【建築確認】知っていると、得はしないけど、損はしない!? シックハウスの変更は、計画変更か軽微な変更か。
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おはようございます!
昨日はいつも通りお布団に入ったのですが、娘がひとりで寝れないと0時半頃布団に現れ、パートナーと親子げんか中だったということもあり、30分ほど問答?の末、私が(なぜ!?)娘の部屋の床で寝るということで親子協定に合意。その後私は、床からの冷気により、すぐに寝むれず、昨日に引き続き7時過ぎの起床でした^^;
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それでは昨日に引き続きシックハウスについて。今日は、ちょっと専門的な話になってしまうので、表現を柔らかく?説明しますね。
実際に建築確認を提出して、工事が着工している時に起きる変更で、よくあるシックハウスの変更についてお話ししたいと思います。
「建築確認」って何?って思う方は、過去の記事を参考にしてください。
ざっくりというと、建築主は、建物を建築する前に、その建物が建築基準法に適合しているかどうかのチェックを第三者機関で受ける必要があります。この作業を「建築確認」って言います。
実際に提出するのは建築主ではなくて、設計者や代理者になります。直接建築主が提出しても良いんだけどね、審査側は、・・・色々と困るかな^^;
タイトルにも書いているように設計変更には、「軽微な変更」と「計画変更」の2種類があります。
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「軽微な変更」は、建築基準法施行規則第3条の2に載っている【計画の変更に係る確認を要しない軽微な変更】っていうのが正式名称です。
この条文に載っている内容すべて軽微な変更で、
お金は発生しません
変更届を提出する
中間検査・完了検査申請書の「軽微な変更」欄に記入する変更した図面を提出する
だけですみます。
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一方「計画変更」は、原則「軽微な変更」に書いてある内容以外すべてが対象。
再度「建築確認」を提出する必要がある
当然費用もかかる
変更に関わる工事については計画変更の「確認済証」が交付されるまで進めてはいけない
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これとは別で、例外的に「特例」というものが建築確認にはあって
ある一定の建物、規模、構造を
建築士が設計・監理するによって
確認申請用の図面は提出しなくてもいいよ
っていう、約束があります。(でも、建築基準法は守らなきゃいけませんよー!)
本来なら「建築基準法施行規則第3条の2に載っている軽微な変更」に該当しないものであれば「計画変更」になるんだけど、「特例」になっているものは、そもそも審査対象にはならないので、「軽微な変更」と同じになりますよーってことです。
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そのあたりも踏まえた上で、シックハウス換気の変更がどちらになるか、よくある事例をまじえて解説しますね。(これまでの私の説明で大丈夫ですかー?^^;)
ちなみに、これから説明するシックハウスについては、「建築基準法第28条の2」に載っています。
「軽微な変更」にも載っていないし、「特例」にもなっていないので、そこだけ読めば、シックハウスの変更についてはすべて「計画変更」となります。
これは設計する側としては結構厳しいのです。だってね、シックハウスの変更って、着工して、中間検査が終わってからの変更が多い。だから、この変更を出すタイミングが、完了検査の時だったりするんですよねー。
そこではじめて「軽微な変更」ではなく「計画変更です!」って言われると、大変なことになるんです! 計画変更の場合、計画を変更する部分は事前に着工してはいけないことになっているので、これをどう説明するか。申請に受付していない段階なら、まだ・・・^^;(ご想像にお任せします)
ところが!
流れが変わったのです。
その前にその経緯を含めて説明しますね。
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2005年(平成18年)に発覚した構造計算書偽装問題を受けて、翌2006年(平成18年)6月20日に成立した改正建築基準法で、今まで国土交通省が温存していた?諸問題まで一気で盛り込まれ、厳格な建築確認審査体制になったのです。
あの頃は本当に大変でした。文字ひとつ間違えても、受付できないほどの大混乱だったのですから。
あれから4年。
「建築確認手続き等の運用改善マニュアル」が2010年(平成22年)3月に公開され、このマニュアルによって、現場の混乱はだいぶ収まったんですよ。
https://www.mlit.go.jp/common/000112511.pdf
(軽微な変更については、18ページ以降参照。私の記事を最後まで読んだ上でさらに詳細を知りたい方はこちらからどうぞー。)
ここまでの内容を含めて、これから説明しますが、最後に「伝家の宝刀」(いうほどではないけど^^;)もありますので、「軽微な変更」について、そこだけ読みたいーっていう方は目次から一気に進んでいただいても構いません^^;
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それでは、「建築確認手続き等の運用改善マニュアル」の内容も含めて説明します。
①換気扇の変更
よくある事例のひとつ目は、換気扇の変更です。前回の記事でも書いたように、一般的に住宅の場合は、換気回数が0.5回以上であれば問題ありません。しかし、
同じ容量の換気扇が在庫としてなかったり
当初計画していたものよりも、ぎりぎりの性能のものを使いたい
なんてことが工事の途中段階であると思います。その場合は、換気扇の「容量」だけの変更となりますので、容量が
増加する場合は、性能が上がっているので「軽微な変更」でOK!
