エピローグ-回想の『銀の匙』(4)
・叡山へ
夏がすぎて秋11月になり、14日、滋賀の坂本方面から叡山に登りました。かつて中先生が滞在して「銀の匙」の広範を書いたという横川の恵心堂を見てきました。
翌15日、京都から加古川に向かい、鶴林寺を訪ねました。それから播磨町に移り、本荘地区を散策しました。本荘は中先生の友人の山田さんが療養していたところです。少林寺と阿閇(あえ)神社を見学しました。
それから播磨町の町立図書館に行き、山田さんが療養していた時期のこのあたりの土地の様子を調べました。
本荘から土山駅へ。ここから稲美町に行きたかったのですが、土山駅に着いたときはもうすでに遅い時間になっていて、果たせませんでした。稲美町母里は魚住影雄(折蘆)の郷里です。
土山から須磨へ。須磨寺を見学しました。須磨には山田さんが入院した須磨浦療病院と須磨保養院がありました。須磨から京都に向かう途次、神戸で下車してひと休み。それから京都にもどりました。
16日、今度は京都方面から再び叡山に登りました。二度にわたって叡山を散策し、全体の姿がだいぶよくわかりました。