深夜に仕事、腫れは引きつつ
昨日、平日には珍しく仕事を持ち帰ってしまった私はなんとかせねばと思いながらも歯茎の腫れの痛みが止まらず気持ちも乗らず。どうにかこうにか自分を騙すように作業に着手したのが11時過ぎで、そこから1時半ぐらいまで眠いのにかなり複雑なエクセル作業。TEXTSPLIT関数で分割した例文の単語を約1万五千語の辞書的な単語リストと照合して使われている例文番号を表示するとともに性や格や数による変化を並べた単語リストに付加した原形(見出し語)を集計し、例文で使われている単語(ここに使用例文番号も表示、その際、TEXTJOIN関数内の配列をSORT関数で並べ替えたりなんだり)、例文で使われていない単語、単語リストにはないが例文で使われている単語、それぞれを自動的に表示するというエクセルワークシートを作っているのです。眠いせいかピボットテーブルの設定がうまく行かずに何度もやり直す羽目に。もっと目が覚めている時間帯にやる作業だよな。などと頭の中でぼやきつつ、なんとかかんとか形になったところで寝ました。娘が和室に移動したので私が娘の部屋です。横になってからもなかなか眠れず。炊飯器をセットし忘れたことを思い出しましたがキッチンでガチャガチャすると娘を起こしてしまいそうなので朝に炊くことにして諦めました。目覚ましをいつもより遅くセットして就寝。そこからは熟睡でした。
朝、娘がトイレに向かうドスドスと言う足音で目が覚めました。トイレから出てきた娘が部屋の扉を開けました。
「クスリ?」
「んあ」
自分からクスリを飲むと言ってくるのは状態がいい時でも状態が悪い時でもどちらでも有り得ます。ここ数日は眠れているからいい方なんだろうなとは思いますが、本当にそうなのかはわかりません。
クスリを飲んでもらってから米を研ぎました。しばらく吸水してからスイッチオン。この、お米などの吸水を北海道弁では「うるかす」と言います。私がけっこういい年齢まで標準語だと思っていた言葉のひとつです。方言だったのか。でも、「うるかす」以外になんて言えば。そんな風に思っていた時期もありました。吸水とか水に浸すとか漬けるとか浸けおくとか、なんかそんな感じで言えばよかっただけでした。
私の歯茎の腫れはまだ収まっていません。痛い。歯磨きをしても痛い。今朝の食事はちくわぶと小松菜とモヤシの炒めものに目玉焼きを添えたものです。ご飯がないのでそれで腹を満たしました。残り野菜の処分でもあります。食後にまた歯を磨いて痛み止めを飲みました。なんとかなれ、歯茎の腫れと痛み。
私が家を出る前にご飯は炊けました。娘にご飯炊けてるから食べてねと声をかけてから家を出ました。
会社で仕事。深夜の作業は諸事情により全部やり直し。怪我の功名。人間万事塞翁が馬。
退勤。最寄り駅の大型スーパーに寄ります。靴と靴下と娘の肌着(男物LLのランニング)を購入。少し回り道。いつもと違う道。色んな店が閉まっています。この2、3年は個人商店だけでなく飲食店にもあまりにも厳しい期間でした。以前に戻るとは思えません。変わるんだろうな、なにもかも。
帰宅。娘は今日もベッドで天井を見ながらブツブツ喋っています。娘に向かってパンチを繰り出します(もちろん、そういうふりだけです)。それを真面目な顔で受け流す娘。楽しい、のかなあ。わかりませんが、たまに楽しそうです。なので、こんなことをしています。
キッチンには娘が食べ散らかした痕跡が。炊飯器は空でした。マジで。
「ご飯ないから、夕飯、パック寿司でいい?」
「いいよ」
相変わらずエラそうです、娘。
いつものスーパーへ。娘はパック寿司だけど私は何にするか。私の歯茎の腫れはまだ引いていません。かたいものは食べられないので柔らかいものが食べたいです。でも食欲はないです。まったく。
私の分は何も買わずに帰宅。娘はパック寿司を食べました。落ち着いているのかと思ったらそうでもないです。微妙に不穏。
「お風呂入ったら新しいシャツ着ていいよ」
「わかった」
娘は新しいものが好きです。こういうところは単純でよかった。助かります。
風呂で絶叫。マジか。しかし、一回だけ。どうでしょうか。
静かになりました。
この間、急いで早ゆでのペンネを適当に作ったクリームソースで。柔らかくて助かる。食後に痛み止めを飲みました。娘が風呂から上がった歯を磨かねば。
風呂から上がった娘の様子は不穏です。ダメっぽい。アイスのことも忘れて部屋に急いでいます。また叫ぶ気か。阻止せねば。
「アイス、あるよ」
「んあ」
私に言われて我に返った感じの娘が魂のこもっていない動きで冷凍庫からアイスを取り出しました。今日は冷凍されたパイナップルみたいなアイスです。初めて見ました。いつものスーパー、安い価格帯の商品を試験的に仕入れているようです。
ふたくち食べて「あげる」と娘が言いました。
「え、なんで?」
「痛い」
「頭が?」
「んあ」
どうやら急いで食べようとしたらかき氷で頭がキーンとなるあの状態に陥ってしまったようです。なんでも慌てて食べるから、まったく。
残りをもらって食べます。あ、でもこれ、確かに少しずつ食べるほうが難しい。んー、イマイチだったかな。アイスを楽しみにしている娘に悪いことをしてしまった。
ですが、これもまた怪我の功名か、アイスで頭がキーンとなったことで娘はむしろ不穏な状態から脱し、だいぶ落ち着きを取り戻していました。結果オーライということか。
そして、ここで気がつきました。
腫れ、引いてるよ。歯茎の腫れ、おさまってるよ。
助かった。
明日のアイスは違うのにしよう。
◇ ◇ ◇
娘の病気に翻弄される私と(元)妻と娘本人の微妙に微妙な日々が本になっています。書店で見かけることはまずないレアなアイテムですので、お求めの場合はなるべくお早めに。