この本を読んで曲の構成を実践すれば、ヒット曲を生み出す確率が上がるかもしれません。『ヒット曲のリズムの秘密』
『ヒット曲のリズムの秘密』は、ヒット曲の構成を事例と共に教えてくれるビジネス書です。
「音楽の3要素:リズム/メロディ/ハーモニー」「楽曲のヒット:ヒット曲は再生数によって認定される」「曲と一体化する:音楽表現と一緒にリスナーの気持ちが上がったり、落ち着いたり、感動を覚えること」など、音楽の基本事項を教えてくれます。
特に「ヒット曲が持つ4つの条件:生命力/魅力/一体感/恩恵」は、ヒット曲に必要な項目を分解して伝えてくれます。
「生命力:音が生き物のように予測不能な動きをして、人々の注意を引きつけるか?」「魅力:大勢のリスナーが安心して聴くことができ、思わず近づきたくなるか?」「一体感:音楽が表現する感情の物語に、リスナーの気持ちが共鳴するか?」「恩恵:楽曲が期待通りの気持ちにさせてくれて、聴いてよかったと思えるか?」と、「リズム/メロディ/ハーモニー」の観点からヒット曲のつくり方を教えてくれます。
ヒット曲を生み出したい音楽家志望の若者は、ヒット曲の条件を踏まえて進路を考えた方がいいでしょう。
「リズムは、その曲に込められた意識(現在)と記憶(過去)と希望(未来)をつなげてくれます」「不均一で予測不能なリズムには、生命力が感じられます」「予測できなかったり、バランスを崩したり、変わったリズムが目立つ瞬間のおかげで、曲のリズムの音は僕たちの注意を引く効果があります」などを通して、リズムという心に訴える構成を学ぶことができます。
特に「音楽のリズムは、リスナーが時の流れをどう感じるかを支配する力を持っています」は、リズムが曲の意味合いを決めることを具体的な事例で教えてくれます。
たとえば、「クラシック音楽の1(強)、2(弱)、3(中)、4(弱)の表現は、体の重心を前に傾けて、足のつま先で歩くイメージ」「バックビートの1(弱)、2(強)、3(弱)、4(強)の表現は、重心を少し後ろに置き、インフォーマルで余裕がある、意気揚々と歩く感じ」と、リズムによって違いが出てきます。
音楽の本質を楽しみたいサラリーマンは、音楽の裏側で繰り広げられている仕組みにも興味を持ちましょう。
オタクの視点から言うと、アニソンについて、詳しい解説が欲しかったと感じています。
失恋ソングが多い普通の邦楽と違い、アニソンはリズムも歌詞も前向きな表現で構成されているからです。
周囲から迫害される確率が高いオタクは、アニソンで救われている面も多いと実感しています。
YouTube動画でもいいので、アニソンの構成を解説して欲しいものです。