減少する場合は、性能が下がっているので「計画変更」。
0.5回以上あるかどうかのチェックをしないといけないので、その場合は「計画変更」となります。(実際はすぐにチェックはできますけどね^^;)
②気積の変更
「気積」とは、前回の記事にも書いたように、「換気経路となっている部分の床面積に天井高さをかけたもの」。
例えば、計画当初は、トイレに換気扇を設けてそこから排気する計画だったのが、廊下など別の場所に換気扇を変更したなど。
これは「気積」だけの変更になりますので、気積が、
減少する場合は、換気回数も減るので「軽微な変更」でOK!
増加する場合は、換気回数も増えるので「計画変更」。
上記同様、再度計算して結果を0.5回あるかどうかの確認をしないといけない場合は「計画変更」です。
③換気扇の処理方式の変更
換気扇の処理方式には全部で3つあります。
第一種換気方式:給気も排気も機械換気をする方式
第二種換気方式:給気は機械換気で、排気は自然換気の方式
第三種換気方式:給気は自然換気で、排気は機械換気の方式
住宅で多く使われるのは第三種換気方式で、各居室に給気口(穴)を開けて、トイレや廊下などに換気扇を設けるパターン。最近はエアブレス(換気框)がついている窓もあり、これにすると給気フードがないので、外観がスマートに見えたりします。
そして、最近は第一種換気方式を使う場合も増えてきました。給気、排気とも機械システムを使ったものなので、空調を制御しやすいのが特徴です。第三種の換気扇よりは当然費用はかかりますけどねー。
特殊な合板によっては、壁に穴を開けると性能は下がるため、第一種換気方式じゃないと耐力壁としてみれないなどの制限があ理ます。
第二種換気方式は、クリーンルームや病院の手術室などで使用されています。部屋内部を正圧にして菌などの微粒子が入らないようするために採用したりします。一般的な住宅ではあまり使う必要がないかなーって思います。
と、換気方式の説明が終わったところで、今度はその変更について。(ようやくです^^;)
結論からいいますと・・・、どの処理方式に変更になっても、「計画変更」になります^^;
これは、どの処理方式に変更になったとしても、再度計算が必要になるからと思っていただければ良いと思います。
個人的な意見としては、木造2階建ての住宅において、審査に一番時間がかかるのが、この換気計算なんですよー(T_T)
建築面積や床面積は、大体の方が面積算定表や図を添付しているのでチェックができるのですが、このシックハウス換気用の計算は、計算式などが何もないことが多く、しかも設計者の記名があるにも関わらず、メーカーさんが作成した図書をチェックせずそのまま提出する方がいます。
そーゆー図面に限って、面積計算に、吹抜や出窓部分が入っていなかったり、そもそも部屋名が全然違っていたりするんですよねー。
もうそんな時には心の中で「ばかやろぉー!」って叫んでます^^;
確認申請を提出される方は、ぜひ床面積のチェックをお願いします! 算定根拠も添付されていたらもっと喜びます!
④伝家の宝刀!?
このように「一体性のある」変更については、「一の変更」と考えても良いとあります。具体例にもあるように
「間仕切り壁の変更に伴う建築設備の位置が変更」について考えると、
「間仕切り壁の変更」は、規則第3条の2第1項に該当しますが、「建築設備の位置が変更」は該当しません。
ですが、「一体性のある」変更で「一の変更」と考えますので、「軽微な変更」になります。
では、シックハウスに関して考えてみると
「間仕切り壁の位置の変更に伴う」
「天井高さの変更に伴う」
シックハウス換気の気積や換気扇の機種の変更も「一体性のある」変更で「一の変更」と考えることができるので「軽微な変更」となります。
このように考えるとシックハウスの変更も恐るるに足らず!
あとは「建築基準関係規定に適合することが明らかなもの」だけは当然守ってくださいね。
最後まで読んでくれてありがとう!
今日も一日お元気で!(・・・現在、21時^^;)
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