Funds的2023年「今年の漢字」を勝手に発表しちゃいます【FundsAC2023連動】
※ これは「Funds Advent Calendar 2023」13日目の記事です。※
ご無沙汰しております。ファンズ CLO(Chief Legal Officer)の髙尾です。note更新は前回のAC2022連動のエントリー以来です。
と、ここまでは2022と同じ流れです。が、今年は一昨年、昨年と続けた24日登板ではなく13日登板となりました。Fundsのアドカレも他のそれと同じく日程確保は先着であるところ、早々に24日を笹嶋ダンディに抑えられやむなく。13日は丁度中日なのでこれからはイブの人改め中日の人でいきます。
さて、今年も例によって書くことを決めずに前夜を迎えてしまい、子どもを寝かしつけながらアイデアを考えていたのですが、その時、小1の息子が私に言いました。「パパ、今年の漢字知ってる?『税』だって。」と。あぁ、それだ。解放。まさに神降臨、god descended。というわけで今年(来年以降も)のテーマが決定しました(ファンズ社内に連絡、これ特許です)。
Funds的2023年「今年の漢字」はずばり、、
では、今年2023年のFunds(あるいは会社としてのファンズ)を象徴する漢字として何が相応しいでしょうか。Advent Calendarの企画、非公式ということで独断で決めちゃいます。Funds的2023年「今年の漢字」はずばり、、
「光」です。・・いかがでしょう。このnoteを読んでいただいている皆様にいくらか興味をもっていただけたでしょうか。またファンズメンバーの共感は得られているでしょうか。なぜ「光」なのか、みていきましょう。
理由①Fundsの課題解消に「光」明を見出す!
Fundsはツーサイド・プラットフォームであり、投資家側の資金供給と借り手企業側の資金需要の均衡を一定の募集期間内という制約の中で実現させる必要があります。また、一旦公開したファンドについて予定利回りを事後に変更することは審査プロセスや書面変更上の都合で相応に困難です。さらに、個別ファンドベースで事前に投資家の皆様に利回りとして妥当と思われるレンジをヒアリングすることは、各投資家が貸金業登録を求めれる可能性もあり法的なリスクもあります(H21・4・23NAL照会、H21・7・6NAL回答)。
■ 「ファンド予約」機能のリリース
上記の点は、タイミングによって濃淡はあれど2019年1月のリリース時からFundsの構造的な成長課題であり続けており、これまで様々な検討(現在、仕込み中の施策もあります)がなされてきました。この課題に対し、今年は当社として初めて正面から一石を投じる新機能として「ファンド予約」機能をリリースすることができました。
あくまで投資希望条件を事前に入力することにより、マッチングした場合にはファンド公開時に優先的に投資枠が確保される機能であり、投資枠の確保後、投資申込を確定するためには速やかに重要事項説明書等に同意していただく必要があります(詳しくはこちらのガイドをご参照ください)。
■ 大口投資家向け私募ファンドの販売開始
また、需給の不均衡の結果として生じる機会損失は当社の収益力に直結するところ、大口投資家に限定して対面勧誘を行い、ドル建て又は円建てで大宗1案件あたり数十億円〜100億円超のファイナンスを支援する私募ファンドの販売も開始しました。
これにより、海外事業資金等の規模の比較的大きい資金ニーズにも応えられるサービスとしてFundsをご利用いただくことが可能になりました。こうした私募ファンドの販売で収益力の向上を実現しつつ、日本企業のグローバルな事業展開を支援することを通じて日本経済の成長に貢献していきます。
■ 「イオン銀行」との提携を開始
さらに、今年は三菱UFJ銀行、福岡銀行、千葉銀行に続き新たに銀行提携を実現することが出来ました。832万口座、預金残高4.3兆円を有する小売り系銀行の雄「イオン銀行」様です(口座数等は2023年3月現在。ディスクロージャー誌を参照)。今回の座組は販売連携にとどまらず、なんとイオン銀行が借り手となるファンドを組成しています(銀行が借り手となるファンドの提供は三菱UFJ銀行、福岡銀行に続き3例目)。
既にこれまで3ファンドで合計3億円の募集が実現しており、Funds優待や投資家限定ファンドなどFundsの機能をフルにご活用いただいています。普段買い物でイオン銀行を利用されているお客様には、その日常使いの延長でご利用いただける資産運用の選択肢としてFundsが価値を提供できると確信しています。また、そうした価値提供の結果として、新たな投資家層の流入につながり需給均衡の課題解決にも寄与すると考えています。
■ VERY発行「光文社」とファンド連携&タイアップイベント開催
新たな投資家層への価値訴求という点でいえばファッション&ライフスタイル誌VERYを発行する「光文社」様との連携も見逃せません。同社に広告主となっていただき組成した「スマートママのVERYファンド#1」のFunds優待として、VERYモデルの申真衣さんもご参加のイベント招待券(抽選)を提供させていただきました。このイベントは当社オフィスで開催したのですが、子育て中のママにもご参加いただきやすいように保育士さんのいるキッズスペースを用意させていただきました。
VERY webでも公開されている申真衣さんと笹嶋さん(そう、冒頭ご紹介した私をイブの人でなくした笹嶋ダンディです)の対談記事は、港区感あふれるスタイリッシュな仕上がりですが、中身は等身大で手触り感のある内容ですのでぜひご一読ください(あ!光文社様の社名にもFunds的今年の漢字が…)
理由②「Brightest」なメンバーが続々加入!
