ゲロと暴力、刃物は危ない
昨日は前の晩の「うんこが止まらない」の話で笑ったりしていた娘でした。昨日もすげえ食ってたなあ。なんなんだろうか。食欲、止まらないようです。
今朝、7時より前に娘が起きてドカドカ居間を歩いています。早いけどクスリを飲んでもらうか、と思ったら、飲まないと言ってさっきまで私が寝ていた和室のベッドへ。
「そっちで寝るの?」
「んあ」
そうですか。
もう少し寝たいんだよなあ。娘の部屋で寝るか。
しかし、娘の部屋の布団はほのかにうんこの臭いが。あれだけ下痢して下着もパジャマも取り替えてないからなあ。しょうがないかもなあ。でも、流石にこれで寝る気にはならねえなあ。
冷感シーツをはがして洗濯機に突っ込みます。敷布団はヒックリ返して向きを変えました。少しは違うでしょ。
娘の食事用にベーコン入り厚焼き玉子、サラダ、ナスのぬか漬け、こんにゃくゼリーを用意しておきました。厚焼き玉子、美味そうだ。
私の朝食はベーコンエッグとサラダで。ご飯には明太ふりかけ。まあまあの朝食でしょうか。バナナ買っておけばよかったかな。
出勤。色々と決めておかないといけないことがあったりなかったり。早速連絡が来て次のアクションに移ったりなんだり。なんだろうなあ、今日は全般的にメールのレスポンスが早いな。
地味な作業も進めて、なんだかんだで終業時刻。帰ります。
いつものスーパーで買い物。今日の夕食は手抜きで。娘の分はそぼろご飯とサンドイッチ(2割引)、私の分は流水麺の蕎麦(2割引)とホッケ(半額)です。
帰宅。娘は自分の部屋にこもっています。声は聞こえないので寝ているのかも。キッチンには大量のコップ。今日も牛乳1リットル、スポーツドリンク1リットル、麦茶1リットル。飲み過ぎだと思います。炊飯器も空でした。食べ過ぎだな。
タイマーで予約しておいた洗濯機から娘の部屋の冷感シーツを取り出します。乾燥まで済んでるの、本当に楽です。洗濯乾燥機、これから年老いていく世帯に必須の家電だと思います。
洗面所が臭い。ゲロだ、ゲロ吐いたんだ。ゲロはトイレで便器に向かってと昔から何度も言ってはいますが、洗面所のほうが吐きやすいようでほぼ必ず洗面所で吐かれます。
掃除して流して掃除して流して。臭いは消えたようです。
頓服で飲んでいるリスパダールはプロラクチンの値が増えるという副作用があります。プロラクチンの値が増えるということはつまり妊娠しているのに近い体調と精神状態になるということです。ゲロはつわりに近いあれです。情緒不安定になる可能性も高いです。
娘は起きてこないので自分の分だけ夕飯を用意しました。ホッケ、見た目より身が少ないな。焼き方、もう少し工夫してもよかったかなあ。流水麺の蕎麦はまあこんな感じで。食べすぎました。
食器を片付けて洗おうとしていたら娘が起きてきました。
「なんか食べたい?」
ボーッとしています。私の声が届いていない感じ。
「サンドイッチとそぼろご飯食べる?」
「サンドイッチ食べる」
「そぼろご飯も食べていいよ」
「食べる」
「サンドイッチ食べる前に、手、洗っといで。石鹸つけて」
娘が手を洗っている間にそぼろご飯を電子レンジで温めました。
もつもつ食べ始めた娘ですが、毎回髪の毛を食べています。
「髪の毛ゴムでしばっておいで」
娘は無言で部屋に戻り、持ってきたゴムで髪の毛をまとめました。
私は食べ終わったらすぐにクスリを飲めるよう用意していました。
「家、出て、死ね」
娘が焦点の合わない目でこちらを見ています。
目を合わせるとヤバいあれです。
「今すぐ、家、出て、死ね」
立ち上がりました。あっと思った時には殴られていました。
今日は抵抗すると逆にまずい気がします。なので、あまり抵抗せずに無言で少しずつ遠ざかります。
離れました。座るかな。
「死ね」
ダメでした。また殴られました。
一時的にキッチンに避難します。そこからまたテーブルの近くに戻ってクスリを用意します。
「家、出て、死ね」
今日はダメそうです。
クスリを全部皿に乗せてから自分の部屋に避難します。頓服のリスパダール液剤も乗せておきました。そういえば一昨日と昨日はリスパダール飲んでもらってないな。
食べ終えてクスリも飲んだようです。しばらく放っておくつもりでいたら、ドスドス足音を立ててこちらに向かってきました。
悪い予感がするのでドアを開けられないよう内側から押さえます。
娘は全体重を乗せてドアにぶつかってきます。体重は娘のほうが私より10キロ以上重いのですが、荷物が置いてあるので助走がつけられないのが幸いして、ぶつかってくる力はそれほど強くはありません。
「開けて」
ドアの向こうの娘の声が切羽詰まっています。なにか困ったことがあるのかもしれない。そう思ってドアを開けました。
魂を失った表情の娘がこちらを見ています。
「なに?」
「SHINEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE」
絶叫とともに娘が何かを投げつけてきました。頓服のクスリ? 狙いが悪かったのか、青っぽい何かはどこかに飛んでいきました。そちらに気を取られている間に娘にまた殴られます。娘を押しのけてドアを閉めます。
娘は部屋に戻りました。
何を投げてきたのか、飛んでいったあたりを探します。ありました。ハサミでした。
ハサミ、投げてきたのか。
投げる直前の動きを思い出します。最初は私に振り下ろそうとして、それを途中でやめて投げたように見えました。最初はハサミを振り下ろそうとしていたのか。
こういうこともあろうかと家のハサミは刃先を突き刺せないタイプのカバー付き安全ハサミにしてあります。とはいえ、しまってるそれをわざわざ持ち出して私に向けてきたという事実はそのとおりです。
包丁やその他の刃物は鍵のかかるケースにしまっています。
何年か前の深夜、娘がキッチンに向かったことを思い出します。娘としては全力で静かに忍び込むようにキッチンをめざしていました。居間に布団を敷いて寝ていた私は悪い予感がして飛び起き、娘が包丁のしまってある扉を開けようとするのを足で押さえました。怒ったりはせず、だ丈夫だよみたいなことを言ったと思います。娘も無言で部屋に戻っていったと思います。
それから急いで鍵のかかる刃物ケースを買いました。なかなかいいのが見つからなくて困りました。最終的に、和食職人が包丁を持ち運ぶために使うような立派なケースを買いました。買った時はなんだか嬉しくなりました。いいもの買った感。
暴力はともかく、刃物はちょっとまずいかも。
まずいかも。
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