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【住宅ローン】2025年の金利は◯%になる!? ネット銀・メガバンクの商品展開は?

どうも、モゲ澤です! 2024年の住宅ローン業界は、各行の競争がさらに激化するなかで、日銀がついに利上げするという大きな動きがありました。2025年はどのような1年になるでしょうか?

私は引き続き大きな動きがあると考えています。今回は、2025年の業界の動きと固定金利・変動金利の動きを予想してみたいと思います! 

2024年はメガバンクの金利がネット銀行を逆転

まずは2024年の動きを振り返っておきましょう。2018年から2024年の金利の推移を見ると、変動金利はやや上昇していますが、まだ低い状態で安定しています。一方、固定金利は高止まりです。

変動金利はやや上昇も低位安定、固定金利は高止まり

傾向は2023年から大きく変わっていませんが、ネット銀行・メガバンク・地銀に分けてみると注目すべき動きがありました。

メガバンクとネット銀行の金利が逆転

従来はネット銀行がプライスリーダーで最も安く、メガバンク・地銀がそれを追いかける構図になっていました。しかし2024年10月から、ネット銀行よりもメガバンクのほうが低金利という状況になっています。2024年12月の変動金利ランキングでは、1~3位をメガバンクが独占しました。

2024年12月の変動金利ランキング(新規借入・自己資金なし)

メガバンクが競争に積極的な理由の1つは、住宅ローン貸出残高の減少への危機感があると思います。決算資料をもとに住宅ローン貸出残高をまとめてみると、他行が貸出残高を伸ばしている中で、三菱UFJ銀行(MUFG)とみずほ銀行は残高を減らしました。

三菱UFJ銀行とみずほ銀行は貸出残高を減らしている

日銀の利上げによって各行が2024年10月から金利を上げると予想されていた中で、一部のメガバンクが金利を据え置く判断をした要因の1つだと思います。

日銀利上げが調達コストの差を生んだ

メガバンクとネット銀行の金利が逆転したのは、住宅ローンビジネスの仕組みにも理由があります。住宅ローンは預金を集めて、そこに利益を乗せて貸し出すというシンプルなスキームのビジネスです(図の左から右へとお金を又貸ししています)。

住宅ローンの仕組み

日銀が利上げする前、このビジネスでは各項目でネット銀行がメガバンクよりも有利な立場にありました。

日銀利上げ前の競争環境

調達コスト(預金の仕入れにかかるコスト)は、マイナス金利の世界ではお金がじゃぶじゃぶの状態ですので、ネット銀行もメガバンクも差はありませんでした。加えて、日銀が銀行に融資をしてくれる特別な制度もありました。

オペレーションコスト(住宅ローンの審査や営業のためのコスト)は、店舗を持っていないネット銀行に強みがあります。

団信の保険料は住宅ローンユーザーの平均年齢で決まり、平均年齢が上がると保険料も上がります。住宅ローンビジネスに近年参入し、シェアを伸ばしているネット銀行は若い人の割合が高いので、有利です。これにより、低金利でも充実した保障を付けることができるのです。

ところが日銀の利上げにより、調達コストに変化が生じました

利上げで調達コストに差がついた

金利がある世界になりつつある今、お金を新規に調達するにはその分高い預金利息を支払わないといけません。ネット銀行は預金に対して貸出に回っている割合(預貸率)が約90%以上と高くなっており、貸付原資が逼迫しています。

ネット銀行は預貸率が高い

預貸率が100%の状態は資金とローン貸出残高が同じであることを意味していて、さらに貸付を伸ばすためには新たにお金を集めなければいけません。つまり、ネット銀行は高い利息を払って資金調達しなければいけない状況なのです。

一方、メガバンクの預貸率は60%前後です。そのため、無理に高い利息を払って資金調達をする必要がありません。このように調達コストに差が出てきているのです。

現に、ネット銀行は利息を上げて預金を集めようとしています。

ネット銀行は預金キャンペーンを展開

このようなキャンペーンを打つのは預貸率の逼迫がネット銀行のビジネスのネックになっているからです。

なお、もう1つ2025年に私が注目している動きがあり、銀行と携帯キャリアが組むことによる金利キャンペーンが進展していくかもしれません。

携帯キャリアと組んだ金利キャンペーン

2024年にはNTTドコモが住信SBIネット銀行を買収するといった報道がありました(本当なのかどうかは、私にはわかりませんが・・・)。SBIグループには住信SBIネット銀行とSBI新生銀行の2つがあり、売却する可能性はあり得る話です。現在NTTは銀行を持っていませんが、買収すれば「ドコモ銀行」が住宅ローン金利キャンペーンとして「ドコモ割」を展開するかもしれません(※モゲ澤の憶測です!)

