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老齢年金のマクロ経済スライドって?

マクロ経済スライドは、
年金制度を維持していくために
導入された制度になります。

一定期間にわたって
年金額の伸びを調整する
(賃金や物価が上昇するほどには年金額を増やさない)
仕組みとなっています。

調整期間の間は、
賃金や物価による年金額の伸びから、
「スライド調整率」を差し引いて
年金額を改定します。

スライド調整率は、
年金制度を支える現役世代の減少や
平均余命の伸びを勘案して計算されています。

令和3年度のスライド調整率は0.1%、
令和4年度は0.3%
(令和3年度のマクロ経済スライドによる
スライド調整率の繰り越し分0.1%+令和4年度の
マクロ経済スライドによるスライド調整率0.2%)
となっています。
 
賃金や物価が上昇している景気拡大期は、
スライド調整率が適用される分、
年金額の伸びは抑えられます。

賃金や物価の伸びが小さい景気後退期は、
スライド調整率を完全に適用すると
前年度の年金額を下回ってしまうため、
高齢世代に配慮し、
前年度の年金額を下回らない範囲で
スライド調整率を適用します。

つまり、
年金額の改定は行われません。
 
ただし、
その後の景気回復期において、
賃金・物価が大きく上昇した際は、
スライド調整率の適用に加え、
前年度までの未調整分(キャリーオーバー分)も
合わせて適用することになります。

このキャリーオーバーの仕組みは、
2018(平成30)年4月から始まりました。

高齢世代にとっては厳しい改正といえます。

この背景から、
年金はインフレに弱い特徴があると
されています。

個人的には、
この背景で、
老齢世帯ほど、
デフレの方がかえって
実質購買力が高まるので、
労働世代との認識のギャップが生じそうで
大丈夫かなと感じています。

一緒に学んでいきましょう。

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