こわもて塾長
石巻かほくさんのご依頼で、「つつじ野」に寄稿しました。大した文章ではありませんが、何かの足しにでもなれば(笑)
ガンダムや好きなアニメについて、そしてそれにまつわる活動について綴っていきます。
自身も含めた、それぞれの「story」にまつわることを綴っていきます。
宮城県内で比較的「大きい」とされるであろう学習塾に勤めてきた。20年も前となると今よりはまだ景気が良く、仙台市やその近郊の比較的古く小さな団地にも、大手学習塾が小さな教室を出すことがよくあった。僕もその小さな団地の小さな教室を担当していた経験が多々ある。 そんな小さな教室を20代前半の頃に任されたことがあった。比較的経済水準が高めの団地だったが、代々やんちゃが多いことでも知られていた。中3は3クラス。僕の担当は、一番成績の低い「基礎強化」クラスだった。 "inter
ネットが普及して久しい。23年前の僕は、19歳で大学1年生。windows95搭載のデスクトップPC(モニターはCRT)が研究室に1台。僕とネットの出会いは、ここから始まった。 googleがまだメジャーではなかったころ、検索や情報収集と言えばyahoo!だった。お昼には回線が混み合って、まともにサイトが見られないなんてこともよくあった。チャットや掲示板、個人が作るウェブサイトなんてものもはやっていた。 当時も今も、HM/HR(ヘビーメタル/ハードロック)が大好きで
間もなく「閃光のハサウェイ」が劇場公開される。「逆襲のシャア」(以下CCA)の正式な続編であるという。CCAには、「シャア」という名前がわざわざ題名に入っているが、主人公はシャアだったのだろうか。 認めたくないものだな、自分自身の若さゆえの過ちというものを。 私もよくよく運のない男だな。 当たらなければどうということはない。 戦いとは、常に二手三手先を読んで行うものだ。 戦いは非情さ。そのくらいのことは考えてある。 坊やだからさ。 チャンスは最大限に生かす、そ
「ネーティブスピーカーに英語を教える」という、ちょっと変な経験をしたことがある。英語の授業を始めますと教壇に立つと、一番前の席にイギリス人の女の子が座っている。普段英語を使って生活している女子中学生に向けて、比較や受動態の話をするのだから、何だかきまりが悪い(笑)。当時は、何とも表現できない、変なプレッシャーを感じていたのを覚えている。 ではこの生徒が高校受験のための模擬試験を受けたとき、英語で常に100点満点が取れるのかというと、決してそうではなかった。無論「悪い」と
チャンス・フォー・チルドレン(CFC)をご存じだろうか。家庭の経済格差による子どもの教育格差を解消し、貧困の世代間連鎖を断ち切ることを目的としている公益社団法人だ。仙台の学習塾に勤めているときにCFCを知った。同法人のスタディクーポンを利用していたご家庭も結構あったように記憶している。 お会いしたことはないが、代表理事の今井さんと奥野さんという方が東日本大震災後に法人を立ち上げたところからスタートしたようだ。それぞれ阪神・淡路大震災や新潟県中越地震などを経験しておられる
「肝っ玉母さん」とは、何となく記憶にある言葉だ。1968年から数年間放映されたドラマのようだが、77年生まれの僕にはもちろんなじみがない。「女のカン」という言葉もたまに耳にするが、これについて深く語ろうとすると、やましいことがない僕でもなんだかほこりが出そうな気がしてしまうのでやめておく。 「主婦の仕事(家事全般)を給与換算すると幾らくらいになるのか」という話題の記事を読んだことがある。仕事の内容や働いている時間を考えると、年収にして400万円から500万円程度、記事に
「世の中の文字は小さすぎて読めない!」とは、みなさんご存じのフレーズかと思う。あれほど声を荒らげて怒るほどではないのだが、僕も小さな文字が粛々と見えなくなってきている。荒れ狂う嵐のようだった髪の毛も、フットサル場の質の悪い人工芝のようになってしまった。年齢を重ねるごとに、それぞれから語られるありきたりなストーリーだが、自身にそれが起こるとなんだか感慨深い(?)ものだ。 若さに勝るアドバンテージは、きっと存在しない。気力も体力も充実しているだろうし、経験が少ないからこそず
「クリニック」は、「cl」と「cr」とどちらから始まる英単語だろうか。「L」と「R」の発音は、日本人には聞く上でも発する上でも難しい。LであろうがRであろうが、日本語においては区別なく「ラリルレロ」になってしまうのだから、これは仕方がない。 「cl」から始まる身近な単語をイメージしてみよう。clean、close、clear、cleverなど。では「cr」はどうか。cry、crazy、criticize(批判する)、crime(犯罪)…。ちなみに予備校や学習塾は「cra
「さぁ今日も授業を始めます」と子どもたちと向き合ったとき、仮に4列の席があったとするならば、1列に座する子どもたちは、私立高校に行かざるを得ない…のが仙台圏の高校受験における定員事情である。 石巻圏においては、「この地域に住む受験生が、この地域の公立高校に収まる」くらいの定員数になっており、そういう意味では、仙台圏の方が(倍率が高まるという点において)条件的に厳しいと言えるだろう。 吹けば飛ぶような小さな学習塾をやっている。始めて間もないということもあり、たくさんの
村上春樹とポール・オースターの比較文学論…で卒論を進めていたが、学習塾のアルバイトにずぶずぶだった僕は、大学4年時の年末年始も朝から晩まで、受験生に向けた授業の予定が入っていた。思うように卒論を書く時間が確保できず、かの村上春樹のパートをばっさりとカット、リポート用紙たった18枚の卒論を年始に提出した。「怒髪、天を衝く」とは、その時の彼を言い表すためにある言葉なのだろうと思えるほどに、彼は、僕を叱った。 前任の教授がどこか都会の私大に引き抜かれてしまい、新任としてやって
Kさんがやってきた。元日の紙面に広告を載せないかという、いわば営業のようなかたちでやってきた。年齢は50歳を過ぎているだろうか、きっと僕より年上、そして僕よりもずっと背が高くすらっとしていた。宣伝効果はともかくも、大街道に絞った広告だったこともあり、金額もそんなに大きくはなかったので、出してみますということにした。 すると1週間後くらいだろうか、「文章を書いてみませんか」と、またKさんがやってきた。「25年間記者をやっていたんです」とKさん。何だか営業っぽくない方だなぁと