収益不動産購入時の値引き交渉について語る時に僕の語る事()
私は2019年から不動産賃貸業を副業としてスタートし、毎年1棟から2棟のペースで購入しながら現在までに7棟45室を購入してきました。一番高いもので築浅木造アパートの5500万で、所有物件のほとんどは1000万から2500万の小ぶりな案件がほとんどです。
不動産賃貸業を始めた頃と子供の教育資金がかかりだしたのがほぼ同じタイミングだったので、不動産を買い進めるための自己資金を潤沢に保つ事ができませんでした。そこで、どうしても自己資金200万程度で買える案件が目線になっていました。
不動産は金融機関さんから借入を起こして資産にレバレッジをかける事ができ、運用の仕方によっては高速で規模を拡大されるスーパーな大家さんもたくさんいらっしゃいます。一方で、私は少ない自己資金で地方の築古木造アパートを小さく刻みながら買っていくため、スピードはあまり出ません。
それでも、時間をかけてコツコツやっていけば、それなりの規模にはなっていくのかなと思います。
さて、今回は不動産投資で2棟目を購入した時の経験についてお伝えします。特に、失敗や工夫したことを共有できればと思います。
売出し価格ではなく、いくらなら購入するか能動的に考える
1棟目を満室にすべく走り回り、管理会社変更などいろんな施策を打った頃に本業の会社から転勤を命じられました。転勤先は愛媛県。
サラリーマン大家になって買った2棟目の物件は、横浜から愛媛に引っ越してきた後に探し始めて購入した物件です。
当時、不動産ポータルサイトで売れ残っていた築古物件がありました。価格は1150万円で、半年ほど売れ残っていました。小ぶりな4戸前の木造アパートで値段も手頃なうえ、土地の値段は相続税路線価で800万ほどです。
ただ物件情報を見ながら「値下がりするかな?」と期待していたわけではなく、逆に「この物件はいくらで買えば採算が合うのか?」と考えながら検討してみました。
そこから、「この価格なら回る」という値段を出して、銀行に持ち込んで仮審査をお願いしました。
具体的にどうしたのか。
まずその地域の家賃相場や部屋数、広さを基に、物件価格と融資条件を逆算します。すなわち、4部屋満室になった場合の想定家賃売上が14万、築古木造なので融資期間は最長でも10年を想定、金利はストレスをかけて4%とし、月々の返済比率を50%に抑えるにはいくらで買えばいいのか。
すると、700万を10年4%の元利均等返済で借りる事ができれば、月々の返済は7万円となり、満室時の返済比率が50%を維持できます。
結果、この物件を買うならせめて900万、できれば800万で買いたいと思い800万円で買い付けを出す事にしました。
(ちなみにリフォームは1部屋のみで、DIYに初挑戦しました。800万で買えれば自己資金はだいたい150万という目論見でした。)
不動産の仲介業者を味方につける
そこでまずは「この価格で買いたいので審査をお願いできますか?」と金融機関の担当者に相談しました。事情を理解して頂いたのか、担当の方に仮審査を進めて頂き、結果的に700万円の融資が出ることになりました。
仮審査の結果を受けて初めて買付を出しました。売り出し価格1150万にたいして少々強気の800万という金額でしたが、この物件は売れ残りだったこともあり、売主としては早く手放したかったようです。売主の仲介担当者が売主を説得してくれ、「この方は融資も通っていて、この価格なら買う意志があります」と説明してくれました。その際、仲介担当者は銀行に直接電話をかけて融資内諾の確認を取りに行くなど、こちらの本気度を伝えるサポートをしてくれました。
ここで学んだポイントは、仲介業者に「この価格なら本気で買う」という意思をしっかり伝えることの大切さです。その姿勢が売主や仲介業者に伝わることで、こちらに有利な状況を作れることがあります。また、ポータルサイトを定期的にチェックし、売れ残り物件を定点観測することも重要だと思います。多くの成功している大家さんも日々ポータルサイトをチェックしているようですし、これも大切な習慣だと感じました。
その他の注意点
注意しないといけない点は、そもそも値引き交渉が可能かどうか、それだけでも事前に抑えて置く事も重要です。そもそも売り主さんの都合で値引き交渉が一切できない件もあります。
また、詳細な値引き材料をあれこれと売り主さんに伝えるのは悪手だと思います。「この値段なら買います!」という意思だけでいいのかなと。
あれこれと物件の悪いポイントをあげつらうと、場合によっては売り主さんの心象を悪化させる事になりかねません。
まとめ
まとめます。
ポータルサイトにある売り出し価格はあくまでも売り主さんが買って欲しい金額であって、その値段でなければ買えないという事はありません。自分ならいくらで買いたいのか、いくらなら買うのか、そこの解像度を上げる事がまずは大事です。
そして、その本気度をしっかり仲介業者さんに伝えましょう。
仲介業者さんは取引が成立して初めて仲介手数料を頂きますので、基本的には約定にむけて動いてくれると思います。値引き交渉を成功させるためには、しっかり仲介業者さんを味方につける事を意識しましょう。
他にもいろいろと地雷はありますが、いずれも完全に回避する事は難しいと思います。そのためには実際にご自身でも動いて、小さな失敗にたくさん触れる事も大事かと思います。失敗を恐れずに行動を繰り返して欲しいと思います。
これから不動産投資を始める方や、同じような物件を探している方の参考になれば嬉しいです!
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