オーストラリア-2月の雇用統計

オーストラリアの2月度雇用統計が発表されました。
(https://abs.gov.au/statistics/labour/employment-and-unemployment/labour-force-australia/latest-release)

2月新規雇用: 77.4k (市場予測: 37k)
失業率: 4.0%(史上2番目の低水準)
労働参加率: 66.4%(史上最高)

仕事をしたいと思ってる人が史上最高レベルに多いなか、失業率が史上最低レベルに低いまさに『採用ブーム』となっています。

過去に失業率が4%を切ったことは一度(2008年2月: 3.98%)しかなく、この勢いは衰えそうにないため3月は過去最低の失業率となることが予想されています。完全雇用が達成されたとされる自然失業率(NAIRU)のレベルにほぼいるとも言われています。RBAが利上げのタイミングの目安としている賃金上昇率3%の達成も予想より早まるかもしれません。

統計で1つ注目したのは女性の失業率が過去最低の3.8%、労働参加率が過去最高で62.4%という数字です。コロナの影響で在宅勤務をはじめとしたフレキシブルな働き方がより一般的になり、女性が働きやすい環境が増えたことが大きく影響しているようです。『風が吹けば桶屋が儲かる』みたいな話ですが、コロナによって良い影響がでた一つの事例ではないでしょうか。

この雇用ブームはオーストラリア経済がコロナから立ち上がる中での強い国内需要に支えられており、今後しばらくは継続するかもしれません。国境が開いたことにより海外からの働き手も入って来ていますが、同時に需要の部分も支えることになるため外国人労働力の影響ですぐにブームが終わることも考えにくそうです。

仕事を探している人、転職・賃上げを考えてる人にとってはいい環境が続きます。


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