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2-1 お金はどうやって生まれるのか?

前回までの記事で、
貸し出した瞬間から
お金が生み出される
と書きました。

今回は、
その内容について
説明していきたいと
思います。

まず、
身近な例から考えてみると、
住宅ローンがイメージしやすいかと
思います。

ローンで家を購入する際に、
3000万借りたとします。

この場合は、
銀行から家を買う人に
3000万円を貸してあげて、
そのお金を不動産会社に支払って、
ローン期間で返済していく
流れになりますよね。

では、
この3000万円を
銀行はどこから調達したのでしょうか?

多くの人は、
ここで、
「私たちが預けている
預金の中から支払われているんだ」
というふうに思われています。

ただ、これは誤りなんです。

では、
実際はどこから調達されているのか?

答えは、
どこからも調達されていません。

ただ、
お金を借りに来た人の
通帳に3000万円と
記入するだけです。

銀行は、
預金データに数字を記入するだけで、
お金を生み出すことが
できる能力を持っているんです。

「ほんとに?」
「嘘じゃないの?」
と思われる人も多いと思いますが
これが実務で行われています。

この銀行が貸出によって、
お金が生み出されることを
信用創造と言われています。

実際に、
令和四年3月の
国会答弁でも、
日銀職員に対して、
信用創造についての質問を行いました。

参考人の返答は、
借り手の返済能力などが
十分だと判断すれば、
銀行が貸出を行うことで、
銀行預金が発生しています。
ということでした。

ここは非常に重要な
ポイントです。

というのも、
多くの人は、
「先に現金が発行され、
それが預けれられると銀行預金に
なるのではないか。」
と思われています。

もし、
この内容が正しいとすれば、
どのようなことが
考えられるかというと、
【日本の世の中に流れているお金は、
現金≧銀行預金】となるはずです。

なぜなら、
現金が先に発行されないと、
銀行預金が発生しないためだからです。

3億円の現金が無いと、
3億円の銀行預金も存在しない
といった感じでしょうか。

では、
実際の世の中に出回っている
お金の量を表す
マネーストック統計の数値を
見てみます。

2022年6月の時点では、
・現金:113兆円
・銀行預金:913兆円
と銀行預金が多くなっています。

もちろん、
あくまでもこれは事実です。

それ以上の解釈はできませんが、
現金が先に発行されて、
それが預けられることで、
銀行預金が増えるという発想は
異なるのでは?
程度に思ってもらえたら
良いのかなと思います。

続けての質問です。

もし、
開始一年目の銀行ができたとして、
まだ口座を開設されていないので、
預金が集まっていなくても、
貸出を行えるのでしょうか?

・・・


・・・


・・・

可能です。

金融庁から許可を得て、
銀行業開設の免許を取得、
その後、準備預金制度によって、
日銀当座預金を
取得する必要があります。

ただ、
貸し出しのために
現金を集める必要はありません。

次回は、
そんな機能を持つ
銀行の歴史を書いていきたいと
思います!

お楽しみに!

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