私がFunds的今年の漢字に「光」を選んだ二つ目の理由は、最近Joinしていただいたメンバーに光り輝く目覚ましい活躍をしていただき、「Brightest」な採用候補者に選んでいただける会社になってきたことを実感したからです。
11日目の絵美さんの記事で紹介されていますが、当社では半期毎に社員総会を開催し、Funds Awardとして個人表彰(MVP、Value賞)を行っています(PJを表彰するBest Project賞もあり)。今年のValue賞は前田さん&市丸さん(Think Leverage賞)、清水さん(コンプライアンスファースト賞)、永田さん(超・自分事賞)、竹中さん(コトフォーカス賞)、平山さん(セカンドペンギン賞)が受賞され、MVPには綾部さんが輝きました。
受賞者は社員投票とその結果を基にした経営陣の協議で決定されるのですが、役員間の協議では政策的配慮のようなことはせず、半期の活躍を率直に評価して決定しています。私自身も協議に参加し、今回の受賞者を納得感をもって決めさせていただきましたが、Funds Awardの当日、7名の受賞者のうち実に4名が今年入社のメンバーであることに気づきました。
Fundsは金融事業、中でも資産運用領域であり自社で商品組成も行っていることから、コンプライアンスの要請や事業フローの把握等どのポジションで入るにせよキャッチアップのハードルは相応にあります。そうした中で最近加入したメンバーがここまで顕著に活躍していただいていることは頼もしく有り難いことです。そもそもこうした活躍にスポットを当てる舞台としてFunds Awardを設計していただいた絵美さんには感謝せねばなりません。
また、言わずもがな、9日目のこちらの記事に採用ブランディングの奮闘記を惜しげなく書いていただいている市丸さんは割れんばかりの拍手を送られるべきこと必定です(彼女こそは今年3月の入社以降、採用ブランディング施策を次々と形にしてTL賞を鮮やかに受賞したThink Leveragerなのです)。
そして、当社の頼もしい新しい仲間は今回のAward受賞者に留まりません。Funds Advent Calendar 2023に参加しているメンバーの中にも、2日目のinatさん、7日目の背番号8さん(関西人的にはそのコードネームでなんで微妙に7日目やねん(8日目ちゃうねん)とツッコまずにはいられません)、14日目のToruさん、15日目のFUKUさんと今年入社された方々が名を連ねています。どの方も個性にあふれたメンバーで早くも多彩に光を放ちまくっています。
また、新規加入メンバーの躍動の背景には、各部門長を中心に活躍の機会を提供し、必要な支援を惜しまない既存のメンバーの献身も間違いなくあります。まさにValueであるセカンドペンギン、超・自分事の実践であると思います(ファンズのValueについて気になった方は2021年の絵美さんの記事をご参照ください)。キングダムで後の始皇帝・嬴政が「人の持つ本質は光」と呂不韋に言い放つ名シーンがありますが、それぞれValueを発揮し光輝くメンバーがいることに当社の強みを感じています。
理由③時が光のように経過する(個人的)
Funds的今年の漢字に「光」を選んだ最後の理由は、今年は時の流れが兎に角はやく、光のように過ぎていくからです(それ個人やん、のツッコミは甘んじて受け入れます)。10日目の梶原さんの記事でジャネーの法則を初めて知りましたが(教養の限界)、その法則にしたがえば、36歳(2022年)から37歳(2023年)は10歳くらい歳をとったのかもしれないと思うくらい一瞬で12月になってしまいました。
私自身の活動振り返りと個人的2023年「今年の漢字」
個人の話でいえば、今年は息子の小学校進学を機に東京と京都の二拠点生活を始めたり、登壇や執筆、ルールメイキングに関わる活動にも一層注力して忙しなく動き回ったように思います。ハイライトを振り返ってみると…
■ 登壇関係
年明け早々の1月6日、慶應義塾大学で大学院生向けに「フィンテックの存在意義、金融業の将来像」と題した講義をさせていただきました。そういえば正月に資料を準備していました。この頃はまだマスクで講義でしたね。
