ムスリムの女性に切れられた話【5分ラジオテキスト】
まっちゃんのラテラジオテキスト版です。
今日は、ドバイ駐在時代に体験した、ちょっと驚きのエピソードをお話しします。日本ではあまり経験できない話です。
イスラム文化では、特に結婚した女性に関して厳しいルールがあります。
結婚した女性は夫以外に顔を見せないなど、非常にクローズドな存在となります。
例えばサウジアラビアでは、結婚した女性はヒジャブやニカブと呼ばれる黒い布で顔を隠すのが一般的です。これは「男性に守られるべき存在」という考え方に基づいているのですが、日本人にはなかなか想像しにくい文化です。
ある日、ドバイの空港でこんな出来事がありました。
案内カウンターに並んでいて、私の番が来るのを待っていたところ、黒いヒジャブを着たイスラム教徒の女性が突然割り込んできたんです。
海外ではこういった割り込みは珍しくないものの、日本人としては驚く状況ですよね。
そこで、私は「ちょっと、今は私の順番ですよ」という意思を伝えようと、その女性の肩を軽くトントンと叩きました。
すると、彼女がものすごい剣幕で「今、私に触ったわよね!」と怒鳴り始めたんです。私としてはただ順番を主張したかっただけなのですが、彼女にとっては全く違う受け止め方をされたようでした。
その瞬間、「これは大変なことになったかも」と冷や汗が出ました。
周りを見ると、彼女の旦那さんらしき男性がいて、普通の格好をした比較的物腰の柔らかい方でした。その旦那さんが「すみません、うちの妻が申し訳ありません」と言ってくれて、なんとか事態は収まりましたが、あのときは本当に驚きました。
文化や宗教の違いが、こうも明確に現れるのだなと実感した出来事です。
この経験を通じて、イスラム教徒の文化的マナーの重要性を学びました。
例えば、女性に触れることはもちろん、握手をする場合でも注意が必要です。
以前、エジプト人の同僚とその家族と食事をしたとき、彼の奥さんには手を差し出さないように気を付けました。ムスリム文化では、夫以外の男性が奥さんに触れるのはマナー違反とされることが多いからです。
こうした文化の違いは、現地で生活してみて初めて体感できるもので、日本にいるだけでは想像がつきません。
異文化を尊重する姿勢が大事だと改めて感じました。
そして、それがまた海外での生活の面白さでもあるのだと気づかされたエピソードでした。