もしそうなれば、携帯キャリアを巻き込んだ金利競争が起こるでしょう。au金利優遇割を展開する「KDDI・auじぶん銀行」のグループに加えて、「ソフトバンク・Y!mobile・PayPay銀行」と「楽天モバイル・楽天銀行」のグループにも波及してくる可能性があります。そのため、携帯キャリアの動きには注目しています。

他にも2024年には「モゲチェック限定優遇金利」の開始という画期的な動きがありました。オンラインの特定のチャネルに絞って特別金利を提供する取り組みは初めてのことです。金利競争がこれだけ激化する中で、収益の圧迫や他行への刺激を抑えながら大量に集客したいという銀行の動きの1つと言えます。

モゲチェック限定優遇金利の展開

2025年の固定金利はもう1段上昇も?

続いては、2025年の固定金利の見通しをお伝えします。固定金利は基本的に長期金利(10年国債)の動きに連動します。証券会社・運用会社による長期金利の予想は表のようになっていて、大きな差がみられます。

証券会社・運用会社の長期金利見通し

これは日銀の利上げがどれだけ継続するかの見立てが異なるからで、1%を超えている予想は、賃金上昇を起点とした物価上昇が続き、利上げが継続するという論理です。一方、1%以下の予想には、利上げが続かず打ち止めになることで、長期金利が今よりも下がるとの考えがあります。なお、2025年1月に利上げされましたが、金利上昇スピードは緩やかと見るエコノミストも多くいます。

昨年、アメリカが利下げすれば、世界全体で金利上昇圧力は弱まり、長期金利が下がる可能性もあるとお伝えしました。しかし、米国経済は強い状況が続いており、長期金利が下がる確率は以前よりも薄れてきています。

2025年の予想

そうなると政策金利がもう1段階上がり、長期金利も合わせて上がる可能性が強くなります。固定金利のフラット35もそれに合わせて上がり、2025年には2%超えもあり得るでしょう。

変動金利は表面金利=メガバンク、実質金利=ネット銀行

変動金利はメガバンクが強いという話をしましたが、解像度を上げて見ていくと「表面金利のメガバンク」vs「実質金利のネット銀行」という競争が展開されると思います。

「表面金利」とは皆さんが実際に払う適用金利のことをさしています。ここから無料付帯する団信の価値を金利換算して差し引いた実質的な金利コストを「実質金利」と考えます。

団信のメリットを金利換算した実質金利ランキング

実質金利では赤で囲ったネット銀行が上位を独占しています。契約者の平均年齢が低いネット銀行は、より充実した団信が付けられるからです。

2025年、ネット銀行はこの団信のメリットを最大の差別化要因として訴求してくるでしょう。表面金利ならメガバンク、実質金利ならネット銀行という構図になるわけです。

2025年は2回の利上げと予想

変動金利は政策金利(短期金利)に連動して動きます。ですので、2025年に政策金利がどこまで上がるのか、皆さん気になるところかと思います。私の最新の予想はこちらです。

今後の変動金利は上がる予想

最終的に政策金利は1.0%、最大でも1.5%の上昇と考えています。2025年1月時点では政策金利は0.25%ですので、あと0.75%高くなるという予想です。

このとき変動金利は1.1~1.7%くらいになるでしょう。今よりは上がる可能性があると見ていてください。

なお、2024年12月の金融政策決定会合で「主な意見」として興味深い見解が出ていました。

金融政策決定会合での意見

この発言からは、2025年以降は年2回(つまり年+0.5%)の利上げペースが示唆されていて、2026年度には1.25%になるといったシナリオが想定されているものだと思われます。この発言を踏まえると、最終的に1.0~1.5%という私の現時点の予想は日銀の委員の考え方と大きく外れていない可能性があります。

以上より、2025年は日銀が2回の利上げをするのではないかと考えています。もちろん、あくまでも現時点での予想であり、物価上昇率の大きな変動や予想以上に強い賃上げなどがあった場合は、さらなる金利上昇も否定はできません。

実際に何か大きな動きがあった場合には、noteやX、YouTubeチャンネルで皆さんにしっかりとお伝えしていきます!

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