「顔と名前を覚えるのが苦手」への共感と理解
『先天性相貌失調症』という病気がある。人の顔を判別するのに重要な遺伝子が欠損しているらしい。
厄介なのは、それがレアキャラであることを先天性相貌失調症である本人がなかなか認識できないことだ。以前対談した東大の教授は、自分がその手の研究に近いことを大学でやりはじめて、初めて自分が先天性の疾患であることを知ったのだそうだ。
学校でクラス分けされて誰の顔も判別できず、必死に顔以外の特徴をメモしてなんとか判別できるようになってもクラス替えをやらされ振り出しに戻る的なことの繰り返しが苦痛だったそう。
そこまでではないにしろ、おそらくグラデーションで人の顔を判別するのに使われるタンパク質に関わる遺伝子の発現があまり良くない人というのは割と存在すると思う。
昨日の『WAGYUMAFIA』の相方である浜田のnoteを引用してFacebookに投稿したらかなりの反響だった。
▼人の顔と名前を覚えられないという才能
https://bit.ly/3eef3D2
「人の顔を覚えるのが苦手」ということをカミングアウトすると、多くの人が共感してくれたのである。
特に最近はマスクを着けている人がほとんどなので、全く人の顔が判別できない。
でも髪型と目の違いだけで簡単に判別してくる人もいる。その人たちにとってみれば、私が判別できないわけがないと判断するだろう。
しかし、それは間違いだ。
わかりやすい身体的特徴がハンデに繋がっているのであれば配慮してくれるだろうが、人の顔を覚えられないことは外からは全く分からないハンデなので、「単に覚える気がないのだろう」とか、「自分は軽く扱われている」みたいにネガティブな捉えられ方をしてしまうのである。
私などは顔を広く知られているので、相当量の被害を受けている。
「覚えていますか?」「覚えていません」というやりとりだけでも、覚えてないことが悪いかのような扱われ方をするので、とても嫌だった。
でも、件の東大教授の話を聞いて気持ちが楽になった。「私はちょっとしたハンディキャップを背負っているのだな、そして多くの人がそのハンデを背負っているのだな」と思えるようになったからだ。
顔を覚えるのが得意な人にできれば広く伝わるといいなぁと思う。
写真は『小麦の奴隷』で大人気の塩バターロール。
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