小さな子供と海外に住む事の弊害【5分ラジオテキスト】
まっちゃんのラテラジオテキスト版です。
私は2011年から7年間、家族とともに海外駐在員としてドバイで仕事をしておりました。
海外赴任が決まった当初は、まず私が一人で先に渡航し、生活が慣れてきた半年後くらいに家族を呼び寄せる予定でしたが、ちょうど渡航直前だった2011年3月に東日本大震災が発生し、原発事故などの影響もあって、急遽家族全員で一緒に渡航することになりました。
今回は、子供たちを海外に連れて行ったことで、教育面にどのような影響があったのかについてお話しします。
上の子は当時5歳で、下の子はまだ0歳でした。上の子はドバイのローカル幼稚園に半年、インターナショナルスクールで小学校6年間を過ごし、最後の半年は日本人学校にも通いました。
一方で下の子は、0歳からドバイで過ごし、幼稚園と小学校1年生の1年間を現地のインターナショナルスクールで過ごすのみで、その後日本に戻り、普通の日本の小学校に転入しました。
上の子は、7年間の英語環境の中でしっかりと読み書きを学び、多くの外国人の友達と遊びながら英語でのコミュニケーション能力を培いました。
サッカーも英語環境でプレーしており、帰国後も英語で授業が行われるIBカリキュラムを導入している私立校に進学しました。
そのため、学習面での移行はスムーズでした。
一方で下の子は、英語環境で育った影響からか、日本語の習得が遅れてしまいました。日本語の漢字が苦手で、1年生で学ぶべき漢字も半分以上覚えられていない状態でした。
また、日常会話では使わないような語彙、例えば「豪邸」などの言葉の理解が多く不足していました。そのため、帰国後小学2年生の国語の成績が思わしくなく、算数でも問題文の読解が難しくなるなどの影響が見られました。
この経験から、海外で過ごすタイミングは、子供の学習に大きな影響を与える事を痛感しました。特に、幼少期に日本語教育が不足していると、日本語力が遅れてしまい、それが他の教科にも影響を及ぼします。
これを防ぐためには、次のような選択肢が考えられます:
日本人学校に通わせる:
現地でも日本語の学習環境を確保します。
日本人学校とはいえ現地の言葉や英語に触れる機会も多く、日本で暮らすよりは遥かに英語は伸びると思います。
また、読み書きをしっかり学べるのは他のいろんな教科の基礎になってきますので非常に大事なポイントです。
英語環境に集中させる:
完全に英語環境で育て、帰国後も英語を活かせる学校に進学させます。
上の子はこのパターンでしたが、最大のネックは学費が物凄くかかるという事です。現地のインターに通わせるという選択をするなら、帰国後のケアは非常に大事で、莫大な教育費がかかる事を念頭においておく必要があると思います。
子供たちにとって、どの選択肢がベストかは家庭の方針や子供の性格によると思いますが、親として計画的に準備することが重要だと痛感しました。
もし同じような状況にいる方がいれば、ぜひ参考にしていただければと思います。