005/ヒロスケ「あ・れ・か・ら」(1980年)
作詞・作曲:文田博資 編曲:市川秀男
大阪出身のシンガーで、29歳という遅咲きのデビュー。
甲斐よしひろのようなハスキーヴォイスに、ブルージーで根っこにファンキーなフィーリングも併せ持った、なかなかの実力派です。
この3rdシングルは、ドラマティックでハードボイルド、かつソウルフルなAOR。
イントロのブレイクビーツがDJのネタになったりもしてます。
この都会的なムードは、ドラマ「ハングマン」の主題歌だったということにも関係してると思いますが、この頃ってこういうハードボイルド・タッチの楽曲が多いんですね。
ちょっと挙げてみましょう。
・もんた&ブラザーズ「ダンシング・オールナイト」(1980年4月21日発売)
・寺尾聰「SHADOW CITY」(1980年8月5日発売)
・ヒロスケ「あ・れ・か・ら」(1980年12月5日発売)
・寺尾聰「ルビーの指環」(1981年2月5日発売)
・時任三郎「川の流れを抱いて眠りたい」(1981年8月25日発売)
・世良公則「TOKYO指紅」(1982年10月21日発売)
ほかにもいろいろあると思いますが。
どの曲もそれなりのヒットになってるんですね。
じゃあ、このルーツというか、ネタの発想元はどこかなと考えてみると、やっぱりこれでしょう。
・SHOGUN「Lonely Man/Bad City」(1979年10月21日発売)
そう、言わずと知れた、松田優作の「探偵物語」です。
「あぶない刑事」以降、無謀でバカバカしいまでにカッコいい刑事ドラマってなくなっちゃいましたね。残念。
この「あ・れ・か・ら」が収録された2ndアルバム「風来坊(Who Lie Bow)」は、バックバンドのBODYを従えての録音だったのですが、メンバーは武田”チャッピー”治(Ds)、川上シゲ(B)、ラッキー川崎(Key)というマキ&OZの3人に、テリー石渡(G)が加わったもの。ほかにも、山岸潤史(G)と徳武弘文(G)も参加しています。
シングル曲だった「あ・れ・か・ら」は、残念ながらアルバムとは別メンバーによる別録音。
「ハングマン」の写真を(中途半端に)使った、超カッコ悪い別ジャケットもあります。
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