びわ湖源流の里山づくりフォーラム -小さな林業から高島の里山づくりを考える
6月23日、高島市の安曇川公民館にて「びわ湖 源流の里山づくりフォーラム」が開催されました。
九州大学の佐藤宣子氏、高知県佐川町から滝川景伍氏をお迎えして、全国の例をご紹介いただきながら、高島市における里山づくりを模索します。
当日は140名におよぶ多くの来場者が訪れ、関心の高さが伺えました。
(余談ですが、駐車場も誘導の方が案内され、筆者も公民館裏へ駐車したのですが、こんなに満杯の駐車場は初めてでした。)
フォーラムは、佐藤氏、また滝川氏による講演とパネルディスカッションによる3部構成からなり、最後に質疑応答が行われ、来場者も若い方から山主さんの世代に至るまで、幅広い年齢層が見られました。
佐藤氏からは国内外の調査と高島市における過去の調査資料をもとに、高島市の森林状況の分析を他の事例と比較しながらお話しいただき、滝川氏からは、高知県佐川町での10年の活動実績から現場レベルでの自伐型林業の実態と、当事者として地域の声を含めたリアルな見解をお伝えいただきました。
大きな事業体ではななく、個人からでも始められる小さな林業である自伐型林業は、林業×IT、林業×アウトドア、林業×編集者など、異なる事業と組み合わせて両立されるケースが多く、多様な事例をご紹介いただきました。
今そんな働き方に関心を持つ若い世代も見られます。人の10年と山の10年は時間感覚の速度が全く違う。山に入る仕事は今日明日を急ぐものではなく、20年、50年、100年と、広い尺度で付き合うものであり、そこに魅力を感じ、山に入ることが楽しいと話す若い世代がいるということ。
また孫の世代に山を継ぎ伝える時期に来ている、そのタイミングにおいて、誰に山を任せるのか、そこには片方では成り立たない難しさもあります。
これからの林業と里山づくり
パネルディスカッションでは高島市の山の状況、災害被害も含めた現状と課題をお話いただき、今後について話し合われました。
行政、民間、地域住民の理解、山主と引き継ぎ手の関係、移住者との関係、仕事と暮らしが密接に関わり合う中で、上手く連携を取って進めていく難しさがある中、地域で共通のビジョンを持って「楽しい」というポジティブなイメージで里山づくりを進めることが鍵であるとの話が印象的でした。
琵琶湖は他県へも水を供給する大切な拠り所でもあり、高島だけでなく多くの地域に関連する重要な場所でもあるからこそ、今後どう山を管理し里山づくりをつないでいくのか、この日をキックオフとして、今後の活動が注目されます。
取材:来見
高島市との協働提案事業である「高島の森-未来につなぐ山守を考える会」では、9月に移住体験の受け入れが予定されています。
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