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大学のダンス公演でなぜかラップをして会場をブチ上げた話。
体育専門学群では、ダンスの授業を取ると
卒業ダンス公演(以下卒公)に参加する事になる。
そんな卒公の練習が始まって2日目。
僕はこう告げられた。
「高橋。お前おばあちゃんの格好してラップしろ。」
...???
こうして、
おばあちゃんラッパー高橋が爆誕した。
さて、迎えた本番。
僕がラップした時、
大学会館がダンス会場ではなく
ライブ会場かと錯覚するほど盛り上がっていた。
僕らのパートが終わった後は謎の拍手も起きた。
(ありがとうございます🙇♂️)
もしかしたら、
こう思ってくれた人が多いかもしれない。
「こいつ、ラップ上手くないか?」
「盛り上げるのが上手くないか?」
実はこれには、僕の過去の経験が関わっている。
人生、何の経験が活きるかわからない。
ちなみにラップの正式な歌詞はこれだ。
昔は元気で何でも出来た。
でも歳重ねて気力が失せた。
孫と笑顔で日々迎えたい。
だからなりたい元気百倍!
心配で聞かれる「最近どう?」
もしかして私再起不能?
にはなりたくないから抗います!
だから、ナスとトマトをいただきます!
最初はChat GPTで作った歌詞だったけど、
途中でダンスの設定が変わったのと、
そもそも自分でやった方が韻踏めたいい歌詞作れるわってなって
最終的には最初の「昔は元気で何でも出来た」以外は
すべて僕が歌詞を作った。
なぜそんなことができたのか。
それは中学2年生の時、僕がラップにハマっていたからである。
特に韻マン&晋平太&SAMのライマーズが
めちゃくちゃ好きだった。(懐かしい…)
同じく当時ラップにハマっていた友達と、
自分の考えたラップの歌詞を紙に書いて友達に送りあう
「ラップバトル交換日記」みたいなことをしていた。(?)
いつしかそれを勉強に持ち込むようになって、
歴史の年号はラップの歌詞にして覚えるようになった。
「アヘン戦争なんていやよ(1840)
早く助けよう清のみんなを」みたいな。
まさかそこで身に着けた、
一生使わないと思っていたラップのスキルが
ダンスで活きるなんて思わなかった。
大人数の観客の皆様の前で、なおかつ場を盛り上げられた理由は、
間違いなく体育祭の経験が活きたからだ。
(体育祭のことを語っている記事が僕のnoteにあるので詳しく知りたい方は是非見てみてください🙇)
仮装は教室で行う準備だけじゃなく、
いわゆる「振り練」がある。
それを教えるのも仮装責任者である僕の役目だった。
グラウンドや体育館で、同級生と後輩合わせた約120人の前で、メガホン片手に声を張り上げて、振りを説明して、踊ってもらって、そのフィードバックをまたメガホン片手にする。
これが結構難しくて、少しでもグダったり、説明がわかりにくかったり、そもそも話がつまんなかったりすると、みんな不安な表情になったり、飽きたりする人がわかりやすく多くなる。
そもそも体育祭の練習なんて、みんなできればやりたくないのだ。
だから説明以前に、120人をポジティブな思いにさせるというか、
ある程度楽しませないと説明が伝わりにくくなるし、
いい雰囲気で練習ができない。
だから、振りの説明を端的にわかりやすくしつつ、できるだけ面白く、
明るく行うように意識した。
場を盛り上げる声をかけた事も何回もあった。
具体的に言うと、「キャラづくり」が大事なのだ。
自分が思っているよりも、
声と、表情と、ボディランゲージを大きめにやる。
めちゃくちゃ明るくやる。笑顔でやる。
そしたら周りは「あ、この人ちょっと面白いかも」と
心の扉を開いて、警戒心を解いてくれる。
そしたら笑顔が増えて、いい雰囲気で練習を進められる。
これを体育祭期間の間毎日続けていたから、
大人数の前で何かをすることも慣れていたし、
場を盛り上げるスキルも身についていた。
さらに言うと、令和ロマンの高比良くるまさんのキャラづくり(=笑っていいんだと警戒を解く雰囲気作り)がめちゃくちゃ上手いなと思って、それに興味をもって令和ロマンの漫才やYouTubeをよく見ていたし、『漫才過剰考察』も読んでいた。
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観客を巻き込むやり方がいいなと思ったから
僕も最初拍手を煽って観客を巻き込んだ。
あの卒公ラップは、そんな過去や現在の僕の経験によって完成したものだった。
人生、何の経験が活きるか、
どんな経験が自分を助けてくれるかは本当にわからないものだなと
強く感じた日だった。
興味のあるものは、とことん極めるべし。
そして、そんな卒公の経験から、
僕はあるものを思い出した。
それは、漫画「ドラゴン桜」のある回の話だ。
【ウルトラマンが東大生を作ったって話。(1/3)】 pic.twitter.com/hkI3tkHnFP
— ドラゴン桜2(公式) (@mita_norifusa) July 19, 2022
つまり、
子供が興味を持った事に対して、親がそれを否定するのではなく、受け入れて、興味を持ったものをさらに知る事が出来るようなお手伝いをした事で、子供は知ることが楽しくなり、勉強が楽しくなっていった。という話だ。
今考えると、僕も親から、似たような教育を受けていた気がする。
小2でサッカーのGKを始めた時も、
小5でカブトムシにハマった時も、
小6で仮面ライダーにハマって、そこから脚本に興味を持った時も、
僕の興味の持ったものに、
親はとことん付き合ってくれた。
そのおかげで、「興味のあるものにのめり込む」
「気になる事があったら行動を起こしてみる」
という僕の姿勢が身についた。
もしこの親の教育がなかったら、
「こんなくだらない事に興味を持つな」と
否定されていたら、
きっと僕はラップにハマる事もなく、
仮装責任者もやる事もなく、
漫才から「キャラづくり」について学ぶ事もなく、
今回の卒公ラップは上手くいかなかったかもしれない。
そう考えると、高橋家の教育は偉大なものだったんだなと気付かされた。
「ダンス公演でラップをした」と言う話から
親の教育に感謝して終わるという、
今回はなんとも不思議な記事だけど、
今後も人の迷惑にならない程度に
興味のあるものにのめり込んで、気になる事があったら行動を起こしてみて、色んな経験をして大きくなっていきたいと思う。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました🙇