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「好奇心を持つことは、成功の秘訣と言えよう」と、あまり知られていない地政学も持ち前の好奇心で学習することで成功への近道となります。『13歳からの地政学 カイゾクとの地球儀航海』

『13歳からの地政学 カイゾクとの地球儀航海』は、地政学の観点から世界を見るためのビジネス書です。

「実は世界中の貿易は9割以上が海を通っている」「情報というのは集めすぎると、それは持っていないことに近くなっていく」「国の位置がその国の外交の立場を決めるわけだ」など、世界の問題を土地の位置関係で解き明かします。

特に「日本の遠交近攻:アメリカと中国の仲が良くないから成り立っている」は、もしアメリカと中国が仲良くなると、日本が困ってしまうという現実を浮き彫りにします。

もし両国が対立を止めたら「中国と日本が領土でもめていても、アメリカがそれほど気にかけることはなくなる」と、日本が中国に攻められる可能性が高くなります。

さらに両国が仲良くなったら「アメリカと中国が一緒になって嫌がらせをしてきたら、日本はひとたまりもない」と、日本が窮地に陥ってしまうのです。

ある意味、アメリカと中国が1番、2番争いをしている方が、日本にとって都合がいいのかもしれません。

 

「小さい国はいくつもの大きな国を競わせて、そのうまいバランスの中で自分の生きる場所を確保しようとする」「大国病:自分が大きいと、ほかの国に目が向きにくくなる」「知識を増やすということは、だまされないように武装するということなんだ」などを通して、学ぶことの大切さをストーリー仕立てで教えてくれます。

特に「アフリカが貧しい最大の理由、それは国のお金を、政治家が海外に流しているからだ」は、アフリカの貧しい理由が、アフリカの政治家とヨーロッパやアメリカの有力者によって仕組まれたことがわかります。

「アフリカの政治家がお金をふところに入れる→外国の有力者が自分の国にお金を流す→マネーロンダリングしてアフリカの政治家に一部を返す」と、両者の利害が一致しているために、国に投資せずに外にお金を回しているのです。

世界の現状を知りたいサラリーマンは、地政学の観点から学び直すべきでしょう。

 

オタクの視点から言うと、「差別の反対語は、交流だとわしは思っている」に刺さりました。

オタクは、差別される側です。

差別する側だけでなく差別される側も、「差別をなくす方法:自分が差別してきた対象と交わって、友達を作って、知らないことを減らしていく」を実施すれば、差別をなくすことができるかもしれません。

まぁ、地域だけという括りで、価値観が違う人たちを無理やり集めている小中学校があり続ける限り、差別はなくならないのかもしれませんが…。

 

#13歳からの地政学 #カイゾクとの地球儀航海 #田中孝幸 #東洋経済新報社

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