6月28日、京都のみやこめっせで開催されたIVSにて「ベンチャーデットの最前線~成長ブースターとしてのデットの戦略的活用と課題」と題したセッションのモデレーターを務めました。また9月29日、金融財政事情研究会が主催する「金融ロイヤーフォーラム」にて「昨今のデットファンドをめぐる法制動向」と題した報告をさせていただきました。憧れのフォーラムに登壇の機会を得て井上聡先生や佐藤正謙先生といった金融プラクティスの大家の先生方と議論することが出来、本当に光栄でした。その他、11月30日に大阪府市主催「Global Finance & Innovation Forum in Osaka 2023」に登壇、初めて英語で基調講演をさせていただきました。
■ 執筆関係
今年はペンネーム記事1本(金融法務事情のゴールデン・ドロップ)を含め計5本を法律専門誌、金融専門誌に寄稿しました(金融法務事情3本、金融財政事情1本、NBL1本)。結果的にはビジネス法務で連載を担当していた2021年に次いで執筆機会が多かったです。中でも一番の労作は「ベンチャーデット・ファンドのスキーム設計をめぐる法的論点」(金法2221号)です。
■ ルールメイキング関係
ルールメイキングの領域でもいくつかの成果がありました。まずは、6月19日に、投資事業有限責任組合(LPS)形式の貸付型ファンドにおける投資勧誘にあたり借り手の匿名化・複数化を前提としない方法について金融庁から回答を受領しました(R5・6・7NAL照会、R5・6・19NAL回答)。これに伴って貸金業協会、二種業協会の「貸付型ファンドに関するQ&A」も8月に改訂されましたが、その3頁にてLPS形式の貸付型ファンドにおいて貸金業登録を受ける主体はLPS自体、GPのいずれも許容される旨が明確にされました。これはポジティブサプライズでした。
二種業協会関係でいえば11月に「電子募集取扱業務に関するQ&A」が改訂されて問6.が追加、金融商品取引法43条の5における電子募集取扱業務の相手方の閲覧に供する方法として、ハイパーリンク先の契約締結前交付書面を表示する方法でも許容されることが明確にされました。去年から問題提起してきた点であり、電子募集取扱業務の実務の合理化に微力ながら貢献できたのではないかと思います。
Fintech協会では、10月27日付で「担保付社債信託法についての改善提言」を、12月8日付で「スタートアップに対する株式投資にかかる契約書雛形」を公表することができました。前者は、担保付社債は信託設定が必須になるところ、この際の受託者の権利と責任が社債管理者に準じた広汎なものであり、受託者となる金融機関が現れにくいこと等を踏まえ社債管理補助者をベースにした制度設計の可能性について提言しています。後者は、より起業家に寄り添った株式投資実務の実現を念頭に注記等の記載を充実させました。
11月にはPoliPoliさんからのご案内で、ファンズの立場で自民党公式YouTubeチャンネル番組「ポリスタ」に出演し、川崎先生、小森先生(金融調査会元事務局次長)に対して「ベンチャーデットの活用促進」をテーマに政策提言をさせていただきました。
■ 個人的2023年「今年の漢字」
こんなところで、2023年における私自身の今年の漢字は「動」といったところでしょうか。ちなみに、「今年の漢字」というテーマをくれた息子の今年の漢字は「友」とのこと。「小学校で一杯友達が出来たから」だそうです。その言葉に父は感動しました。
最後に
さて、そろそろ2023年Advent Calendarのnoteを終えようと思います。Fundsは多くのメンバーの光に照らされて、累計募集額が500億円を超えるまでに成長しました。来年も一層気合を入れて、脇を締め、我々のMissionである「未来の不安に、まだない答えを」を追求し「国民的な資産運用サービス」を目指し飛躍を続けていきたいと思います。私たちの挑戦に興味を持っていただいた方、ぜひ共に飛躍しましょう。以上、中日の人がお送りしました。