
「小さな池の大きな魚戦略」を追求する姿勢が、小林製薬の繁栄の原因かもしれません。『小林製薬 アイデアをヒットさせる経営 絶えざる創造と革新の追求』
『小林製薬 アイデアをヒットさせる経営 絶えざる創造と革新の追求』は、ニッチ戦略を追求したビジネス書です。
「小さな池の大きな魚戦略:その池は小さい→小さな池にも魚はいるものだ」「大手がやりたがらないビジネスだからこそ、入り込む余地がある」「マーケティングや広告の肝:わかりやすく相手に伝える」など、ニッチ戦略の極意である「小さな池の大きな魚戦略」を教えてくれます。
特に「GP(売上総利益)率の低い新製品開発を極力避ける」は、「小さな池の大きな魚戦略」の基本です。
たとえ売れるであろう商品であっても、「最初は大量につくらず、少しつくって、様子を見る姿勢をとる→売れたら、その理由を考える→さらにもう少しつくって、売る」と少量生産をして、改良をくり返して、少しずつ増産するという謙虚な姿勢が大事です。
「小さな池の大きな魚戦略」を取りたい会社は、小林製薬の価値観から真似してみてください。
「創造:よいものの模倣から始まる/模倣:いいところを自分の頭で理解するための作業」「日本市場:国際市場に出ていくためのテストマーケティングを行う場」「人に任せるうえで重視すべき:任せる人が現場を知っている」などを通して、日本をテスト市場とみなして、海外に打って出る方法が学べます。
特に「権威:周りが認識してくれるもの/自分でつくるものではない」は、権威に振り回されている管理職に苦言を呈します。
「的を射ている/判断力がある→あの人の言うことを聞こう」となるように、権威とは役職ではなく、当人の判断力や能力が部下を動かす力になるのです。
「部下が動かない」と悩んでいる管理職は、まずは権威を作ることから始めてみてはいかがでしょうか。