来るのを待つだけです。会社で苦しめられた頭痛は治まっていました。その代わりに猛烈な眠気が。もうダメなので少し寝ます。

けっこう寝ました。娘が何度が様子を見に来ていたようです。いや、様子を見に来ていたのではなくなんか食わせてくれと言いたくてやってきていたはずです。

夕食は白身魚のフライと目玉焼きを乗せたカレー、サラダも用意しました。腹を空かせていた娘はガツガツ貪り食っていました。まさに餓鬼。

風呂には入らないという娘の爪を切りました。すっきり。耳も掃除します。すっきり。

風呂に入る準備をしていたら実家から電話。スマホがあるので家の電話をやめようと思うんだという話。いいんじゃねえの。そのあと母が孫に会いに行きたいと言っているという話。いや、孫はもう他者に対する認識とかあやしいし祖母と叔母にあっても心を動かされるみたいなことはまったくないと思うよ。母親のことも忘れそうというか既に忘れ始めてるみたいだし。なんかむしろ会いに来て「いんや〜よかったっしょや。よかったんだ。よかったよかった」みたいな話になると腹立つだけだから来ないでくれという話。母が死ぬ前に孫に会いたいという気持ちはわかるけどさあ、なんかもう孫は死んだものとして思い出にしてくれ。

とか、そんな話を。

冷たいように聞こえるかもしれませんが、娘は驚くほど世界に対しての認識が無くなってしまっているので会っても本当に意味ないと思うんだよね。死ぬ前に会わせておけばよかったという後悔よりも死ぬ前に無機的な娘に会わせてしまったという後悔を感じると思うんですよ。もちろんそれも会わせてみないとわからないじゃないかという意見もあるとは思うんですが。なんだろうなあ、なんかそれってうまく言えないけど、そんな甘いもんじゃないんだよな。多分。娘の世界が閉じているということは実際に目の当たりにしないとわからないと思う。ちなみに「ママに会いたい?」と聞いたことは何度かあるけど「(会わなくて)いい」しか返ってきません。会った後に「会ってよかった?」と聞いても「んあ」。この閉じた世界、自分は最近になってようやくちょっとだけ分かってきた気がします。そういえば私についてもいてもいなくてもどっちでもいいみたいです。施設に入っても娘はすぐに慣れそう。そっちのほうがいいのかなあ。どうなのかなあ。

いただいたサポートは娘との暮らしに使わせていただきます。ありがとうございます。