「ほかの国の庶民ってけっこうキツいよ→日本って割といい国だよね」と悲観的にならないことが個人の幸せにつながるようです。『考えて生きる 合理性と好奇心を併せもつ』
『考えて生きる 合理性と好奇心を併せもつ』は、悲惨な日本の現状から抜け出して個人の幸せを模索するためのビジネス書です。
「大事なことはトレンドに乗れということ」「未来予測:未来より、その人の精神年齢/若い:明るい未来を予想する/年を取る:悲観的になる」「自分の頭で考える方法:評価の高いちゃんとした本を読んで、その本の内容を受け売りするだけ」など、ボーっと生きて悲惨な日本に引きずられないための考え方を教えてくれます。
特に「広大な土地と1億人以上の人口に適した民主的なシステムを人類は持っていない」は、ロシアや中国が独裁政治を行っている理由を示しています。
「国民のひとり当たりのGDP(国内総生産)が一定額を超えていないと、民主化してもあんまりいいシステムにならない」とあるように、強引に民主化しても貧乏になってしまいます。
ロシアは特に「ロシアの土地は頑張っても報われないのが当たり前という環境」のために、ウクライナ危機の後では「ロシアは、優秀で稼げる人はどんどん国外へ出ていき、残った人は窃盗団になって違法に稼ぐ」ようになってしまいます。
そのため日本は、逃げ出す「ロシアの優秀な上位1%(100万人)を獲得」すれば、復活する確率は格段に上がります。
日本政府は、自国を復活させたいなら、ロシアから逃れた人たちの受け皿になるべきです。
「海外ではマンガやアニメ、映画はアートとして受け入れられている」「団塊の世代がいなくなることが、日本の最大の変化になる」「GDPをはじめとした経済指標と個人の幸せはあまりリンクしていない」などを通して、周囲に流されないための施策を学べます。
特に「本を選ぶ基準:全世界的な自由民主主義国圏の中で評価が高く、ベストセラーになっているような分厚い本の翻訳本」は、自分で考えずに「頭の良い上位1%の人が考えたものを、そのまま受け止めて使う」ことの大切さを教えてくれます。
「本の基準:技術や文化に関する話/結論に至る経緯と理由に筋が通っている/資料から組み立てられている/一般的な常識とは違う結論や発見がある/読んでいて面白い」と、読むべき基準を守れば、賢い人間と見られる可能性が上がります。
人から賢いと思われたいサラリーマンにオススメです。